カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

政治・社会・文化

「結婚式:結局は児戯だがやっておいた方がいい」~過渡期の結婚問題を考える④

親族・姻族は結局のところ安全保障の枠組みである。 普段は必要ないが、いざという時のために、 大切にしておかなくてはならない。 そのためにも結婚式、しないよりはした方がいい、かな?という話。(写真:フォトAC) 【遠い将来の家族関係なんて見通せな…

「結婚式をする理由が消えていく」~過渡期の結婚問題を考える③

結婚式を挙げる人が急速に減っている。 もちろん以前から、 結婚式などしたくない人や十分な資金のないひとはいた。 しかしいま進行しているのは、別の問題なのだ、という話。(写真:フォトAC) 【時に不機嫌な結婚式】 結婚式や披露宴をやろうとするいちい…

「結婚式のジェンダーバイアス」~過渡期の結婚問題を考える①

ジェンダーフリーの考え方からすると、 結婚式はジェンダーバイアスだらけだという。 しかし待て、 結婚式はそもそもそういうものではなかったのか?という話。(写真:フォトAC) 【結婚式のジェンダーバイアス】 最近のネットニュースを見ていて「はて?」…

「フラン研(フランス研究会)の話」~エリートが本気でフランスに憧れた時代の名残り

娘のシーナが15年ぶりに出身高校の文化祭を覗いてきた。 驚いたことにパンデミックを越えてすべてが復活している。 あの謎のフラン研(フランス研究会)も生き残っていたが、 なぜドイツ研やイタリア研がなく。フラン研があるのだろう?という話。(写真:フ…

「今日7月5日の『明日(6日)は何の日?』」~明日はサラダ記念日、ビートルズの始まりとオウム最期の日

明日はサラダ記念日、 そしてビートルズのジョンとポールが出会った日でもある。 さらに言えば麻原彰晃たち7名の死刑が執行された日だが、 今もなおカルトとの戦い方は分かっていないという話。(写真:フォトAC) 【7月5日の「明日(6日)は何の日?」】…

「独立宣言と子どもの成長」~今日はアメリカ独立記念日です

今日はアメリカ独立記念日。248年前の7月4日、 若きアメリカは基本的人権の尊重と民主主義を掲げて船出した。 出発にあたって彼らは、自由も平等も幸福追求も自明だと言った。 二の四の言わず、歩き始めようと言ったのだ、 という話。(ジョン・トランブ…

「幻想:誰も無理しないで済む社会の創出」~私たちは子どもに罠をしかけていないか④

高校入試の内申書から出欠の記録をなくして誰もが、 「学校に行かないといけない」と思わずに済む社会、 家が貧しくとも名門私立高校に進学できる社会、 私たちはそれを創り上げたが、それで良かったのか。という話。(写真:フォトAC) 【学校は行かなくて…

「誰が得をして、誰が損をした話なのだろう」~私たちは子どもに罠をしかけていないか②

ネット上で拾った優しく弱腰の上司と生意気な部下との会話。 結局、誰が得をして、誰が損をした話なのだろう? そこから自ずと社会の構造が見えてくる。 なんやかや言っても、大人の社会は底が硬いのだ。 という話。(写真:フォトAC) 【誰が得をして、誰が…

「ブラック霞が関と学校」~官僚が教える“残業代が出ても残業が減らないワケ"①

霞が関が危機的状況だという。 異常な長時間労働に苦しんで、人は辞めるが代わりは来ない。 その姿は学校にそっくりだ。 いや待て、違う。官僚には残業代が出ていたはずじゃないか?という話。(写真:フォトAC) 明治時代、近代化を急ぐ政府は国民を説得し…

「中体連全国大会の規模縮小は教師のためじゃない」~のちのち禍根を残さないよう言うべきことは言っておく①

全中の規模縮小は教師の負担軽減のためじゃない。 大会を担う係員・補助員(部活顧問と部員)が足りないからだ。 それを教師のためだと言われて認めると、 のちのち何を言われるか分からない、という話。(写真:フォトAC) 【全中(全国中学校体育大会)1…

