カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

知識

「大人社会はコンニャクのように、撥ね退けるか取り込む」~過渡期の結婚問題を考える②

結婚式というのはけっこう厄介な行事だ。形式自体は古いので歴史の滓(おり)がたっぷりついている。しかしそれを完全に払しょくすると、今度はついてこれない人が続出する、という話。(写真:フォトAC) 【大人社会はコンニャクのように、撥ね退けるか取り…

「学問は暇に任せてするものだけど・・・」~今日は大暑だそうです

今日は二十四節気のひとつの「大暑」。 これから立秋までの期間にはさまざまな呼び名がある。 しかし今の教師にそれをゆっくり調べる時間はない。 教員の質の低下と言うなら、まずこちらを心配すべきだ、という話。(写真:フォトAC) 【そもそも大暑・土用…

「秘策:今日は書くことがないので~について書きます」~小説はいくらでも書けるが日記がまったく書けない話③

日記の一番の難しいところは、何をどう書くか決める部分だ。 特別な日も声掛けを忘れず、平凡な日は観点を持たせる、 それでも書くことのない日のために、 「書くことのない日のための話題ストック」を用意しておく、という話。(写真:フォトAC) 【文章の…

「文章はリズムが先、リズムに乗せて書く文章」~小説はいくらでも書けるが日記がまったく書けない話①

8歳の孫のハーヴは最近、小説執筆に夢中、 いくらでも長く書けるのだという。 しかも発想は自由、文末の処理は的確。 いったいどうして、そんなことができるようになったのだろうという話。(写真:フォトAC) 【孫1号が小説を書く】 『冬が始まったころ、…

「出て来る女優さんが知らない人ばかり、実生活でも近所の人が分からず、実の弟にさえ気づかない」~相貌失認と夏ドラマ

7月に入って、新たな夏ドラマが始まった。 しかし主演レベルが知らない俳優ばかり。 実生活でも、知らない人が親し気に声をかけてきたりする。 相貌失認――しかしそれにもめげず、他に伍してきた私は立派だという話。 (写真:フジテレビ:サイトにリンクし…

「いまの農家も知らない江戸時代の農業の常識」~意外と気づかない農業の当たり前③

単純で分かり易い農業の世界で、 人はこころ病むことがない。 しかし300年前はさらに単純で分かり易かった。 現代は農業と言えど、もはや聖域ではないのかもしれない。 という話。(図版:歌川広重「東海道五十三次」より「原 朝之富士」) 【再々掲:百姓は…

「植物界では、同じ種類に同じことが一斉に起こる」~意外と気づかない農業の当たり前②

子どもの成長を植物に例える人がいる。 しかしどうだろう。 植物の世界では、同じ種類に同じことが一斉に起こる。 それは人間には決して起こらないことだ。 という話。(写真:SuperT) 【子どもの成長を植物に例える】 子どもの成長を植物の成長に例えてい…

「作物にはそれぞれのスタートとゴールがある」~意外と気づかない農業の当たり前①

わが家の畑、数えたら30種もの作物をつくっていた。 「そんなに多くて大変じゃないか」人は言うが、 それぞれの作物にはそれぞれのスタートとゴールがある、 それを組み合わせて行けば、なんとかなるのだ、 という話。(写真:SuperT) 【今年の畑:少量し…

「心の中の曖昧模糊を、外に取り出して“モノ化”する」~指導助言の質を高める方法⑥

見えないはず心の中を“見える化”すれば、 自ずと問題のちっぽけなことに気づかされる。 ”モノ”のようになった不安や苦しみからは、 問題のほんとうの深刻さも解決策も見えてくる、という話。(写真:フォトAC) 【正体が見えないから恐ろしい】 「幽霊の …

「認知(行動)療法と警察の取調室」~指導助言の質を高める方法⑤

認知療法は認知心理学に由来するものではなく、 精神分析学や行動療法の限界を越えて出てきたものだ。 その方法は記述と評価と対話。 警察の取り調べに似て、実に興味深い――、 という話。(写真:フォトAC) 【「認知」「療法」という矛盾】 認知療法とい…

