人生

「四十九日を過ぎて線香を贈る」~12月に亡くなったかつての同僚のこと

12月に亡くなった元同僚の家に線香を贈った。 葬儀の際は慌ただしくて何もできなかったからだ。 夫人からはすぐに電話が来て、しばらく話すことができた。 楽しかった昔も甦ってきた。 という話。(写真:フォトAC) 【四十九日を過ぎて線香を贈る】 昨年…

「ただ見せびらかすところから始まる窮地」~誉められたい、感謝されたい、すごいと言われたい⑤

昔の同僚が騙されて多額の資金を渡してしまった事件、 打つ手がなくなって警察を煩わせることになった。 加害者の破滅も近い。ただ振り返ってみれば、 始まりは単に“すごい”と言われたいための小さなウソだったのだ。 という話。(写真:フォトAC) 【まるで…

「私の人生には課題が必要だ」~誉められたい、感謝されたい、すごいと言われたい②

レーゾンデトールという言葉があった。 人はその「存在理由」がないと生きていけないという。 しかしどうだろう。 ただ生きて、そして死んでいくだけではいけないのだろうか? という話。(写真:フォトAC) 【私にはテーマが必要だ】 昨年の暮れ、元教え子…

「原初、私は天才だった」~誉められたい、感謝されたい、すごいと言われたい①

若いころの私は有名になることばかりを考えていた。 自分はそれができる天才だと思い、努力もしなかった。 やがて等身大の自分を目の前に突きつけられ、 普通人としての人生が始まった。そして失ったものがある。 という話。(写真:フォトAC) 【40年前、…

「しかしいまも“良い子”を育てたい」~結局、最後は人柄なのだから

最後は人柄というが、その前にたくさんの選別があるじゃないか。 人柄よりも容姿や財力の方が重要な世界だってあるじゃないか。 しかし親や教師が子どもに与えられるものは少ない。 だから私は、いまも”良い子“を育てたい。 という話。(写真:フォトAC) 【…

「何のために生きるのか」~ある哲学者の寓話を思い出して

俳優でタレントの渡辺徹さんが亡くなった。 61歳、これもまた若すぎる死だ。 しかし考え直してみよう、 これもまた新しい人生の始まりなのかもしれないのだ。 という話。(写真:フォトAC) 【若すぎるもう一人の死】 俳優でタレントの渡辺徹さんが亡くな…

「人はいくつまで生きるべきなのだろう」~亡くなった年下の元同僚の無念を想う

年下の元同僚の訃報を新聞で知った。 若すぎるほど若いという年齢でもないが、十分に生きたとも言えない。 人はどれほど生きたら一応の満足を得られるのだろう。 それにしても定年前はダメだ。 という話。(写真:フォトAC) 【年下の元同僚が亡くなった】 …

「財産はあってもなくても、いざという日のためにやっておくこと」~財産は残せばいいというものでもない③

自分が死んだあとで、子どもたちが遺産を巡って不仲になるのは困る。 自分が死んだあとで、財産がどこにあるのか分からないのも困る。 自分が稼いだ金が手つかずのまま残るのも、早く底をつくのも困る。 老人の悩みは尽きないが、ここに名案がある。という話…

「金が減るのも残るのも嫌だ」~やはり宝くじの高額当選者は思ったほど幸せではない

宝くじの高額当選者の話を読んだ。人は何億円もの金を手に入れても、あまり生活を変えないようだ。よく考えてみるとそれもありがちなこと。しかしそうなると、高額当選者であることの意味は何なのだろう。という話。(写真:フォトAC) 【10年前、宝くじで…

「冒険は終わる。ときめきは聞こえない」~「ちむどんどん」にみるものの見方考え方③

自分の欲望に従うことだけが正しい生き方だ――、そう信じて走ることのできる時間は短い。周囲も無条件・無責任に支持することをしなくなる。もちろんファンタジーの中ではそうでもないが。という話。(写真:フォトAC) 【おとなは自分に正直にも無垢にも生き…

