カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2020-01-01から1年間の記事一覧

「アイデンティティとそれぞれの同調圧力」~同調圧力の話③

同じでありたい、同じであってほしいという願いは、 いずれの国・地域であても同じだ。 「同調圧力」などという言葉で、 みんなでこの国を良くして行こうという意志をくじいてはいけない。 多少の行き過ぎはそのつど修正していけばいいだけのことだ。 という…

「相互批正と同調圧力――子どもの頃からずっとやってきたこと」~同調圧力の話②

同調圧力だの自粛警察だの――、 しかしそれらは結局、程度の問題なのだ。 私たちは子どもの頃からお互いを見て、お互いを正すことになれている。 それを大人になった今も続けているにすぎないのだ。 という話。(写真:フォトAC) 【シーナは同調圧力に負け…

「子どもたちの帰って来ない正月」~同調圧力の話①

結局、子どもたちは年末年始の帰省を諦めた。 私も致し方ないと思う。 しかし結論は同じでも、そこに至った理由は同じではない。 私たちはどれをどう考えたらよいのだろう。 という話。 (写真:フォトAC) 【正月、子どもたちが帰って来ない】 結局、娘の…

「コロナのおかげで年賀状の書けない人がいる」~ほんとうに何もなかった一年

いよいよ年賀状も締め切り間際。 毎年、近況報告のような賀状を書いているのだが、 今年はコロナ、コロナ、コロナで、書くことがない。 いったいどうしたらいいのだろう。 という話。 【私のつくってきた三種の年賀状】 12月も20日を過ぎて、いよいよ年…

「教師の首に突きつけられる匕首」~35人以下学級が始まる

小学校の35人以下学級が始まるらしい。 一方で熱烈歓迎みたいな扱いをされているが、実際は焼け石に水。 それどころか、 楽にしてやった分、教育の質も上がるはずだと、 教師の首に突きつけられた匕首。 という話。 (写真:フォトAC) 【35人以下学級…

「踊る人々、耐える人々」~コロナ禍のもと、年末年始をどう過ごすか③ 

もしかしたらファクターXなどなくて、欧米よりはマシだとしても、 これから大変な感染拡大が始まるのかもしれない。 しかし国民のすべてに自粛を呼び掛けるのも無意味だ。 踊る人、耐える人、双方に呼びかけるべき別々のことがある。 という話。 (写真:フ…

「誰にでも役割がある」~コロナ禍のもと、年末年始をどう過ごすか②

田舎では人々が戦々恐々として暮らしているのに、 都会では毎日飲み歩いているバカがいる ――と田舎人は感じていたが、結局、 「結局、都会でも田舎でも、自粛する人は一貫して自粛し続け、 警戒心の薄い人はどこにいても飲みに行く、遊びに行く」 それだけの…

「家族がもたない」~コロナ禍のもと、年末年始をどう過ごすか

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。 一方でコロナ感染に神経質な人もいれば、他方に能天気な人がいる。 ほとんど感染者のいない田舎で戦々恐々としている人々がいるかと思うと、 都会では毎日飲み歩いているバカがいる(と田舎人は感じている)。 …

「ひきこもりのための第三の男と応援小人」~クローズアップ現代+「“こもりびと”の声をあなたに」より③

何でも子ども優先に考えればいいというものでもないだろう。 中にはとんでもない要求だってある。それは絶望からの叫びだからだ。 もう親にできることはない。 ここに至って必要なのは、第三の男と応援小人である。 という話。 (写真:フォトAC) 【親も…

「子どもじみたあの人たちに未熟な印象がない」~クローズアップ現代+「“こもりびと”の声をあなたに」より② 

先週9日(水)のクローズアップ現代プラスに登場したひきこもり当事者たち。 彼らのことがまた理解できなくなってきた。 彼らの言っていることは一見あまりにも幼い。していることも子どもじみている。 それなのに“未熟”という印象がまるでないのだ。という…