「NHK大河ドラマ『光る君へ』が面白くないわけがない」~今さら大河、今から大河①

NHKの大河ドラマ「光る君へ」。 今ひとつ盛り上がらないのはなぜだ? こんなに面白い歴史ドラマは、 めったにないと思うのだが―― という話。(写真:フォトAC) 【今さら大河、今から大河】 NHK大河ドラマ「光る君へ」の視聴率が低調で、「やはり合戦シ…

「『悪い子』の反対は『いい子』? そして 『竜馬はどこへ行ったか』」~日本人にも難しい日本語③

「悪い子」の反対は「よい子」なのか「いい子」なのか、 「行く」の読みは「いく」と「ゆく」どちらが本来の姿なのだか。 調べ始めたらとんでもないことが出てきた。 私はこれまで何を学んできたのだろう。という話。(写真:フォトAC) 【「悪い子」の反対…

「自信崩壊:『いう(言う)』と『ゆう』」~日本人にも難しい日本語②

Facebookの元教え子の日本語表記が気になる。 「ゆう」は「いう」、「そうゆう」は「そういう」に、 それぞれ書き換えるべきではないか―― そう思って調べたら、とんでもない事実が判明した。 という話。(写真:フォトAC) 【四半世紀前の教え子にいうべきか…

「英米人にとっても難しい英語、日本語は楽だが落とし穴がある」~日本人にも難しい日本語①

日本人に比べ、欧米人には識字障害が極端に多い。 それは英語が難しすぎるからだ。 それに比べたらはるかに楽だが、 日本語にだって難しさはある。 という話。(写真:フォトAC) 【識字障害の話】 識字障害(ディスレクシア)というのは知的障害がないのに…

「定年が1年延びて大勢がこのまま教師を続けるらしい。やがて教師の総数は、現在より1割近くも増えるというが・・・」~定年延長の行方②

定年は延びるが管理職は教壇に戻り、給与も3割減る。 それでも続けられる人がどれだけいるかと思ったら、 意外と多くて、数年後は6万人近くも教員が増えてしまう。 大丈夫か?という話。(写真:フォトAC) 教職員人事に関する新聞発表があったことについ…

「フキノトウの思い出」~春になると、小さなころの息子を思い出す

家の畑にフキノトウが顔を出した。 今年は例年より早く気づき、花の咲く前に収穫できた。 フキノトウには思い出がある。 人生で初めて、自分の子に教えてもらったことだからだ。という話。(写真:SuperT) 【フキノトウ(蕗の薹)】 裏の畑の柿の木の根元に…

「2月29日の話」~意外と知られていないこの日のウンチク

今日は4年に一度しかやってこない特別な日。 それすらも知らない子どもたちが大勢いるから教えてあげよう。 4年に一度は100%確実なわけじゃない。昔は2月が12月だった。 この日生まれはいつ齢をとるの? この日生まれの有名人は?という話。(写真:フォト…

「チョコのゴディバとピーピング・トムの話」~ブランド名の由来とマンスプレイニング②

バレンタインデーに義姉からチョコレートを贈られた。 6粒入り3456円。一粒576円。豚に真珠、猫に小判。 しかしそれにしても「ゴディバ」っておいしそうに聞こえるか? そこで調べると面白い話が出てきた。という話。(ジョン・コリア「ゴダイヴァ夫人」(部…

「『NIKE』はやっぱり『ニケ』でいい」~ブランド名の由来とマンスプレイニング①

有名ブランドのおさがりを、義姉が次々送ってくる。 だから私はけっこうブランドに詳しい。そして調べる。 「ビトン」「ディオール」「フィラ」「アディダス」って何だ? 「NIKE」はやっぱり「ニケ」だろう?という話。(写真:フォトAC) 【ボクがブラ…

「また詐欺に引っかかりそうになる」~やはり教員は世間知らず(お金に関しては)

妻がネットで買い物をし、その支払いに郵便局に行った。 しかし局員が言う。「外国人名義の口座ですが大丈夫でしょうか?」 妻が連絡を取り合っていたのは日本企業の日本人担当者、 怪しい!という話。(写真:フォトAC) 【やはり教員は世間知らず(お金に…