「胸がときめくなら、あとはどうでもいいじゃないか」~「ちむどんどん」にみるものの見方考え方①

悪評芬々のNHK朝の連続ドラマ「ちむどんどん」が終わった。わざと焚きつけているとしか思えない矛盾や錯誤、主人公たちの傲慢や無神経。しかしそこにも見るべきところはあるのだ。という話。(写真:フォトAC) 【「ちむどんどん」終わる】 NHK朝の連続ドラ…

「この年寄りは危険だ」~高齢者:俺たちに明日はない⑤

明治、大正、昭和と平成、令和――、それぞれの時代で年寄りのあり方や性格は異なる。かつての年寄りは静かだった、うるさくても放っておけた。しかし令和の年寄りは、放っておくにはあまりにも危険だ。という話。(写真:フォトAC) 【令和の年寄りは昭和の年…

「学校は人生の引き出しを山ほど用意してくれる」~早すぎる人生の頂点、第二の人生の始め方

世の中にはあまりにも早い時期に頂点を迎えてしまう人がいる。しかし生きている限り、それで終わりにするわけにはいかない。人より早く第二の人生を始めた人たちは、何を手掛かりに再出発したのか。という話。(写真:フォトAC) 【早すぎる人生の頂点、早す…

「必要なものしか手に入らない世界」~老人が社会から取り残されるもうひとつの理由

ネット社会は便利なもので、必要なものの大部分は簡単に手に入る。しかしとりあえず不要な知識が、偶然目に入ったり、勝手に入り込んでくることはほとんどない。いま必要なものだけ囲まれた世界に、未来はないにもかかわらず。という話。(写真:フォトAC) …

「医師も他もすべて年老いて消えていく」~“私の右足がゾウのようになった話”の後日

結局、私の右足はゾウになることなく、治療継続・様子見ということになった。 そして私はかかりつけ医の、あまりもの老けように気を奪われている。 そうだ。私の周辺でさまざまなものが老いぼれて様変わりしていく。 私が朽ちる前に、周囲がまず閉じていく。…

「時代は変わる、自分も変わる」~その人生に飽きちゃわない?② 

10年もまじめに打ち込めば、たいていのことには飽きが来る。 その先をどう生きるかは個性だ。 若者よ、 何十年も先まで、同じ状況、同じ自分が続くとは限らんよ。という話。 (写真:フォトAC) 【その人生に飽きは来ないの?】 私は大学に通いながら2…

「よく知った歯科医がグダグダ」~その人生に飽きちゃわない?① 

長く使った差し歯が抜けた。 そこで長年お付き合いいただいている歯科医に行ったのだが、 この歯科医、何かグダグダ。ところでこの人、 どういう気持ちでこの仕事を続けているのだろう?という話。 (写真:フォトAC) 【よく知った歯科医がグダグダ】 親…

「死後、家族に禍根のタネを残したくないと思えば」~かくも厄介な人生の終末④

結婚して三十余年。ひたすら働いて、遊ぶ暇も金を使う暇もなかった。 おかげでそこそこの財産を残し、子に引き継げるのだが、 金を渡す作業は思いのほか難しそうだ。 そして、後悔はしていないが、こんな人生でよかったのかと、ふと思った。という話。(写真…

「『終活にやること10選』を考察する」~かくも厄介な人生の終末③

とりあえず「終活」が分からないので調べてみた。 すぐに見つかったのが「終活にやること10選」。 ひとつひとつを見て行くと、 この世界、案外、楽で難しいものだ。という話。 (写真:フォトAC) 【終活にやること10選】 さて終活だと机に向かってハタ…

「あれ? オレ、もうすぐ死ぬのか?」~かくも厄介な人生の終末① 

ついこの間のように思っていた「ルージュの伝言」は、半世紀も前の曲。 長生きの大きな目標だった80歳は目の前。 しかも老人の未来は若者の未来より混沌としている。 ちょっと焦り始めた。という話。(写真:フォトAC) 【時間の感覚がすっかり変になって…