「調整ができていなかったのか? 猿芝居なのか? いずれ教師は何でも言うことをきくと思っているのか」~《教職調整額10%以上》に財務省が待ったをかけた。

キース・アウトを更新しました。 kieth-out.hatenablog.jp

「人も時代もよく知らないから面白い」~今さら大河、今から大河③

NHK大河ドラマ「光る君へ」、 人も時代もよく知らないから面白い。 高校で学んだきりの「除目(じもく)」が甦る、 「ただ歌を詠んだだけの人」が生き生きと動き出す、という話。(写真:フォトAC) 【人も時代も、よく知らないから面白い】 「光る君へ」…

「ザルツブルクの小枝と藤原道綱母」~今さら大河、今から大河②

同じ授業でも力のつく子とそうでない子がいる。 要するに知識の実のつく枝の大きさの差だ。 それとは逆に、枯れ枝が投げ込まれた瞬間から、 バラバラだった知識がひとつにまとまって行くこともある――という話。(写真:フォトAC) 【同じ学習をしても差が…

「雑多な、どうでもいい三つの話」~人生の答え合わせ②

4年前、40年ぶりに始まった同窓会、 コロナ禍を経てようやく再開された。 しかし期待していたような話は少なく、 むしろ意外なところで収穫があった。という話。(写真:SuperT) 【同窓会の話題】 あの頃の私はどんな人間だったのだろう? 当時もその後も…

「家庭菜園ティスト、子孫に美田を残す決意をする」~今年の畑の準備ができて考えたこと②

都会はどんどん変化するが田舎の動きは鈍い。 そもそも変化の必要性さえ乏しい。 おそらく200年経っても、緑の同じ世界があるだろう。 だから私は子孫に美田を残したい。という話。(写真:フォトAC) 【田舎は8000年経っても田舎のまま】 2001年のアメリカ…

「私たちが奴隷になっていくことへの憤り」~人生のハンドルを自分で握る者②

文明社会で人は依存的に、つまり幼児のようになって行く。 大人になるべき時にも、その機会を取り逃す。 長じては自ら進んで人生のハンドルを放棄してしまう。 私たちはただ、誰かの恩情にすがる奴隷となりつつあるのだ。 という話。(写真:フォトAC) 【文…

「誰のためのPTA・自治会か」~人生のハンドルを自分で握る者①

知らないうちに私の地元の小中学校からもPTAがなくなった。 保護者を代表する人がいなくなったことに、誰も怖れを感じない。 その事実が、また私には恐ろしい。 同じく自治会も消されようとしているが、それも怖い。といういつもの話。(写真:フォトAC)…

「小川市郎も坂本金八も、いわゆる 『でもしか』『サラリーマン』教師」~40年前の仲間と会う②

「不適切にもほどがある!」の小川市郎も坂本金八も、 ともに「デモシカ先生」「サラリーマン教師」世代なのに、 次世代の私たちの方がやる気のない教師のように言われ、 今は、過熱・体罰・暴言教師の元凶だと言われる。 という話。(写真:フォトAC) 【体…

「世界一やさしく、安全で、きれいな日本。しかし昔からそうだったわけではない」~13年目の3・11に際して④

私は日本を「世界一やさしく、安全で、きれいな国」だと思っている。 しかし昔からそうだったわけではない。 日本がそうなったのは、ほんのここ数十年余りのことで昔は違った。 ある組織が、意図的に、時間とエネルギーをかけてつくり上げたのだ。という話。…

「震災報道を通して、自国の評価は180°変わった」~13年目の3・11に際して③

震災のもたらしたものは災厄だけではなかった。 最悪の状況でも冷静さと秩序を守り、自らに他を優先し、 逞しく生きようとする日本人の姿は、世界中に報道された。 「日本ブランド」が、彼我で承認されたのは、この時期のことだ。という話。(写真:フォトAC…

