人生

「肉体労働者、職人教師、職業作曲家、映画やコンサートを支える人々」~私のアリアナ体験④

世の中には自分の領域を厳しく限定し、 その中で完璧を期すプロフェッショナルがたくさんいる。 彼らすべてが一流であるわけではないが、 すべてが誇りをもって仕事にあたっている。 という話。 (写真:フォトAC) 【肉体労働者:生頼範義】 昨日、イラス…

「小柳ルミ子のダモクレスの剣」~それぞれのコロナ①

新型コロナ自粛の中で、歌手・小柳ルミ子はいったん引退を決意したという。 その期間中、誰も小柳ルミ子を思い出さず、誰も仕事をくれなかったらからである。 しかし芸能人の大半は同じ状況にいたはずではないか。 小柳ルミ子はなぜそんなふうに思いつめて行…

「死に逝く者の責務を果たせる者だけが死んでいい」~女優、竹内結子も逝ってしまった

女優の竹内結子さんが亡くなった。自殺の可能性が高いという。 打ち続く芸能人の自殺、 あるいはそこに共通点があるのかもしれないが、竹内さんは少し違う。 人には死んではいけないときがある、死ぬことが許されない場合もあるのだ。 という話。 (ダフィッ…

「働いていないことの消耗」~三浦春馬さんの死とコロナ禍

テレビで、三浦春馬さんの最後のドラマを見た。 これほどの人がなぜ死を選ばなくてはならなかったのか、 若い人にはそもそも生きる力が備わっているはずなのに――。 そこで想われるのが新型コロナ事態である。 という話。 (写真:フォトAC) 【三浦春馬さ…

「新型コロナの、事態後を想う」~失うもの、残るもの、残さなくてはならないもの 

ふと気づくと、 新型コロナ禍の中で一過性だと思っていたもののうち、 いくつかはこのまま残ってしまうのではないかと思い始めた。 失うもの、残るもの、残さなくてはならないもの、 今こそそれを、考えておこう。 という話。 (「大勢の仲間と飲み会でビー…

「私のヒーロー、地蔵菩薩」~チコちゃん、私は憧れていたんだ 

先週金曜日の「チコちゃんに叱られる」で、 「お地蔵様は閻魔様だ」と言っていたが、 私はちょっと違うと思う。 地蔵菩薩はもっとすてきな、私のヒーローなのだ。 というお話。 (「護国寺」フォトACより) 【チコちゃんにひとこと言いたい】 先週の金曜日(…

「時間はどこに消えたのか?」~私の近くに「モモ」の灰色の男たちがいるらしい

2学期最初の一週間、ご苦労様。 新型コロナで教師の仕事はさらに増えた様子、たいへんなことだ。 それに比べたら私の生活の、なんとゆとりある、豊かなものなのだろう。 ――と言いたいのだが実は時間がない。 職場に行かなくなって浮いたはずの私の時間は、ど…

「記憶力と地頭(じあたま)、落ちてくる啓示」~天才の脳と人生②

天才の脳には形状や大きさに特徴でもあるのだろうか? そもそも天才というのは何なのだろう? 私たちは天才とどうかかわっていくのか? 天才たちは幸せなのだろうか? といったもろもろが浮かぶ――。 というお話。 (「AI スピード」フォトACより) 【脳…

「結婚は生き直し、子育ては繰り返される脱皮」~母親になった若き女性への手紙

娘の友だちが初めて母親になった。 これから子どもともに、長い長い成長の日々が始まる。 それは平坦で楽な道というわけではないが、 人生で最もおもしろく、歩きがいのある道である―― と伝えておこう。 というお話。 (「うつぶせで寝る赤ちゃん 3」フォト…

「細く扇型に広がった運命の道」~新社会人の皆様へ

大変な求人難の中で就職し、世の中で大切されて始まるはずだった社会人生活、 それがこんなに暗く不安なものになるなんて! しかし新社会人の諸君、 人生は結局、運命とどう折り合っていくかだ。 冬の時代をうまく切り抜けて行こう という応援のお話。 (ヴ…

