カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

芸術・音楽・映画・演劇

「今日7月5日の『明日(6日)は何の日?』」~明日はサラダ記念日、ビートルズの始まりとオウム最期の日

明日はサラダ記念日、 そしてビートルズのジョンとポールが出会った日でもある。 さらに言えば麻原彰晃たち7名の死刑が執行された日だが、 今もなおカルトとの戦い方は分かっていないという話。(写真:フォトAC) 【7月5日の「明日(6日)は何の日?」】…

「『NHK短歌』が大河ドラマ『光る君へ』について言及したよ」~古典・漢文の学習はやはり必要。何なら英語はなくてもいい①

Eテレ「NHK短歌」で「光る君へ」の特集をやった。 やはり誰が見てもこころ動かされるところは同じ。 死の床で権力者は妻の詠んだ和歌を口ずさみ、 清少納言は傷心の中宮のために「枕草子」を書き始めるという話。(写真:フォトAC) 【NHK短歌「スペシャル …

「中宮彰子と、これから出て来るかもしれない宮廷サロンの人々」~今さら大河、今から大河(⑤最終)

長命でなければ人格も磨けない。 中宮彰子は長く生きることによって手腕を磨き、 だからサロンは豊かになった。 その一人ひとりを見てみよう、という話。(写真:フォトAC) 【中宮彰子のサロン】 ノーベル賞を受賞するにはさまざまな条件がありますが、そ…

「実資(さねすけ)という重石、ふたつの宮中サロン」~今さら大河、今から大河④

「光る君へ」の時代には大勢のたおやかな男たちがいた、 腹の座った武骨者もいた。 女たちは宮廷サロンで賑やかに自らを磨く。 しかもそれらは極めて狭い範囲で起こったことなのだ、 という話。(写真:フォトAC) 【今までに来た人】 これまで5カ月余り…

「人も時代もよく知らないから面白い」~今さら大河、今から大河③

NHK大河ドラマ「光る君へ」、 人も時代もよく知らないから面白い。 高校で学んだきりの「除目(じもく)」が甦る、 「ただ歌を詠んだだけの人」が生き生きと動き出す、という話。(写真:フォトAC) 【人も時代も、よく知らないから面白い】 「光る君へ」…

「NHK大河ドラマ『光る君へ』が面白くないわけがない」~今さら大河、今から大河①

NHKの大河ドラマ「光る君へ」。 今ひとつ盛り上がらないのはなぜだ? こんなに面白い歴史ドラマは、 めったにないと思うのだが―― という話。(写真:フォトAC) 【今さら大河、今から大河】 NHK大河ドラマ「光る君へ」の視聴率が低調で、「やはり合戦シ…

「自信崩壊:『いう(言う)』と『ゆう』」~日本人にも難しい日本語②

Facebookの元教え子の日本語表記が気になる。 「ゆう」は「いう」、「そうゆう」は「そういう」に、 それぞれ書き換えるべきではないか―― そう思って調べたら、とんでもない事実が判明した。 という話。(写真:フォトAC) 【四半世紀前の教え子にいうべきか…

「与謝野晶子がゲーテを一蹴するマンスプレイニングの話」~ブランド名の由来とマンスプレイニング③

男性が、若い女性や子ども相手に蘊蓄(ウンチク)を垂れるハラスメント、 それをマンスプレイニングというらしい。 しかし昔から男の子は知ったかぶりと相場が決まっているではないか。 与謝野晶子なら軽く一蹴するところだ。という話。(サンティアゴ・ルシ…

「『今は昔』と言えばなんでも通る・・・かもしれない(令和今昔物語)」~「不適切にもほどがある」が突きつけるもの③

ただ浮かれ騒いでいたような昭和後期。 ひたすら真面目でコンプラ重視の現代。 まったく違うように見えて根は同じだ。 きっとまた揺り戻しがある。という話。(写真:フォトAC) 【1986年、最悪のバラエティ】 「不適切にもほどがある」(TBS系列:金…

「見かけほど自由でも奔放でもなかった昭和バブルの話」~「不適切にもほどがある」が突きつけるもの②

ドラマが揶揄してみせる昭和後期の風俗。 しかし見かけほど自由で奔放だったわけではない。 当時の流行歌にみるセクハラもパワハラも、 それぞれ時代の宿命を背負っていたのだ。という話。(写真:フォトAC) 【「ふてほど」にみる“性”の問題】 「不適切にも…

