カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「ごくろうさまでした」~2学期の終わりに

今回の学校評価の結果を見て、ほんとうに特徴的だったのは「先生は〜」で始まる設問に対する答えの得点がこぞって高かったことです。それに比べると「学校は〜」で始まる設問の得点はぐっと低くなってしまいます。 そこには「もちろんウチの先生は素晴らしい…

「昨日、遺体の発見された飯島愛さんに思い出がある」~良い子の履歴

十数年前、愛知県の中学2年生大河内清輝君がイジメによって自殺し、マスコミが一斉に学校を攻撃している最中、テレビのバラエティ番組は平気で人をからかい、弄ぶような場面を流していました。私が覚えているのはドリフターズのコントで、父親の葬儀を扱っ…

「クリスマス・イブです」~今日は先生方も早くお帰り下さい

クリスマスというのは「キリストのミサ」(Christ + mas)で、イブというのはeveningの古語の「even」が語源。つまり「キリストのミサの夕べ」という意味なのだそうです。 「キリストのミサの夕べ」が、25日ではなく24日に行われるのは、教会暦では1日…

「新年にむけての仕込み」~新年の目標の準備を、今からしておく

今週で2学期が終わり。4日すると元日です。それからしばらくして始業式、いずれも心を切り換えて、やり直しをするにふさわしい日です。 ただ、紅白歌合戦を見て除夜の鐘を聞けば気持ちが切り替わるというものではありません。せっかくのチャンスですから、…

「作品を残そう」~保護者に教えてあげたい”子どもの作品をいつまでもとっておく方法”

大人になっても歌が好きで歌をやめない人はたくさんいますし、カラオケでマイクを絶対離さない人もたくさんいます。しかし、大人になっても絵を描き続けているという人はかなり少なくなります。ましてや美大出身でもないのに日曜日は彫刻、という人はかなり…

「世界一簡単な曲と、世界一長い音楽と、世界一短い音楽の話」~ジョン・ケージの偉業

昔は多少の楽器もやったのに今は何もせず、歌う機会も少なくなってしまいました。そうこうしているうちに、きちんと歌う自信もなくなって、今やカラオケにさえ行くことはありません。 しかしいつかまた、音楽もやってみたいですね。 さて、私には空で楽譜を…

「デビューさせるな」~悪い子として世間に認知されると引き下がれない子がいる

私たちは生物学的には「ヒト」です。社会的には「人間」と定義されます。「人」と「人」との「間」に存在する者、という意味です。 話は変わるみたいですがここ数年、教育評論の世界で「子どもたちは良い子を強制され、精いっぱい良い子を演じている」という…

「英語の話」~流ちょうな英語で中身のない話をされても困るだろう。

ノーベル受賞者の益川敏英さんが、インタビューや講演のすべてを日本語で通したことが話題となっています。 聞けば留学どころか、これまで海外旅行の経験もないとか。国内だけでノーベル賞が取れるという、日本の物理学のレベルの高さにも驚かされるとともに…

「生きる力をつける場」~昔の子どもの学び方

先日の「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS2007)の結果をもう一度見直しているうちに気づいたのは、貧しい国の子どもほど「勉強は楽しい」と思っていること、そして貧しい国の子は極めて低学力だということです。そうした国では、高い学力など…

「追加」~学業成績の高い国の子どもは勉強が楽しくない

12月11日の記事「学業成績の良い国の子は、みんな勉強が楽しくない」について、数学の順位と数学が楽しいと答えた生徒の順位の相関関係を図にしてみました。 よろしかったらご覧下さい。 整理して気づいたことは、貧しい国の子は本当に勉強を楽しく感じ…

「子ども同士で街へ行ってはいけない訳」~子どもになんて説明する?

恥ずかしい話をします。 娘が高校一年生の時、自転車で登校する途中で自動車と接触事故を起こしました。車のルーフに頭を打ったのですが、降りてきた運転手は(たぶん)親切な人で、「病院に行く?」「警察にいく?」と盛んに聞いてくれたそうです。しかし娘…

「学業成績の良い国の子は、みんな勉強が楽しくない」~TIMSS2007の結果が発表されました

「国際数学・理科教育動向調査」(TIMSS2007)の結果が発表されました。 TIMSSはOECDのPISAとともに日本の児童・生徒の学力低下を強烈に印象付けた国際比較です。 その2007年版によると日本の子どもたちの成績はやや持ち直し、そ…

「懇談会」~まなじりを決してやるようなことではないですよ

懇談会が始まっていますが、休憩時間にちょっとある部屋をのぞいたら、かなり険しい雰囲気がぴりぴりと感じられ、少しビビリました。 就職試験の面接ではないのですから、何もあんなふうに、正面に見合って「勝負!」という雰囲気にしなくてもいいと思うので…

「地上の神」~自分が背負ったかもしれないものを背負ってくれた人たち

何らかの発達障害を持つ児童生徒はおよそ6%というのはよく聞く話です。それ以外に知的障害を持つ人が2%、身体障害を持つ人は2・9%で、先天的心臓疾患が1%。重複障害を差し引いても、全体でおよそ10%の子どもがなんらかの障害を抱えてこの世にうま…

「12月8日」~太平洋戦争開戦の日だって知ってます?

今日、12月8日は太平洋戦争開戦記念日です。昭和16年今日の真珠湾攻撃によって、日米戦の戦端が開かれました。それから昭和20年8月までの足掛け4年間が太平洋戦争です。しかしそれ以前の満州事変から計算すると15年の長きに渡って戦争は続けられ…

「Let’s study English」~ある日突然、聞き取りのできる日が来る

私は結局だめでしたが、英語の堪能な人に言わせると、どんなに努力しても普通のアメリカ人の会話の半分も聞き取れない状態が長く続いて、もうだめかもしれないと思った頃に突然、「アレ、私、聞き取れてるじゃん」と感じるときがあるのだそうです。 そうなっ…

「親は子どもの経済状況を知っているべき」~でないといじめにあっても、いじめをしていても分からない

昔、中学生が友だちから5000万円も恐喝しながら親が気づかなかったという事件がありました(2000年:「名古屋中学生5000万円恐喝事件」)。子どもの状況が見えなくなると、果てしなく分からなくなるようです。 親は、子どもが今、いくらくらい現…

「あれ?」~一日で星の配列が変ってしまった理由

昨日に続いて今日も、思って空を見上げたら、月と星達が入れ替わっていました。 たった一日で月の周りを星たちが半周したのかと思いましたが、よく考えたら金星も木星も月の衛星ではないのですから、半周回るなどという器用なことはできません。月の方がふた…

「月・金星・木星」~三つの星の近接

すばらしい天体ショーでした。なんだか、面長なコメディアンが笑っているような感じでもありましたが。 毎晩同じ時刻に夜空を見上げると、全天の星はほぼ1度ずつゆっくりと移動していきます。その中で、たった7つの天体だけは、全天の運行とは異なる動きを…

「今日から12月」~12月のウンチク

今日から12月です。 師走(しわす)または極月(ごくげつ)も呼びます。英語のDecemberは、「10番目の月」の意味ですが、2ヶ月ずれたのは先月話したような理由からです。 12月31日は大晦日と呼ばれます。旧暦で毎月の最終日は、大の月が30日、小の…