「息のつまるほどに濃密な親子関係」~クローズアップ現代+「“こもりびと”の声をあなたに」より①

「ひきこもり」については先週から今週にかけて7日間にわたって扱ったので しばらく考えないつもりでいた。 ところが9日(水)のNHK「クローズアップ現代プラス」で重要な問題を扱っていたので 少し紹介しておこうと思う。 今日は紹介だけで、それをど…

「馬齢を重ねてここまで来た」~なにも成し遂げずに終わる人生も悪くない

今日は坂本龍馬の命日。31歳の若さで亡くなった。 私の半分以下の年齢だ。 それに比べて自分は何をして来たんだとずっと思っていたが、 いまは少し落ち着いていられる。 という話。 (写真:フォトAC) 【昨日・今日・明日に亡くなった人たち】 昨日、「…

「私にとっては新しいが、若者にとってはあまりに古い52年前」~明日は「府中3億円強奪事件」の日

明日は「府中3億円強奪事件」のあった日、もう52年になる。 「今も昨日のことのように」とまでは言わないが、 かなり細かなところまで鮮明に覚えている。とにかく大きな事件だった。 しかしそれとて半世紀以上前の話。昭和もつくづく遠くなったものだ。と…

「言葉の中和法と愛情貯金の話」~NHKドラマ「こもりびと」を観て⑦ 

現代の親の責任は不条理に重い。 しかしどんなに気を遣ったところで、どこかで子どもを傷つけているものだ。 だったらいざというとき、それが傷とならぬように日ごろから愛ある言葉で満たしておこう。 それが唯一の言葉の中和法であり、愛情貯金なのだ。 と…

「子どもに対する気持ちの余計な皮を、一枚いちまい剥がす」~NHKドラマ「こもりびと」を観て⑥

ドラマでは父の死と遺言が子の回生を促す。 しかし現実にはそんな急な転回はあり得ない。 長い時間がかかる。 しかも時間のかかることの意味を知らないと、さらに時間がかかる という話。 (写真:フォトAC) 【父親の死と子の回生】 NHKドラマ「こもり…

「更新しました」~キース・アウト

結局だれも個性的な教育なんて望んでいない。子どもの希望を最優先にさせて、横並びにするのが一番いいとマスメディアも思っているのだ。 kieth-out.hatenablog.jp

「家族の一言ひとことはとんでもなく重くなった。こころして語れ」~NHKドラマ「こもりびと」を観て⑤

昔の親は偉かったとか、きちん子育てをしていたとかいった話が出てきたら、 蹴飛ばしていい。 昔の親はほとんど何もしなかったからうまくいったのだ。他の人がやった。 現代の親は子どもの人生にとってとんでもなく重要な存在になってしまった。 だから、言…

「アメとムチで、どこまで子どもを伸ばせるか」~NHKドラマ「こもりびと」を観て④

子どもの学業やスポーツにおける成績を伸ばすために多様されるアメとムチ。 それにどの程度の効力があるのか。 注意しなくてはならないのは、アメにもムチにも限界があるということだ。 しかもその限界は思ったよりも間近なところにある。 という話。 (写真…

「この親はなんて言葉の使い方が下手なんだ」~NHKドラマ「こもりびと」を観て③

親は親になるための教育を受けてから親になるわけではない。 しかしそれにしても、その拙さにしばしば呆れる。 守れない約束、守らせることのできない指示。 だったら最初からしなければいいのに。 という話。 (写真:フォトAC) 【ウソを補強するメラビ…

「努力ですべてが解決するわけではないし、努力できるかどうかも能力だ」~NHKドラマ「こもりびと」を観て②

NHKドラマ「こもりびと」の主人公の父親は、常に息子を叱咤激励してきた。 一見それは悪いことではない。 しかし必ずしも良いことにはならない。 叱咤激励するためには、前提条件があるのだ。 という話。 (写真:フォトAC) 【ひとはどこまで叱咤激励…

