カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「2月末日」〜明日が元日だったらいいのにな

2月が終わります。 古代ローマ暦では1年は3月から始まるので2月が最終月。そこで今月を28日または29日として一年の日数を合わせました。――と言えば半分は分かったような気になりますが、やはり「何で3が1なんだ?」という疑問が残らないでもありま…

「死を恐るるなかれ」④〜一期一会

義姉が診てもらっている病院は私の家から車で30分ほどのところにあります。義姉自身はそこからまた1時間ほどのところに住んでいるので、ここしばらく、会うのはいつも病院です。ただしこの一か月余り様々な事情があって、先週金曜日は久しぶりに顔を見ること…

「常識はなぜ働かなかったのか」〜デコポン2号

10年ほど前、北朝鮮が長距離ミサイル・テポドン2号を打ち上げた翌朝、一番で登校した5年生の女の子がいきなり職員室に顔を出して、 「先生! 大変! 大変! 北朝鮮がデコポン2号を打ち上げたんだよね!」――ま、デコポンなんて平和なものは打ち上げないと思う…

「相模原事件の癒しがたいパラドクス」〜差別は深まったのか

神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が殺され27人が負傷した事件について、横浜地検が植松聖容疑者を殺人など六つの罪で起訴したと新聞記事に出ていました(2017.02.24 毎日新聞「相模原殺傷 殺人罪などで植松容疑者を起訴 横浜地検」な…

「がん」~死を恐るるなかれ③

一週間ほど前、国立がん研究センターが主要な16部位の“がん”について、10年生存率の調査を行って結果を発表したという記事が出ていました(2017.2.16 産経新聞「がん10年生存率58.5% 5年は69.4%、改善進む がんセンターが公表」)。 “5年生存率…

「運命の日」~死を恐るるなかれ②

昨年11月の木曜日、義母が94歳で亡くなりました。 kite-cafe.hatenablog.com 諸般の事情によって翌日が通夜、葬儀はその次の日という忙しい日程になりました。 義母の死はほぼ予定されたものだったのである程度の期間を見て準備も整っていましたが、その中で…

「しかし怖いことなのかもしれない」~死を恐るるなかれ①

一昨年息子のアキュラを誘ってイタリアに行った際、出発の飛行機の中でふと思ったのは、「この飛行機が墜ちても私はいいけど、アキュラにはかわいそうだな」ということでした。 アキュラはまだ学生ですからやりたいこともやるべきこともたくさんあります。親…

「老爺心ながら」〜親になりなさい

娘のシーナの友人であるエリカが今年三月いっぱいで教職を辞めるそうです。 昨年7月に結婚式を挙げ、その際(2016.07.11「花嫁になる若き女性への手紙」~幸せになりなさい)という表題でこのブログに紹介した娘です。 シーナの友達として、私たち夫婦とも長…

「頭髪の日」

明日18日は「頭髪の日」だそうです。――というか、毎月18日は頭髪の日なのです(「十(とう)」+「八(はつ)」)。 全国理容環境衛生協同組合連合会が1978年に制定したそうです。 ところが日本毛髪科学協会(こんなのがあったんだ)は1977年から毎年10月20…

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キース・アウト 2017.02.16 教諭過労自殺、父親が県など提訴 「校長が安全配慮義務怠る」

「どんなウソでも世論を動かせば真実になる」~いじめ問題のポスト真実

13日の月曜日、横浜市教育委員会の岡田教育長はいわゆる「原発避難いじめ」について、「金銭授受もいじめの一部として認識する」と述べて謝罪しました。 この問題を巡っては、市教委の第三者委員会が昨年11月、金銭授受部分はいじめにあたらないと答申。岡…

「無能な校長による事故の顛末」~校長の資質②

資質に欠ける校長で思い出すのは1997年に起こった神戸連続児童殺傷事件(いわゆる「酒鬼薔薇聖斗事件」)の加害者少年所属した中学校の校長です。 マスコミとの対応を誤ったために「仮定のことですから答えられません」も「家庭の問題ですから」と曲解され「…

「学校の管理職になる道筋」~校長の資質①

どういう人がどういう経路で副校長(教頭)、校長に出世していくか――一般の人どころかなりたての若い教員たちですら知らないのが普通です。 どうやら昇任認試験というのがあるらしいが募集要項が発表された様子もない、いつだれが受験に行ったのかも分からな…

