カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2007-01-01から1年間の記事一覧

「終業式です」~2学期、お疲れ様でした

長い2学期が終わります。皆様ご苦労様でした。 相変わらずいろいろと事件・事故のあった学期ですが、終わって見れば大過なく過ごすことができました。これも皆、全員の協力のおかげかと思います。 私たちにはそれぞれ得意不得意があり、強い部分と弱い部分…

「地上の覇者」~人類の生き残りの秘訣

明日12月27日は、ダーウィンがビーグル号で航海に出発した日です(1831年)。 およそ5年に及ぶ世界一周の旅で、ダーウィンは海岸線を移動するたびに生物が少しずつ近縁と思われる種に置き換えられていく様子に気づきました。そして、種が独立して創…

「もういくつ寝ると・・・」~正月のウンチクとお年玉のあげ方

今日はクリスマス。しかし日本の場合、イブが終わるとクリスマスも終わったようなものですから、次はお正月、ということになります。 登校日数もあとわずかですから、正月のしきたりや遊びについても話しておくといいでしょう。 事始め ・門松・注連飾り・鏡…

「油断ならない」~子どもはとんでもない思い違いをしていることがある

昨日のゆずで思い出したことがあります。 昨年7月5日に北朝鮮が軍事ミサイル「テポドン2号」を打ち上げた翌日、女の子が職員室にやってきて、「先生! すごいよねぇ~、北朝鮮、デコポン2号を打ち上げたんでしょ?」 デコポンなんて、そんな平和なものは…

「本物を見せる」~作品づくりの前のイメージづくり

昔、「先生、国造(くにのみやつこ)ってなに?」と聞かれて、「今の県知事みたいなものだ」と答えたら、「先生! 県知事って何?」と、再度聞かれて呆気に取られたことがあります。 考えてみたら社会科では歴史が先、政治経済があとですから知らなくても当…

「ボーイスカウトも、医者も警官も国家公務員も・・・」~何をやっても責められるなら辞めてしまおう、という話

自分の子の関係で、先日ボーイスカウトの会合に行ってきたのですが、かつて30万人を誇った組織も最近では18万人台まで落ち、将来的には15万人を切ると予想されているのだそうです。 そこで連盟が調査に乗り出したのですが、調べてみると加入者はさほど…

「もうすぐクリスマス」~由来を知っているか確認してみません?

もうすぐクリスマスです。 私が納得できないのは、サンタさんにプレゼントをもらったちょうど一週間後、日本の子どもたちは、親や親戚からかなりの額のお年玉をもらうという事実です。どちらか片方だけでもいいはずなのに・・・日本の子どもは甘やかされてい…

「サンフレッチェ!」~さかーチームの名の由来

「FIFA クラブワールドカップ ジャパン 2007」の3位決定戦で、浦和ダイヤモンド・レッズが勝利し、世界第3位のクラブチームになりました。サッカーの「サ」の字も分からない人間でも、何となく気分のいいものです。 さて、「ダイヤモンド・レッズ」はダイヤモ…

「12月14日」~美しい生き方をした男たちの物語

今日、12月14日は赤穂浪士の討ち入りの日として有名です。ただし、江戸時代の一日は日の出から始まりましたから(ということは正月の二年参りも早朝に行けばよかった)、「時は元禄15年12月14日・・・」といっても、実際の事件は明日の未明に起き…

「先行オーガナイザーと花さかじいさん」~枯れ木が違うという話

昨日、読み聞かせをしながらふと思い出したことがあります。 ひとつは、 「桃太郎」と「花さか」は、お婆さんが桃を拾ってくるところまでは全く同じ話だということです。桃を切って男の子が出てくれば「桃太郎」、うすで冷やしておいた桃が犬に変わっていた…

「最も大切なことは時間を守ること」~懇談会が迫っています

人が最も美しく見えるのも安心して対峙できるのも、斜め45度の姿を見せる場合です。机をL字型に並べて話すとお互いに楽です。 できればそのLの中に花を飾りましょう。喧嘩をするために来ているわけではないので、お互い心休まる雰囲気が必要です。 時折、…

「フーテンの寅」~目指すべき奇人

葛飾区の「寅さん記念館」に行ってきました。言わずとして知れたフーテンの寅さんの記念館です。 私は若いころからこのキャラクタが嫌いで、一本としてまじめに見たことはなかったのですが、最近ややハマっています。 「ガマの油売り」や「バナナの叩き売り…

「同じことと異なること」~異文化理解の肝

弟が大学生のころの話ですから、何十年も前のことです。フルーツ・パーラー・タカノで有名な新宿高野ビルの何階かに「ワールド・レストラン」というものがあって(今でもあるのかな?)、弟はそこでアルバイトをしていました。 ある日、バイトの先輩の一人が…

「表現されない愛なんてないも同じ」~親も教師も

恋愛において、誠実な人のつたない言葉より、不誠実な人間の美辞麗句の方が力を持つ場合が多々あります(私はそれでだいぶ損をしてきました)。 同じように、しばしば愛情深い誠実な親が子育てに失敗し、それに比べたらはるかに手間も暇もかけていない親が優…

「ガバナビリティ(governabilty)」~被統治能力という概念

村山内閣のころですから、もう10年以上前のことになりますが、ガバナビリティ(governabilty)という言葉が「統治能力」という意味で流行しかけたことがあります。「村山首相のガバナビリティは・・・」といった使い方をしました。 ところがちょうどその時…