「超難問=答えのない問題と答えのありすぎる問題」~子どもたちに正しい悩み方を伝授しよう②

ここにはいない仮想の生徒たちに向けて、どうしても答えの出せない問題への答えの出し方、正しい悩み方について、話しかけている。という話。(写真:フォトAC) 【下手の考え休むに似たり】 私の父は武骨な実務家で、夢を語るとか、思いを語るとかいうこと…

「バレンタインデーに問題解決の方法を考える」~子どもたちに正しい悩み方を伝授しよう①

何となく今朝は、昔を思い出して子どもたちに語りかけたい気分。このさき思いつめて生きて行きそう子どもたちに、正しい悩み方を伝授しよう。という話。(写真:フォトAC) 【バレンタインデーですね】 みなさんおはようございます。 今日は何の日か、もちろ…

「ボンボリはなぜ”雪洞”と書くの?」~本物の雪洞に明かりを入れてボンボリにしました

久しぶりの大雪。 塀に降り積もった雪に、穴を開けてローソクを立てた。 ほんのりと明るい燈明がともる。 もしかして、これが雪洞(ボンボリ)の語源なのか?という話。(写真:SuperT) 【雪洞に明かりを入れてボンボリにしました】 今年は暖冬で、このまま…

「『光る君へ』:百人一首の人々」~大河ドラマのこれまでにない見方

大河ドラマは文化の継承、視聴率など気にする必要はない。 そのうえ平安中期はこれといった事件もないから、 ドラマは自由に進むだろう。 だが、私たちは意外とこの時代の人々に詳しいのだ。という話。(写真:フォトAC) 【NHK大河ドラマには特別な役割があ…

「ネット上に文章を書きたがる三つのタイプと彼らの変遷」~SNSの流行と変化について行けるのか③ 

ネットを単なる通信手段と考え、 それを使って行うコミュニケーション自体を楽しむ人々。 公開の場で、歯切れのよい言葉を使って戦おうという人々。 そして長文にふける人たち――それぞれが居場所を見つける。という話。(写真:フォトAC) 【ネット上に文章…

「12月になりました」~子どもに話してやりたい12月のウンチク

サンタクロースの活躍する12月だが、 サンタ・ルチアの祝祭もある。サンタ~ルチ~ア♪♪ スケートの日はあるけど、ボクシング・デイは拳闘の日じゃない。 そして甲子園がサラダボウルになぞらえられる、という話。(写真:フォトAC) 【12月になりました…

「わがセリヌンティウス体験とメロスの証言」~半世紀ぶりに「走れメロス」を読む②

私もセリヌンティウスと似た体験をしたことがあるが、 相手はそれを悪いことだとはまったく思っていない。 傍から見るとかなり違うのだが、本人はそれでも、 正しい道を正しく進んでいると思い込んでいるのだ。という話。(写真:フォトAC) 【わがセリヌン…

「メロス、それはないだろう」~半世紀ぶりに「走れメロス」を読む①

半世紀ぶりに「走れメロス」を読んだ。 そしてたまげた。 メロスよ、それは違うだろう。 勝手に他人の命を賭けてはいけないよな。という話。(写真:フォトAC) 【上司のセクハラ発言にどう対抗するか】 先週の金曜日、ネット上をあちこち巡っていたらちょう…

「誰にどう感謝すればいいの?」~明日は勤労感謝の日

明日は勤労感謝の日。祭日で、皆ウキウキと休みに入るのだが、 ハテ? 誰が誰にどう感謝するのだ? 一家の働き手なのか街で仕事をする人なのか――。 そう言えば毎年これといった行事もなかった。という話。(写真:フォトAC) 【明日は勤労感謝の日】 明日は…

「その月はないだろう」~私たちは見ているようでまったく見ていない②

NHKの朝ドラ「ブギウギ」で、 南の空の中央に垂直に立つ細い月をみた。 あんな変なもの、今までに見たことがない。 スタッフたちのは、誰も違和感なく、あれを見ていたのだろうか。という話。(写真:フォトAC) 【月を、私たちは見ているようでまったく見…