「沖田✕華はいかにしてあの表現力を獲得したのか」~NHK土曜ドラマ「お別れホスピタル」を見て

NHK土曜ドラマ「お別れホスピタル」。難しい人間関係の綾が織りなされていく。しかし原作者はどうやってあの表現力を手に入れたのだろう。典型的なASD(自閉症スペクトラム障害)だったはずなのに。という話。(ゴッホ「カラスのいる麦畑」) 【NHK土曜ドラ…

「『光る君へ』:百人一首の人々」~大河ドラマのこれまでにない見方

大河ドラマは文化の継承、視聴率など気にする必要はない。 そのうえ平安中期はこれといった事件もないから、 ドラマは自由に進むだろう。 だが、私たちは意外とこの時代の人々に詳しいのだ。という話。(写真:フォトAC) 【NHK大河ドラマには特別な役割があ…

「異端の主人公たち=昭和人とASD(自閉症スペクトラム症)」~2024年の冬ドラマ、私はこれを観る

2024年冬ドラマが始まっている。 玉石混交をどう選りすぐって良き番組に出会うか、 今期は何を観ていくか。 そこで見えてきたのが異端の人々の物語。という話。(写真:フォトAC) 【2024年の冬ドラマ、私はこれを観る】 2024年の冬ドラマ。1月…

「テレビに出てくる子どもたちが愛おしい」~YOASOBIの「アイドル」を観ながら思ったこと

2023年紅白歌合戦のビデオを繰り返し見ている。 そこに出てくる若者たちが実に愛おしいのだ。 彼らこそ、私が消えて行こうとするとき、 生き生きと人生を生き始める人たちだからだ。という話。(写真:フォトAC) 【子どもたちが愛おしい】 ここのところかれ…

「わがセリヌンティウス体験とメロスの証言」~半世紀ぶりに「走れメロス」を読む②

私もセリヌンティウスと似た体験をしたことがあるが、 相手はそれを悪いことだとはまったく思っていない。 傍から見るとかなり違うのだが、本人はそれでも、 正しい道を正しく進んでいると思い込んでいるのだ。という話。(写真:フォトAC) 【わがセリヌン…

「メロス、それはないだろう」~半世紀ぶりに「走れメロス」を読む①

半世紀ぶりに「走れメロス」を読んだ。 そしてたまげた。 メロスよ、それは違うだろう。 勝手に他人の命を賭けてはいけないよな。という話。(写真:フォトAC) 【上司のセクハラ発言にどう対抗するか】 先週の金曜日、ネット上をあちこち巡っていたらちょう…

「NHKでもこんなミスをするのか?」~私たちは見ているようでまったく見ていない①

NHK「100カメ」で時代劇「大奥」の制作の場面をみた。 とんでもなく丁寧で配慮の行き届いたドラマ作りだった。 国民から強制的に金を集めている以上、そうあるべきだと思う。 しかし先週の朝ドラ「ブギウギ」、NHKは何ということをしてくれたんだ?…

「夏ドラマに費やした時間の損得勘定・また凄いヤツを見つけた」~夏ドラマから知ったこと考えたこと⑤

この夏、テレビドラマを観るために費やした膨大な時間、 そこから得たものと釣り合っているのだろうか? 生き急ぎ、何か損だと感じている年寄りは、文化的であることも難しい。 その他、拾い遺したこと――。という話。(写真:フォトAC) 【ドラマに費やした…

「子どもが疑問に思う人生の不思議と大人の答え:なぜウソをついてはいけないのか」~夏ドラマから知ったこと考えたこと④

「大人は平気でウソをつくのに、なぜ子どもがつくと怒るの?」 素朴で、核心をついた、しかし答えにくい問題だ。 どう答えたらいいのか思いあぐねていたら、 NHKドラマ「わたしの一番最悪なともだち」が答えを教えてくれた。という話。(写真:フォトAC)…

