カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「星の話」~天動説が合理的であった時代の話

今朝、登校しようと家を出ると、真南だと思っていた方角に巨大なオリオン座が見えてびっくりしました。オリオン座は地表近くにある時は東寄り(または西より)にある星座ですから、私の方向感覚が狂っていたのです。 オリオンは、英語ではオゥライオンといい…

「手を上げてください」~今日の研究会の司会は私がしますので

ある程度歳をとってくると、学校の内外で会合の司会を頼まれることが多くなってきます。司会に慣れていない人には気の重いことですが、考えてみると司会法を正式に勉強して来たという人もなく、最初からうまいという人もそうはいないわけですから、たいてい…

「女性たちの分化」~新刊本『下流社会』より

土曜日に書店で「下流社会」という本を手に入れ現在読んでいるところです。最近流行の「格差本」のたぐいですが、なかなか面白いものです。その一部で、女性の分化が顕著になったという内容を紹介します。 1980年代初めまでは、女性は結婚して専業主婦に…

「勤労感謝の日に・・・」~百姓をしながら考えた

忙しくて放ったらかしになっていた自宅の畑の整理をしました。◯◯盆地でも、日陰になる部分は午後も凍りついていて、耕運機の刃もなかなか入っていかず苦労しました。 私は百姓(*1)の経験がなく、12年ほど前初めて60坪ほどの畑を手に入れ、そこから農業…

「土曜、『今、教育を考える』という会に行ってきました」~いい話を聞いてきましたのでお伝えします

パネルディスカッションのパネラーは育成会の会長さん、子どもに昔の遊びや昔話を伝えるNPOの方、今は飼育宿泊体験を中心とするNPO「◯◯塾」の塾長をやっておられるK.Y先生、そして前県PTA連合会理事の女性、以上4人です。 前3者について言いま…

「子どもは親の通知表」~と思っている保護者もいます

そうしたお宅の高校生のお嬢さんが、金髪・厚化粧・胸をはだけたシャツ姿で、スカートは超ミニ、生足で、しかも止せばいいのに今ごろルーズソックスだったりすると絶望的です。自分の「オール1」の通知表が表紙を開いて街中を練り歩いているようなものです…

「中1プロブレム」~乗り越えるためにどういう子を育てておくか

特に不登校の問題から明かになってきたことに「中1プロブレム」というのがあります。中学1年生になって突然不登校が増加すること、今まで非行とは無関係に思われた子が不良行為に走ること・・・こうしたことから、小学校6年生と中学校1年生の間には、な…

「子どもはなぜ席について授業を受けているのだろう?」~基本は、何となくそういうものだと思っているから

昔の子どもは先生の言うことをよく聞ききちんと勉強していた、というのはウソです。校長先生がいつぞやの職員会で示して下さった江戸時代の資料にもありましたし、荒れた寺子屋の様相は渡邊崋山の『一掃百態』という版画でも有名です。明治時代の旧制高校の…

「原風景」~勇気をもって、ひとに親切にしようと思った日

老人の記憶の特徴のひとつは、近くのことから忘れるということです。昨日のことどころか1時間前のことも忘れてしまうのに、50年前の記憶についてはやけに鮮明です。私もそろそろそういう時期に入ってきています。 それは私が小学校3年生の秋の夕暮れ、M…

「読み聞かせの喜びと効能」~どうせ10分の読書の時間、読み聞かせはどうですか?

自分の子のついては、上の子が1歳の時から、下の子が小学校の5年生になるまで13年間、毎晩続けました。前任校が「読書の学校」で毎日読書の時間があり、ここでも4年間、毎日読み聞かせをしていました。別に自由読書でもよかったのですが、本好きの子にと…

「親にもいろいろある」~登校日数が増えれば、家が静かになるからいい

栃木県の小山市で授業日数を6日間増やし学力向上を図ろうとしているという記事が読売新聞(on line)に載っていました。授業日数を増やしても必ずしも「学力」が上がらないことは、国内最高の授業日数を誇る本県の学力で証明済みかと思うのですが、経験のな…

「緊急体制」~事故があって校長・副校長ともに連絡が取れなかったら、こうしてください

金曜日のハチの件でも、先生方には、御苦労いただきました。ありがとうございました。私はたまたま留守をしていましたが、先生方にはさまざまにご協力いただいたようです。申し訳ありませんでした。 さて、こうした事故・事件に際して、校長や副校長が何をし…

「鳥の話」~天寿を全うしたニワトリはほとんどいない

野鳥の鷹は「高いところ」にいるから「鷹」とついているのではなく、鷹のいるような上空の場所のことを「鷹い」と言うようになったという話を聞いたことがあります。 類人猿や猿人が言葉を使い始めた時、最初は「ワー」とか「ギャ-」とかで始まり、それだけ…

「携帯電話の7人向こうには」~暴力団員も犯罪者もいる

数百人ものメールともだちを持っている人もメールというものをまったくしない人も含めて、ひとり平均で20人のメールアドレスを持っていると仮定しましょう。その上でチェーンメールの実験をします。 最初に私が20人にメールを送ります(1回目)。その2…

「小学校英語:案外怖いかもしれない他校の取り組み」~フォニックスを始めた学校がある

昨日は一日ありがとうございました。丸一日さまざまな研修を行ってそれぞれ感想はあるのですが、一番ショックだったのはS小の英語の授業でした。前任校で毎週1時間の英語に付き合ってきましたので「小学校英語なんて怖くない(真似してやる必要はない)」と…

「教室の見なおしを」~学習効果のある学校の共通点

昨年、学校に来ずらい児童Aさんと付き合っている時に気づいたのですが、私たちにとって研究授業だの懇談会だのと忙しいこの季節も、児童にとっては案外のっぺりとした、目標を持ちにくい時期だという事です。やれ夏休みが明けてから、やれ運動会だ音楽会だ…

「音楽の神様たち」~サラスヴァティとアポロン・カリオペ・オルフェウス・ミュース

音楽の神として有名なのは、日本では弁財天です。もとはインド女神サラスヴァティで、川(サラス)の神・富(ヴァティ)の神と言われています。言葉の女神ヴァーチュと混同されてから、音楽の神・学問の神とされましたが、今でも水の神・富の神としての性格…

「今ごろこんなことを言うのもナンですが・・・」~算数大会・社会科大会はなぜないんだ?

運動会・水泳大会・スキー教室・スケート教室・音楽会・写生大会・学校文集・書初め大会・・・・すべてやっているという学校もないと思いますが、全校で取り組んでいて教科と直接関わる行事というのはこんなところでしょう。しかしそれにしても全校算数大会…

「子どもの成長に関する二つの原則」~後戻りしない、単純ではない

一昨日中田先生のところに女の赤ちゃんが産まれ、昨日は三井先生お子さんが学校に顔を見せてくれました。他人の子どもでも小さな子というのは本当に可愛いものです。一人育てただけでもう十分だ、という人もいますが、私は何人でも育てたい気持ちでした(今…

「ゼロ−トレランス(zero-tolerance)」~”情状を考慮せず規則を当てはめる”って大事じゃない?

昨日のN新聞の教育欄に「ゼロ−トレランス」という言葉が出ていました。最近の流行語です。トレランスは「寛容、雅量、 忍耐力」という意味ですから、不寛容とても訳すのでしょうか。「ちょっとした生徒の違反行為についても容赦しない」ということで、近年…