「アナログ賛歌」③〜黒板

2015年3月の羽衣文具株式会社の廃業は、一部でとんでもない衝撃をもって受け取られました。私たちも使い慣れたあの羽衣チョークの会社です。 私自身はチョークに対するこだわりがなかったのですが、一部の人々から「チョークのロールスロイス」とか呼ばれる…

「アナログ賛歌」③〜ポスターセッション

ポスターセッションというのは発表内容を紙に書いて壁に貼り、その前で説明するようなプレゼンテーションの方法です。学術会議などでは部屋が割り当てられたり広い会場のあちこちにブースを設け、そこで同時に発表したりします。小中学校の教室では「『総合…

「アナログ賛歌」①

妻がまだ現職教員であるため、しばしば教材作りなどで相談を受けます。「パワーポイントでね、肉やジャガイモや玉ねぎを紹介して、それが次々と鍋の中に飛び込んでいってカレーができるっていうアニメーション、できない?」といったことです。 【パワポも万…

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「キース・アウト」 2017.02.11 ブチ切れ女性教員の本音炸裂 教育困難校「勤務」ブログがすごい

「いじめ問題のオルタナ・ファクト」③

先月末にネット上で話題になった「沖縄市いじめ暴行事件」については、時事通信の記事(「市立中で『重大ないじめ』=暴行動画がネット拡散−沖縄」)にある通り、市教委が“いじめ”を認めて謝罪するとともに調査の継続を約束し、被害者も県警に被害届を出して…

「いじめ問題のオルタナ・ファクト」②

客観的事実に対して主観的事実を対置させ“等価”だというのは、近代以降の世界ではありえないことでした。 近現代は科学を基礎としていますから、常にそこで求められるのは客観的事実です。 主観は個々すべてが異なるのでなかなか調整という訳にはいきません…

「いじめ問題のオルタナ・ファクト」①

オルタナ・ファクト(=オルタナティブ・ファクト《Alternative Facts:もう一つの真実》)問題の発端は次のようなものです。 【発端】 先月20日のトランプ大統領就任式のあと、マスメディアが観衆は25万人〜60万人に留まった(オバマ大統領の第一期は180万…

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「キース・アウト」 2017.02.09 心配な先生の「心の健康」 精神疾患で休職、5,000人超が続く

「トランプ・ヤクザ」

明後日、安倍=トランプ会談が開かれ、そのあとエアフォースワンでフロリダにあるトランプ氏の別荘に移りゴルフをするとか。 その件で政界も財界もマスメディアも疑心暗鬼。尋常でない厚遇のあとで何か刃物が突きつけられるのではないかと心配されています。…

「『クローズアップ現代+』(2017.02.06)が教えてくれたこと」

昨夜(2017.02.06)の『「NHKクローズアップ現代+」〜フェイクニュース特集 “トランプの時代” 真実はどこへ』 は非常に有益なものでした。「300万人の不法移民が不正投票した」、「オバマ政権はオーストラリアから不法移民を受け入れた」米トランプ大統領…

「マネー・ファースト!!」②

オリンピックの開催費用がもしかしたら3兆円を越えるかもしれない、施設の見直しを、という話は都知事選の前からあったはずなのに、そして秋から冬にかけて毎日のように報道されていたにもかかわらず、経費の分担についてはマス・メディアの誰も扱わなかっ…

「マネー・ファースト!!」①

子どもじゃないのだから文章を書こうとするとき、まず辞書を持ち出して「広辞苑では〜」みたいな書き方はしたくないのですが、「アメリカ・ファースト」とか「都民ファースト」とかいうときの「ファースト(first)」の意味が分からなくなって、慌てて辞書を…

「節分と追儺」

2月3日、節分です。「節分」というのはもともと季節の分かれ目――年4回ある「立春」「立夏」「立秋」「立冬」のそれぞれ前日ということになっています。 季節の分かれ目には“鬼門が開く”とかで、それぞれ魔除けの儀式(追儺:ついな)をしなくてはならないの…

「真実はネットの中にある」④(終了)

日本の場合、草創期のインターネットはゴミ溜めような場所でした。ガセネタが多すぎて役に立たなかったのです。まともな人はテレビや新聞、雑誌や書籍で語るに忙しく、ネットの方を覗いている暇もなかったのです。しかしそれはわずか数年のことでした。 ネッ…

「真実はネットの中にある」③

ミュージカル映画の傑作「サウンド・オブ・ミュージック」の最後は、ナチの追及をようやく逃れたフォン・トラップ一家が、アルプス山脈を越えてイタリアに向かう場面でした。「すべての山に登れ」という曲が流れる中を、彼らが最終的に向かったのはアメリカ…