「人間の本質は優しさと弱さだと、ドラマに教えられる」~夏ドラマから知ったこと考えたこと③

日本テレビのドラマ「何曜日に生まれたの」を見ながら、 ドラマや芝居を見たり、小説を読んだりすることは、 私たちが人間関係や社会を解きほぐす練習をしているようなもの、 人間の本質は優しさと弱さだと、教えられているようなものだと思った。という話。…

「今年の夏はこんなテレビを見て過ごした」~夏ドラマから知ったこと考えたこと①

今年の夏のテレビドラマ、なかなか見るべきものが多かった。 そのうち23本を見始め、12本を最後まで見て、 4本を特に気に入り、こだわっていた1本を投げ捨て、 評判の1本には同調できなかった。という話。(写真:フォトAC) 【2023年夏ドラマ】 …

「ダイヤモンドは傷つかない」~水曜日のカンパネラの詩羽をどう扱うか③

個性という言葉は安易に使われ過ぎる。 真の個性は守られるべきものではなく、鍛えられるべきものだ。 偽の個性は、早い段階で本物と置き換えられる必要がある。 いずれの場合も、社会に出るまでの間、それは教師と親の仕事である。 という話。(写真:フォ…

「わが教室の詩羽」~水曜日のカンパネラの詩羽をどう扱うか②

自分のクラスに才能にあふれた「わが教室の詩羽」がいたら、 私はあの異装を改めさせようとするだろうか、できるだろか。 並外れた個性だからあの子は特別だとクラス認めさせるのか、 はたまた皆が似たような服装や化粧をする学校社会を目指すのか。 という…

「演技・歌唱力ハラスメント」~水曜日のカンパネラの詩羽をどう扱うか①

いまや中途半端な容姿・演技力・歌唱力では、芸能界に生きる場がない。 圧倒的な外見でアイドルを目指すか、並外れた実力をもって切り込むだけだ。 「水曜日のカンパネラ」の詩羽、 私はこの子に興味がある。 という話。(写真:フォトAC) 【演技・歌唱力ハ…

「ロダン作『カレーの市民』の話」~8月3日の《今日は何の日》

夏休みのために子どもに何かを語りかけることのなかった8月、 だから調べることもなかったが、けっこう心動かされる出来事がある。 今日8月3日はカレー包囲戦の終結した日。 あの国立西洋美術館の入り口に立つ群像のきっかけとなった日だ。という話。(写…

「どうした家康、らんまんの厚み、そして最高の教師」~最近のドラマに少し思う

テレビドラマ、見ないときは徹底的に見ないのに見るときは見る。 今シーズンはバラエティが減った分、ドラマが増えたようにも思うが、 玉石混交、NHKの振れ幅も大きく、何か落ち着いて見ることができない。 その中でテレビ朝日の「最高の教師」は、案外い…

「マティス」~私は人々を癒す肘掛け椅子のような絵を描きたい

東京都美術館にマティスを観に行った。 単純で誰にでも描けそうな絵なのでかえって分からない。 しかしそうなると、絵画が分かるというのはどういうことになるのだろう? マティスの絵がまるで子どもの絵に見えるのは、なぜだろう?という話。(写真:SuperT…

「その子らしさは守り、個性は叩く」~素晴らしきネット社会の人生⑤

「新しい学校のリーダーズ」という女性ボーカルグループが気になる。 極めて個性的な歌とダンスのできる子たちだ。 しかしその個性は持って生まれたものではないだろう。 それは叩かれ鍛えられてきたものだ。 という話。 【新しい学校のリーダーズ】 4月最…

「男たちが男くさく、スーパーモデルたちは可愛い」~素晴 らしきネット社会の人生③

いま夢中になっている2番目は、 マルーン5の音楽とビクトリア・シークレットのファッションショー 半世紀以上前の不良少年と完ぺきな姿を誇示するモデル、 なぜか既視感のある光景なのだ。 という話。 【ビクトリア・シークレット・ファッションショー】 私…

「かくてパンドラの箱は開かれ、ジャニーは戦場に行った」~権威がなくなることへの期待と不安①

広島でG7の首脳会議の開かれた先週、 芸能界は二つの問題で大混乱だった。 ジャニーズ事務所のセクハラ疑惑、市川猿之助一家心中(?)事件。 しかしこの二つ、見かけはまったく同じじゃないか。 という話。(写真:フォトAC) 【両極端に忙しかった先週】 …