カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2005-01-01から1年間の記事一覧

「ご苦労様でした」~一年の終わりに

学校の一年はまだ3ヶ月を余していますが、とりあえず2005年が終わります。皆でお互いの健康を祝福し合いましょう。 今年は職員がみな健康に過ごせただけでなく、龍田先生のお宅に赤ちゃんが生まれ、八木沢先生も新たな出発をしました。その意味で、本校…

「もういくつ寝ると」~今からお正月のトリビア

クリスマスが終わったばかりだと言うのに、もうお正月です。そこで正月に関する言葉を集めてみました。 門松・・・古くは、木の梢に神が宿ると考えられていたことから、門松は年神を家に迎え入れるための依代(よりしろ:拠り所)という意味合いがある。かつ…

「冬至」~継ぎはぎウンチク

今日は冬至です。北半球では一年で一番昼の時間が短い日です。日本ではこの日に柚子(ゆず)湯に入り小豆粥(あずきがゆ)やカボチャを食べると風邪をひかないと言われています。 冬至に風呂というのは、もちろん寒い時期ですので十分に暖まろうという意味も…

「愛がすべて」~家族をつなぐものが”愛”しかないという不安

家庭の教育力が低下したのでその回復をどう図るか、という議論があります。しかしもしかしたら教育力だけではなく「家族」自体がなくなるのではないか、そういう方向で歴史は動いているのではないか、という話を先日耳にしました。 それによると、 血縁の最…

「サンタクロース五題」~サンタは実在する

懇談会が終わり、通知票ももらってひとしきり親に叱られると子どもの天国が待っています。12月24日にサンタさんからプレゼントをもらい、1週間後の1月1日に親戚各所からお年玉をもらうという日本の風習は非常に納得しがたいものですが、仕方ないでし…

「政府と学校の癒しがたい乖離」~”給与が低くても教師になりたい、という人物を募った方が教育の質は向上する”のだそうです

懇談会や不審者対策でおおわらわですが、その間も社会は動いています。①「精神性疾患 休職の公立校教員は過去最多 10年で3倍に」[毎日新聞 12月14日] 精神性疾患で04年度に病気休職した公立の小中高校、盲・ろう・養護学校の教員は、前年度から365…

「成長の潮」~前進したり後退したり、しかし全体として満ちているかどうか

以前、「子どもの成長は不揃いの階段を登るようなものだ」とお話したことがありますが、ちょっと訂正しておきます。 学力や運動能力、というものは確かにその通りなのですが、人格的なもの(生き方だとか身の処し方だとかいったもの)はある日突然、階段を一…

「緊急事態につき警察官の見守りが始まります」~本校は集団登下校をしないので、保護者への説明の準備をしてください

県は昨日より当分の間、県内のすべての小中養護学校の登下校時に1~2名の警察官を配備することにしました。その数およそ600~1200人。本県の警察官は約3000人余り、そのうち昼間の勤務は2500人程度でしょうから、警察官のおよそ半数を朝晩4~5時…

「下校指導をお願いします」~指導のための四つの要点

昨夜はN地区の「子どもの安全を守る緊急安全対策会議」でした。ウッカリしていましたがこの安全対策会議、昨日が立ち上げで今後定期的に開かれるようです。なかなか大変です。 昨日はH中学を含めて4校出席の会でしたので、互いの安全対策が比較されてやや…

「人の目と自己防衛能力」~子どもの安全を監視だけで行うことはできない

このところ新聞紙上では「不審者対策の決め手はスクールバスだ」とか「通学路や校門へ防犯カメラを設置するなどの対策を協議する」(小坂文科大臣)とか、およそ実現性のない不審者対策が賑やかです。 なぜ実現性がないかと言うと、スクールバスを導入すると…

「世間はあまりにも学校を知らない」~低学年と高学年を一緒に下校させようと言い出す始末

K地区『子どもの安全を守る緊急安全会議』(12/9金)に行ってきました。参加の範囲は区長会・学校・PTA・民生児童委員・子ども会育成会・少年育成会・消防団・家庭応援ネットワーク等々、子どもと地域に関わるすべての団体です。 予想より遥かに多くの要望…

「UFOと不審者」~どちらも正体がわかれば大したことはないが

UFOは未確認飛行物体(Unidentified Flying Object)の頭文字を並べたものです。ですからそれが後に風船だと分かるまで、あるいは奇妙な雲だと知れるまで、空中に浮かぶ未確認の物体はすべてUFOです。その意味では私は何度もUFOを見たことがあります。 ただ…

「先生たちは、なぜできないのだ」~教師は何でもできるはずだ、と思っている保護者がいます

「先生たちは、なぜイジメが悪いこととだと教えないんですか?」 10年近く前、保護者にそう問われて面食らったことがあります。「イジメが悪い」なんてこと、教えないわけないじゃないか、と思ったのです。で、つらつら考えてみるとこの保護者、たぶん以下…

「子どもの安全と親の安心」~虐待で殺される子どもは、不審者に殺される子の10倍以上いる

BSEの問題では、アメリカがいくら科学的安全性を説明しても日本がガンとして受け付けない・・・そういう方向があります。これについて校長先生から「日本人の求めているのは安全だけではなく安心なのだ」というお話を伺ったことがあります。さて、 昨日は…

「懇談会が近づいてきましたが」~私はこんなことに心がけました

担任の先生については相変わらず忙しい日々が続きます。1学期末、年度末とは異なり、総合所見欄に大量の言葉をつぎ込むこともなく、また一日で全員分の通知票を返すわけではないのでその点ではやや楽とも言えますが、毎日保護者と向かい合うわけですから気…

