カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「今こそ危ない(?)」~新型インフルエンザに無感覚になってしまった現在

梅雨になると終わると信じられていた新型インフルエンザの感染が、一向に収まりません。昨日の時点で感染者は1200人超。感染確認は42都道府県に広がっています。 最初のピークは大阪・兵庫両府県を中心に1日当たり67人が発症した5月17日で、その…

「選ばれし者へ」~才能ある者はその才能を限界まで伸ばす義務がある

陸上部の先生方、土曜日はご苦労様でした。 6年女子100mのYさんが2位、5年男子100mのOくんが5位、走り高跳びのKくんが7位という好成績でした。来年に向けて励みとなる成績です。 しかし県大会となるととんでもない子がいるものです。選手は各地…

「オラショの話」~隠れキリシタンは今もいる

隠れキリシタンは今もいるというと、意外に思う人が多いのですが、現在も長崎県を中心に推定で3万人も存在します。 明治維新後に禁教が解かれた際、隠れキリシタンの多くはもとのカトリックに復帰したのですが、復帰しきれない人も残りました。彼らの信仰は…

「知的虚栄心の話」~見栄で知的な蒐集を重ねることがどれほど高い知的水準を維持してきたか

先日読んでいた雑誌の中で「知的虚栄心」という言葉に出会い、心ひかれたのでお話します。知的な分野での見栄っ張りのことです。 そういえば私自身も子どものころ、どこにでも首を突っ込み「ボク、それ知ってるよ」と一通り口を出さなければ気のすまない性質…

「もっと宣伝しよう」~これほどの教育の成果も、黙っていたら理解されないと思った

私たち教員ですらそうですから、ましてや保護者となれば自分の子どもの受けている教育を他の学校と見比べることなどできません。つまり学校に対する不満・要望というのは、自分の心の中にある「あるべき学校教育」との比較から生まれるものであって、それが…

「言葉遊び」~子どもたちの歓声がとらえた言葉たち

大沢先生のクラスの後ろの黒板に、子どもたちが拾い上げたさまざまな言葉と、その意味が書かれた短冊のような掲示がありました。 ある子は「以心伝心」という言葉に心引かれ、別の子は「取らぬ狸の皮算用」といった言葉を拾い上げてきます。 「ムスカリ」 青…

「小説の神髄」~逍遥(しょうよう)の言いたかったこと

今日、6月22日は坪内逍遥の誕生日だそうです(1859年:安政6年)。 逍遥は26歳のときに、評論「小説真髄」を発表。「南総里見八犬伝」に代表されるような江戸時代の勧善懲悪物語を否定し、小説はまず人情を描くべきだと主張しました。今となれば当たり…

「不審者が、いつまでたっても不審のまま!」~小学校一年生の不思議な証言

一昨日の夕方、1年生の女の子が不審者に腕をつかまれという話があり、昨日、調査しました。話を聞いてもさっぱり要領を得ないので現地まで行って丁寧に実況見分すると、犯人は・・・「つかんだ手しか見ていないのだけれど、それは私よりちょっと大きいくら…

「政府首脳・政府筋・政府高官・・・」~それが誰かはっきりしている匿名の人

授業が終わったあと、子どもが小さな紙を渡して、「お父さんに、先生から教えてもらって来いって言われた」と見せます。覗きこむと「政府首脳」「政府高官」と書いてあります。「これって、どんな人のことか知りたいって・・・」 ははあんと思いました。時々…

「心の筋トレ」~休んでいるだけでは心は強くならない。

骨折のあとが再びつながると、その部分だけ太くなることはよく知られています。筋肉も同じで、激しい運動で細胞が破壊されるとその部分がさらに強くなって再生されます。筋トレの仕組みはそういうものであって、破壊と再生が体を強くする基本的パターンなの…

「崖を歩く先生方、ご注意ください」~私たちは、そうした情熱的で優秀な教師を失いたくない

学校で最も重要視されている価値は「平等・公平」です。これを棄損すると児童生徒の信頼を失います。子どもたちはそれを「エコヒイキ」と呼び、エコヒイキをする先生はいつの時代も最も嫌われる先生です。 もうひとつ。教育というのは、常に同じ態度で子ども…