「マルハラ騒動、事の顛末」~メディアの罪、若者も捨てたものじゃない

LINEなどで句点をつけると若者が怯える「マルハラ」問題。 メディアはおとなたちに猛省を促したが動かぬ人もいる。 俵万智はやんわりと反論し、 当の若者たちからは強い疑念が示される。という話。(写真:フォトAC) 【若者はおとなに脅かされている(らし…

「『なぜみんなは、あんなに嬉々として親になっていけるのだろう』と思った日から」~若者がもう子どもはいらないと言い始めた①

半世紀前の私は、 結婚することにも、子を持つことにも怯える人間だった。 「なぜみんなは、あんなに嬉々として親になっていけるのだろう」 そして今、似たような若者が急増しているというのだ。という話。(写真:フォトAC) 【あれほど不安だった私が親に…

「与謝野晶子がゲーテを一蹴するマンスプレイニングの話」~ブランド名の由来とマンスプレイニング③

男性が、若い女性や子ども相手に蘊蓄(ウンチク)を垂れるハラスメント、 それをマンスプレイニングというらしい。 しかし昔から男の子は知ったかぶりと相場が決まっているではないか。 与謝野晶子なら軽く一蹴するところだ。という話。(サンティアゴ・ルシ…

「『NIKE』はやっぱり『ニケ』でいい」~ブランド名の由来とマンスプレイニング①

有名ブランドのおさがりを、義姉が次々送ってくる。 だから私はけっこうブランドに詳しい。そして調べる。 「ビトン」「ディオール」「フィラ」「アディダス」って何だ? 「NIKE」はやっぱり「ニケ」だろう?という話。(写真:フォトAC) 【ボクがブラ…

「また詐欺に引っかかりそうになる」~やはり教員は世間知らず(お金に関しては)

妻がネットで買い物をし、その支払いに郵便局に行った。 しかし局員が言う。「外国人名義の口座ですが大丈夫でしょうか?」 妻が連絡を取り合っていたのは日本企業の日本人担当者、 怪しい!という話。(写真:フォトAC) 【やはり教員は世間知らず(お金に…

「『今は昔』と言えばなんでも通る・・・かもしれない(令和今昔物語)」~「不適切にもほどがある」が突きつけるもの③

ただ浮かれ騒いでいたような昭和後期。 ひたすら真面目でコンプラ重視の現代。 まったく違うように見えて根は同じだ。 きっとまた揺り戻しがある。という話。(写真:フォトAC) 【1986年、最悪のバラエティ】 「不適切にもほどがある」(TBS系列:金…

「見かけほど自由でも奔放でもなかった昭和バブルの話」~「不適切にもほどがある」が突きつけるもの②

ドラマが揶揄してみせる昭和後期の風俗。 しかし見かけほど自由で奔放だったわけではない。 当時の流行歌にみるセクハラもパワハラも、 それぞれ時代の宿命を背負っていたのだ。という話。(写真:フォトAC) 【「ふてほど」にみる“性”の問題】 「不適切にも…

「繊細な、あまりにも繊細な・・・」~「不適切にもほどがある」が突きつけるもの①

TBSのドラマ「不適切にもほどがある」の評価が高い。 特に10代の女性と50代以上で評判のこのドラマ、 私たちが夢中になるのはあまりにも鮮やかに、 私たちの不審と不安を表して見せたからだ。という話。(写真:フォトAC) 【「ふてほど」圧勝】 2024…

「徂徠訓:上に立つ者、ひとを導こうとする者の心得」~今日は徂徠の誕生日です

今日は荻生徂徠の誕生日。何をした人なのかよく分からないが、言った言葉の重みは分かる。偉人の言葉は、今も深い。という話。(写真:フォトAC) 【歴史を学ぶ意味くらいは学んでおこう】 大学入試の社会科は日本史で受けました。中学校の教員としては社会…

「救急車を呼ぶ作法」~飲み会ひとつで始まったいくつかの事件③

実際にやってみないと分からないことがある。 しかしすべてを経験済みにするともできない。 要は想定と想像力と練習だ。 家人が倒れたら、路上で人が倒れたらどうするか。という話。(写真:フォトAC) 【緊急通報の作法】 NHKの不定期ドキュメンタリー番組…