「子どものこころをえぐり、刺す言葉。追いつめる人」~NHKドラマ「こもりびと」を観て①

高年齢層の引きこもりを描いたNHKドラマ「こもりびと」 そこには典型的な引きこもりの家族の姿が映し出されている。 長い時間の中で子どもの心が少しずつ切り刻まれていく、 家族全体が静かに崩れていく、そして数十年―― という話。 (写真:フォトAC)…

「岩手県ですらダメだ。食事中は黙って食べろ!」~感染拡大第三波の憂いと覚悟④ 

あれほど長く感染者ゼロを続けていた岩手県が、今たいへんなことになっている。 日本で感染者が少なかったのは単なる偶然だったのかもしれない。 もはやこの国で誰も、枕を高くして眠ることなどできないのだ 三密を避け、五つの小を守り、飲みたい人は10日…

「日本はニュージーランドになれない」~感染拡大第三波の憂いと覚悟③

新型コロナ感染に関して、台湾やニュージーランドなどを挙げて、 日本がかくのごとくないことを嘆く人々がいる。 しかし結果が同じなのにアフリカ諸国や中国・韓国を羨む声は少ない。 もっともいずれにしろ、日本はかの国になることはできない。 という話。 …

「新型コロナと石けんカス、一度ついたら剥がせない」~感染拡大第三波の憂いと覚悟②

あれほど心配されたアフリカ諸国のコロナ感染があまりにも少ない。 台湾もニュージーランドも異常に少ない。 そこには自動洗濯機の石鹸カスと同じ原理、 「一度しっかりつくと剥がせないが無垢なままだと維持しやすい」 がある。という話。 (写真:フォトA…

「全自動洗濯機とコロナ」~感染拡大第三波の憂いと覚悟①

娘の家から届いたおさがりの全自動洗濯機、汚れ残りが半端ではない。 洗濯槽の掃除がしっかりできていないからだ。 それにしても注水のすすぎ洗いを、毎回している洗濯槽に、 なぜ石鹸カスや汚れは残るのか? 新型コロナ・ウイルスは、あれほどの行動自粛に…

「『夕飯にします? お風呂にします?』の衝撃」~モノによってもたらされる幸せ⑥

ここまできて気がついたことは、 ガスも水道も冷蔵庫も洗濯機も、そして瞬間湯沸かし器も電子レンジも 単に私たちの生活を楽に、便利にしただけではなかったということだ。 それらは日本人の生活と家族関係を根本的に変えてしまった。 なかでもテレビはもっ…

「台所革命は女性を幸せにしたのか」~モノによってもたらされる幸せ⑤

水と火の支配、冷蔵庫と洗濯機が台所革命の肝だ。 母の世代はそれをわずか十数年で完成してしまった。 そこで浮いてきた時間はおよそ6時間半 果たして母たちはそれで幸せになったのだろうか という話。 (写真:フォトAC) 【台所に水道が入る】 火と水と洗…

「昔の生活:毎日が屋内キャンプ」~モノによってもたらされる幸せ④

母の第2のひと世代(30歳~60歳)、 その大きな変化を知るために、まず世代の始まり部分を見てみよう。 それは私が5歳くらいまでの時期の、 日本の田舎にありがちな風景なのだが・・・。 という話。 (写真:フォトAC) 【アウトドアの何がいいの?…

「母さんは川へ洗濯に、子どもたちは風呂に水を運んで」~モノによってもたらされる幸せ③

二世代(60年)遡るとこの国の中に別の世界が現れる。 若い人たちは親である私たちの世代までしか知らないだろうが、 もう一つ上の人々、祖母たちが働き盛りだったころは、 半ば江戸・明治期と変わりないところから、生活を始めていたのだ。 という話。 (…

「娘と私と母の世代の物語」~モノによってもたらされる幸せ②

30年を1単位と考える「世代」。 それを基準に私たちの育ってきた世代、娘たちの育ってきた世代、 そして母たちの育った世代を見比べると, 意外なものが見えてくる。 という話。 (写真:フォトAC) 【世代】 「世代」という言葉は「ゆとり世代」とか「…