「6月15日」~今日が誕生日の小林一茶とニワトリ

今日、6月15日は小林一茶の誕生日です(宝暦13年:1763)。 一茶の句で好きなものに ちんば鶏 たまたま出れば 時雨けりがあります。「ちんば」というのは片足の不自由な人(または状態)のことであり、たぶん差別用語なのでこの句自体が探しにくくなって…

「不衛生のすすめ」~日本人は衛生に努めすぎて、かえって弱いのかもしれない

ドイツのデュッセルドルフ日本人学校の児童・生徒27人と家族2人の計29人が新型インフルエンザに集団感染したそうです。ドイツ全体で78人しか罹っていませんから、日本人だけが異常に罹っていることになります。 そういえば、あれほど神経質に対応した…

「三ザル、岩猿、着飾る」~親父ギャグの系譜

教師は世間知らずだと言いますが、テレビを見たり週刊誌を読んだりといった時間も不十分なので、どうしても時代に残されてしまいがちです。 「腐女子」という言葉も、長く普通の「婦女子」だと思い込んでいたので話の辻褄が少しずれたままでしたし、「草食系…

太陽と月

昨日の太陽と月の問題、答えは、「2.太陽とは逆で,夏低く,冬高い」です。 これは「『地球が太陽を回る公転面』と『月が地球を回る公転面』はほぼ同じ」つまり、地球から見ると太陽と月はほぼ同じコースを回っている、という事実を知っていれば理解できます…

「体験すればいいってものじゃあない」~体験だけでは分からないことがある

体験が大切なことは誰でも知っていますが、だからといって体験すればすべてが身につくというものではありません。例えば子どもたちに「教室に窓にあるカーテン、昼間、閉めるのは夏? 冬? それとも春や秋?」と訊くとたいていの子は迷います。夏か冬か二者…

「人類の種類」~地球上の砂の数より多く、多様性に満ちている

(最近勉強しtことですが)全ての高等動物は男女の別を持っています。そして男女の生殖作用によって新たな生命を生み出します。つまり種全体で見ると、その都度、遺伝子を男女に分け、再び統一するという仕組みを繰り返している訳です。どうしてそんな迂回を…

「育児の問題」~大人の中に養育対象者がいる

以前にもお話ししましたが、文明というのはもともと人間個人がやっていたことを機械やシステムに任せてしまおうというものですから、必然的に人間を依存的にしてしまいます。何でも自分でやらなければ気がすまないという大人は、野蛮人で、文明人は赤ちゃん…

「歯の衛生週間」~虫歯があるなら、何が何でも治療させたい

今日から歯の衛生週間が始まります。 6月4日がムシと読めるところから、1928年より行われています。 歯というのは実に不公平で、先日も古い仲間と話していたら「この間、生まれて初めて歯医者に言った」などという人もいれば、私のように生涯治療費を…

「高機能自閉、しかし症状は重い」~軽いが重いという矛盾の意味

その子ははじめ、場面緘黙(ばめんかんもく:特定の場所、例えば学校だけで、ほとんどものを言わない、しゃべれない)という触れ込みで入学してきました。そこにやがて「不登校」が重なり、しばらくして家庭内暴力が加わってさらに混乱が深まります。 病院で…

「佐世保事件から5年」~ほんとうに”どこにでもいるような普通の子”だったのか

昨日6月1日は、小学6年生の女子が同級生を殺した「佐世保事件」から満5年目になる日だったそうです。あの日、全身に返り血を浴びた加害少女が教室に戻ってきたのを目撃した子どもたちも、もう高校2年生になったのです。加害の少女も17歳になりますが…

「6月です」~今月のウンチク

「のび太の嫌いな6月」です(国民の祝日がないから)。 日本では水無月(みなづき)と呼びますが、これは梅雨が 明けて水がなくなる月だからとか、田植が終わって田んぼに水を張るので川から水がなくなる月だからとか、さまざまな説があるようです。旧暦の…