「息子の保証書を発行する」~長男が結婚を決意した件について③

結婚は生まれ変わり、親であることは絶え間のない脱皮を繰り返すことだ。 もちろん変化に結婚や子どもは必須ではないが、私は息子の結婚を喜んでいる。 そして妻になってくれる人にささやかな願いがあり、 そのために息子の保証書を書いた。という話。 (写…

「私の家庭菜園農法:隣がやるまで仕事はしない」~隣り百姓と集団脳① 

私の家庭菜園。苗植えや種まきの準備は終わったが、 それ以上は何もしていない。隣がまだだからだ。 農業は本やネットだけではできない。 隣り百姓こそ、農業の神髄だ。という話。 (写真:SuperT) 【隣がやるまで仕事はしない】 我が家の畑、3月に苦土石…

「第三次世界大戦直前かもしれないというのに私は惰眠に耽っている」~齢は取りたくないものだという愚痴話 

暖かな日差しの中で、今日も私は眠い。 遠いウクライナでは人々が戦火をかいくぐって逃げまどい、 ロシアではやがて訪れる経済破綻の予感に市民が怯え上がっているというのに、 年寄りにはできることが何もないじゃないか。という愚痴。 (写真:フォトAC…

「人生は不思議だ、思わぬものが価値になる」~シーナ、32歳の逡巡②  

いま手の中にあるものをしっかりと掴み直そう。 そしていま、手の中にないもののうち、何がつかみ取れそうか考える。 それらを手に入れるためには、これからも世界と人を見ておくことだ。 だが人生は不思議だ。成功はまったく別の方角から来ることもある。と…

「アラサー:今まで見えていなかったものが立ち現れてくる」~シーナ、32歳の逡巡①

30歳前後のある日、突然、 自分が世代のトップグループから大きく遅れていることに気づく。 やばい、私はこんなふうじゃなかったはずだ――。 しかし待て、と老人は言う。事態は年寄りにはこんなふうに見える。という話。 (写真:フォトAC) 【シーナの嘆き…

「我が母のプライドと偏見」~自分を受け入れることの難しさ

94歳の母が昨年11月からデイケアセンターへ通い始めた。 私はコロナ禍のために見学もできていないが、 そこにはさまざまな人たちがいるらしい。 しかしそこにいる自分を、母は受け入れられない。という話。(写真:フォトAC) 【年寄りに必要な「きょう…

「うんざりするほど淡々とした、しかし最も大切な家族の歴史」~3年ぶりに家族が揃って・・・

年末年始、直接の私の家族8人が揃った 二年前は娘一家が婚家で過ごしたため 実はこれが3年ぶり 久しぶりの全員の顔を見ながら 家族の歴史について考えたという話。(写真:SuperT) 【ようやくそろった我が家】 今年の私の家の新年は8人家族でした。 昨年…

「愛する人のため、賢者は何を犠牲にしたか」~愛は数値化できる

「愛は惜しみなく奪う」というがそうではない 愛は惜しみなく与えるものだ――しかし何を? それはその人の持っているものの中で最も貴重なもの 現代においては「時間」だという話。 (写真:フォトAC) 【О・ヘンリー作『賢者の贈り物』】 クリスマス・イブで…

「私、失敗しないので(何もしないから)」~働いていればミスくらいするさ

生きて働いていればどうしても失敗やミスは起こる。 しかし若い人が社会に与えられる悪影響など微々たるものだ。 それで命まで寄こせとは言う人もいないだろう。 私たち老人は失敗をしないが、それは社会的に何もしていないからだ。という話。 (写真:フォ…

「やはりひとは大切にしなくてはならない」~喪中はがきを見ながら思ったこと。

ここしばらく、年末に喪中はがきをもらうことが多くなっている。 同世代の友人たちにとっては、ちょうど親たちが亡くなる時期だ。 しかし時に、下の世代の訃報が届くときもある。 やはりひとを大切にしようと思うのはそういうときだ。という話。 (写真:フ…