「親の知りたいこと」~懇談会が迫っています①

まもなく保護者懇談会が始まります。 参観日の学級懇談などでは手ぐすね引いて待っていても来てくれない保護者も、この日ばかりは必ず来てくれます。そこで日ごろ言いたいことを山ほど抱えてその前に立ちたいところですが、少し待ちましょう。たかが15分や…

「子どもの成長」~不ぞろいな階段

子どもの成長と言うものはなだらかな右上がり曲線ではなく、不ぞろいな階段である。 私が最も大切にしている、先輩からのアドバイスのひとつです。 それは、赤ん坊と付き合っているとつくづくよく分かることです。たとえば、この子はさっぱり寝返りを打たな…

読書週間

読書週間です。 私は読書週間のたびに、飽きもせず同じ文章を学級通信に載せます。 それは次のような、詩です。よかったら、利用してみてください。 こどもたちよ 茨田 晃夫 こどもたちよ。 私がお前たちに遺してあげられるものは、あまりにも少ない。 兄弟…

「恐い親、厳しい親」~恐い親はけっこういるが、厳しい親はめったにいない

教員としての先輩からいただいたアドバイスの中で、もっとも役立った言葉の一つは、「あのウチの父親は、恐いけれど厳しくありませんから・・・」というものでした。 そしてそういう目で世の中の父親を見ていると、恐い父親はそこそこにいますが、厳しい父親…

「『未来の自分』『未来の我が子』を売り渡してはいけない」~今の躾は未来のその子を守るため

昔生徒の喫煙に関して指導をした際、ある母親がこんなことを言いました。「でも、私どもとしても、子どもに強く言えないんです。夫も、私自身もタバコを吸いますし、家ではお祖父ちゃんも吸ってますので・・・」 それは違うと、私は思いました。 タバコは、…

「100点でなければいけない」~避難訓練の話

今日は避難訓練があります。 避難訓練というと、よくできたときなどは、「もし万が一本当に火事があっても、こんなふうにきちんとできるといいですね」と言ったりしますが、私はそうは思いません。 学校が燃え、火の粉が飛び、友だちの髪がチリチリと燃える…

「教職という職人の世界」~誰でも、普通は、精進すれば何とかなる

教職というのはいわば職人芸ですから、年季を積めばそれだけよくなるという部分が、かなりあります。本物の職人がそうであるように、日々精進し、先輩の技を見習い、盗み、失敗を繰り返しながらも同じ過ちは犯さないよう心がけ、努力を重ねれば、いつか一端…

「美しき明治の子どもたちの話」~世界が変ったのはつい最近のことだ

「こちらでは、うまく説明できないのですが、しつけというものが血のなかに流れていて、例外なく外にあらわれてくるのです。 日本の子供が、怒鳴られたり、罰を受けたり、くどくど小言を聞かされたりせずとも、好ましい態度を身につけてゆくのは、見ていてほ…

「明日は勤労感謝の日」~ところでどういう日だっけ?

明日は勤労感謝の日です。 『国民の祝日に関する法律』(祝日法:1948年公布・施行)では、勤労をたっとび、生産を祝い、国民互いに感謝しあうことを趣旨としているそうです。 子どもたちには「お父さん、お母さん、お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、その他…

「子どもについて、信じられること」~誰だってスゲェナァと言われたい

「子どもを信じなさい」とは言うものの、「うちの子に限って・・・」と信じて馬鹿を見た親はいくらでもいますし、「この子は万引きなんか絶対にしないと信じていましたのに・・・」と警察で言って、誉められた人もいないでしょう。「あなたはきっと東大に入…

「物書く民族」~日本人は書くのが好きという意外な事実

現在世界の人口は66億4000万人で、日本の人口はおよそ1億2000万人です。つまり、日本人は世界の1.8%ほどということです。「日本人」と「日本語で読み書きする人々」はほぼ同数ですから、日本語で読み書きする人はやはり1.8%ほどと考えて…

「こんなのいかが? 教師の整理術」④~付箋

いつどのようにして手に入れたのか覚えていないのですが、手元に写真のようなメモケースがあって、けっこう困っていました。何かに使えるようで、そうでもなくて、捨てるに惜しくて、あると邪魔で・・・。 と、あるとき突然閃いたのです。 付箋紙というのは…

「今日はマラソン大会」~マラソンと42・195kmの起源

あまりにも当たり前なのでついつい言い忘れてしまうということがあります。マラソンの起源は誰でも知っている話ですが、案外子どもは知らないのかもしれません。そこでもう一度おさらいしてみましょう。 マラソンの名は、紀元前450年、ギリシャのマラトン…

「恥の文化を守る」~自分のやるべきことを他者にやってもらうのは恥ずかしいことなのだ

有名なルース・ベネディクトは著書「菊と刀」の中で日本の文化を「恥の文化」と名づけヨーロッパの「罪の文化」に対置させました。そして他律的な「恥の文化」では正義より名誉が優先され、個人の道徳心は、他者により左右されてしまうと問題視しています。…

「こんなのいかが? 教師の整理術」③~書類整理

机の一番下の引き出し、たくさんの書類やフラットファイルを縦に入れておくと、いつの間にか古いものが沈み込んで、見えなくなってしまう時がが あります。で、編み出した技が写真のようなものです。 100円ショップで買ってきた3連の本立て、それだけで…