「死ぬのはいいけど、面倒なことはイヤだ」~人間ドックの結果が出る

人間ドックの結果が来た。可もなく不可もなく、順調に下り坂。 年寄りはそういうものだ。死ぬのも怖くない。 しかしちっとも芳しくない結果を見ながら、ふと、 やはり健康でいようと思った。 という話。 (「診断書とボールペンと聴診器」フォトACより) 【…

「大人の相談はどこに持って行けばいいのか」~人生の最期をきれいに終わらせるために

今年起きた老人による二つの大きな事故・事件。 「東池袋自動車暴走死傷事故」と「元農水事務次官長男殺害事件」。 もちろんよそ事ではないが、我が身に置き換えたとき、 どう対処したらよいのか。 という話。 (「夕空と木の側のベンチと老人」パブリックド…

「祭りの準備に船頭が多すぎた話」~敬老の日に重ねて

地区の祭りの準備に行ってきた 参加者は老人がほとんど しかし口は多い 船頭多くして何とやら なかなか面倒くさいが 年寄にはそれが必要なのだ というお話。 (写真ACより) 【祭りの準備に行ってきた】 地区の神社が秋の大祭で、その準備に行ってきました。4…

「『腐女子、うっかりゲイに告る』が残したもの」~ネタバレだらけ

4月スタートのドラマが ここにきて続々と最終回を迎えた 今回は特に心打たれる物語があり 私は人生をもう一度考え直したというお話。 【4月スタートのドラマが終わる】 4月スタートの連続ドラマのいくつかが最終回を迎えました。 私は特にこの二か月間、…

「わが家の五月危機」~孫のハーヴに見る4歳児の成長2

人生は不思議なもので なぜか忙しいときに新たな仕事が入り 長いことなかった冠婚葬祭がまとめて一気に押し寄せ 電化製品はしばしば同時に壊れる 2019年5月 なぜかわが家に看過できない事件が続いた というお話。(ピーテル・ブリューゲル《父》 「聖マ…

「長く生きることの大変」~母を見ながら考えた

長命な家系です うっかりすると80歳・90歳 あるいは100歳を越える人生というのもあるのかもしれない そう考えたら少しビビった・・・ という話。 【長命な人々】 とりあえず、私たちは親戚の多い世代です。 私の場合、父が4人兄妹、母が5人姉弟ですの…

「様式からはみ出ることの胡散臭さと必要性」~冠婚葬祭の経済学3

同棲は無責任、式も披露宴もしないというのは逃げ――そう考える人たちがいる。 しかし時代とともに考えなくてはならないこともあだろう。 というお話。 (ブレア・レイトン 「登録簿へのサイン」) 【同棲の経済学と倫理学】 娘のシーナが結婚式を決める1年…

「貧乏人こそ結婚しろ、披露宴で脇を固めろ」~冠婚葬祭の経済学2

貧乏人同士は結婚した方が楽。(マイナス)×(マイナス)は(プラス)だ。 披露宴で支援者を募れ、 というお話。 (ピーテル・ブリューゲル《父》 「農民の婚宴」) 古くから伝わっている儀式とか組織とか風習にはそれなりの意味があります。 問題はその意味…

「結婚式で生活資金を生み出す法」~冠婚葬祭の経済学1

金がないから式が挙げられない、いやそもそも金がないから結婚自体ができない、という人に――、 結婚式は大げさにやればやるほど安くつくよ。 というお話。 (ルーク・フィルズ「結婚」) 昨日のニュースに「結婚式挙げない人の半数以上は「資金不足」で仕方…

「禿頭(とくとう)考」〜なぜ男たちは禿げるのか

私には一カ月おきに会って飲み会を開く仲間が8人ほどいます。高校時代からの友人で8人そろうことは稀ですが、それでも半世紀続く仲間というのも多くはないでしょう。 その50年の間に、私たちは就職し、結婚し、子を育て、定年退職したのですからやはりず…