「T学園に行ってきました」~東京の私立学校の様子

二日間ありがとうございました。研修旅行でT学園小学部を見てきました。 とにかくとんでもなくすばらしい設備ですが、まず驚かされるのは、何となく東南アジアのホテル風に見える巨大な校舎です。3階建てで、上から見るとめがねのような形になっており、そ…

「馬鹿の話をします」~読み手のことを考えて

文章を書くときには相手意識が大切だといいます。 相手がどんな人か。 教養ある人なら教養ある内容の文を、子どもなら分かりやすい文を、保護者なら保護者にふさわしい文を・・・と、相手に合わせた書き方が必要です。 そこで、今朝は本校の先生方の顔を思い…

「英語という困難」~日本人が数百種類の文字を使って表す概念を、たった26文字で表現する困難

今日はアイデアが浮かばないので、前々から紹介しようと思っていたある本の一部を紹介します。もしかしたら、もうお話したことかもしれませんが。『アメリカで行われた疫学調査では、小学校二、三年生の男子の8.8パーセント、女子の6.5パーセントに読字障害…

「星の話」~天動説が合理的であった時代の話

今朝、登校しようと家を出ると、真南だと思っていた方角に巨大なオリオン座が見えてびっくりしました。オリオン座は地表近くにある時は東寄り(または西より)にある星座ですから、私の方向感覚が狂っていたのです。 オリオンは、英語ではオゥライオンといい…

「手を上げてください」~今日の研究会の司会は私がしますので

ある程度歳をとってくると、学校の内外で会合の司会を頼まれることが多くなってきます。司会に慣れていない人には気の重いことですが、考えてみると司会法を正式に勉強して来たという人もなく、最初からうまいという人もそうはいないわけですから、たいてい…

「女性たちの分化」~新刊本『下流社会』より

土曜日に書店で「下流社会」という本を手に入れ現在読んでいるところです。最近流行の「格差本」のたぐいですが、なかなか面白いものです。その一部で、女性の分化が顕著になったという内容を紹介します。 1980年代初めまでは、女性は結婚して専業主婦に…

「勤労感謝の日に・・・」~百姓をしながら考えた

忙しくて放ったらかしになっていた自宅の畑の整理をしました。◯◯盆地でも、日陰になる部分は午後も凍りついていて、耕運機の刃もなかなか入っていかず苦労しました。 私は百姓(*1)の経験がなく、12年ほど前初めて60坪ほどの畑を手に入れ、そこから農業…

「土曜、『今、教育を考える』という会に行ってきました」~いい話を聞いてきましたのでお伝えします

パネルディスカッションのパネラーは育成会の会長さん、子どもに昔の遊びや昔話を伝えるNPOの方、今は飼育宿泊体験を中心とするNPO「◯◯塾」の塾長をやっておられるK.Y先生、そして前県PTA連合会理事の女性、以上4人です。 前3者について言いま…

「子どもは親の通知表」~と思っている保護者もいます

そうしたお宅の高校生のお嬢さんが、金髪・厚化粧・胸をはだけたシャツ姿で、スカートは超ミニ、生足で、しかも止せばいいのに今ごろルーズソックスだったりすると絶望的です。自分の「オール1」の通知表が表紙を開いて街中を練り歩いているようなものです…

「中1プロブレム」~乗り越えるためにどういう子を育てておくか

特に不登校の問題から明かになってきたことに「中1プロブレム」というのがあります。中学1年生になって突然不登校が増加すること、今まで非行とは無関係に思われた子が不良行為に走ること・・・こうしたことから、小学校6年生と中学校1年生の間には、な…

「子どもはなぜ席について授業を受けているのだろう?」~基本は、何となくそういうものだと思っているから

昔の子どもは先生の言うことをよく聞ききちんと勉強していた、というのはウソです。校長先生がいつぞやの職員会で示して下さった江戸時代の資料にもありましたし、荒れた寺子屋の様相は渡邊崋山の『一掃百態』という版画でも有名です。明治時代の旧制高校の…

「原風景」~勇気をもって、ひとに親切にしようと思った日

老人の記憶の特徴のひとつは、近くのことから忘れるということです。昨日のことどころか1時間前のことも忘れてしまうのに、50年前の記憶についてはやけに鮮明です。私もそろそろそういう時期に入ってきています。 それは私が小学校3年生の秋の夕暮れ、M…

「読み聞かせの喜びと効能」~どうせ10分の読書の時間、読み聞かせはどうですか?

自分の子のついては、上の子が1歳の時から、下の子が小学校の5年生になるまで13年間、毎晩続けました。前任校が「読書の学校」で毎日読書の時間があり、ここでも4年間、毎日読み聞かせをしていました。別に自由読書でもよかったのですが、本好きの子にと…

「親にもいろいろある」~登校日数が増えれば、家が静かになるからいい

栃木県の小山市で授業日数を6日間増やし学力向上を図ろうとしているという記事が読売新聞(on line)に載っていました。授業日数を増やしても必ずしも「学力」が上がらないことは、国内最高の授業日数を誇る本県の学力で証明済みかと思うのですが、経験のな…

「緊急体制」~事故があって校長・副校長ともに連絡が取れなかったら、こうしてください

金曜日のハチの件でも、先生方には、御苦労いただきました。ありがとうございました。私はたまたま留守をしていましたが、先生方にはさまざまにご協力いただいたようです。申し訳ありませんでした。 さて、こうした事故・事件に際して、校長や副校長が何をし…