「見ない人、逃げる人」〜ひとの生き方と死に方(最終)

(ギュスターヴ・クールベ「オルナンの埋葬」) 義姉夫婦は病気が発見された当初からネットや書籍でがんについて調べることをしませんでした。もちろんそういうやり方がないわけではありません。 特にネットの世界は玉石混交、偽情報もあれば体験談と見せて…

「不思議な無関心」〜ひとの生き方と死に方 5

(フランシスコ・デ・ゴヤ「魔女の宴」) 【すれ違い】 義姉の闘病生活はまるで病気に見えなかった1年間1か月と、黄疸が始まって死に至る9カ月からなっています。その間、義姉夫婦と私たち(妹である私の妻と私、三姉妹の長姉にあたる義姉夫婦)の間に大…

「死の勝利」〜ひとの生き方と死に方 4

(ピーテル・ブリューゲル(父)「死の勝利」) 【不可解な提案】 胆管がんの権威から言われた「まず黄疸を消してから、そのあと抗がん剤治療を始めましょう」という言葉は義姉に希望と勇気を与えます。さらに言えば自身の力で調べ、渡りをつけ、勝ち取った成…

「終わりの始まりと希望の杖」〜ひとの生き方と死に方 3

(ウジェーヌ・ドラクロワ「ダンテの小船」) 【代替療法】 がんが発見された翌年の2017年の暮れを、義姉は何事もなかったかのように終えようとしていました。 9月・10月といくつかの代替療法を検討しましたがいずれもうまく行きません。 ひとつはN…

「奇跡の人」〜ひとの生き方と死に方 2

(ロバート・ベイトマン「ベトザタの池」) 【義姉が亡くなりました】 8月の中旬に差し掛かるころ、妻の二番目の姉、私にとっては義姉に当たる人が亡くなりました。 さすがに60代も半ばを過ぎて容色も衰えましたが、それでも死化粧をして棺に納められた姿…

「ある運命論者の弁」〜ひとの生き方と死に方 1

(グスタフ・クリムト 「死と生」) 私はおそらくある種の運命論者です。 運命論あるいは宿命論というのは、「世の中の出来事はすべて予め決定されていて人間の努力ではどうにもならない」とする考え方です。 しかしこんなふうに文字にしてみるとちょっと違…

「自然災害の禍福」〜災害と復興の国 3

(川瀬巴水「富士川」) 【畑が流れりゃ三年コヤシはいらない】 まだ義母が生きていたころの話です。 台風がらみの大雨で義母の実家近くの川が氾濫し、河川敷の畑をすべて洗い流してしまうということがありました。実家では義母の弟にあたる人が今も畑をやっ…

「死ぬまでをどう生きるか」〜60歳を過ぎての人生設計は難しい

ハンス・アンデルセン・ブレンデキルデ 「疲れ果て」(パブリックドメインQ) 【パンツの中の磁石】 間もなく91歳になる母が神経痛らしく、右足の付け根あたりをものすごく痛がります。かかりつけの医者が“念のため”と言った感じでMRIを撮るように勧めてく…

「ココアは死ぬことに決めた」〜連休中に考えたこと2

(ココア、3歳のころ) 【ココア】 大型連休の最終日、我が家で飼っている3羽のウサギのうち、メスの一羽が死にました。 家族は「こっちゃん」と読んでいましたが、一応本名があって「ココア」と言います。このブログでもたびたび、両方の名で紹介してきま…

「Let it be」〜May it beそしてLet it be 2

【Let it be】 ビートルズの「 Let it be」で、ボクが困難に陥っている時、Mother Mary(って誰だ?)がやってきて耳元でささやいたことばが“Let it be”です。いろいろな訳がありますが、要するに小細工をするな、いろいろやるな、そのままで、といったニュ…