カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2006-01-01から1年間の記事一覧

「ご苦労様でした(終業式)」~感謝の言葉

2006年、本当にたいへんな年でした。 前年度に引き続く不審者対策と・・・・・・・・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・個人情報保護、飲酒運転撲滅、いじめ自殺事件への対応、その間に落雷2件・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・そ…

「再び、エセ科学について」~科学的にエセでも現実では起こる反応の話

先日、エセ科学について書いたところ、中井先生から「その話、知ってます。本を持っています」というお話があり、ひとしきり話題にしました。するとその中で、植物や生き物も声のかけ方次第で育ち方に差が出てくるという話が出てきました。そう言えば植物の…

「犬の育て方」~人間の子育てにも通じるが、犬育てのほうがはるかに大事という愛犬家の矜持

(以前話したかもしれませんが)2〜3年前のこと、A高原の高級カレーショップで食事をしようとしたところ、(何しろ高級なので)いつまで待っても注文した品物が出てこないことがありました。子どもたちはマンガを読みながら待ち時間を過ごしていたのですが…

「冬至」~そのウンチクとオランダ冬至

明日、金曜日は冬至です。 北半球では一年で一番昼の時間が短い日です。日本では、この日に柚子(ゆず)湯に入り小豆粥(あずきがゆ)やカボチャを食べると風邪をひかないと言われています。 冬至に風呂というのは、もちろん寒い時期ですので十分に暖まろう…

「食育」~お節介で情けない、しかし必要なで重要な教育

昨日は山倉先生の代わりに給食委員会に行ってきました。食育基本法に準じた給食指導のあり方を考えるというのが今年のテーマです。またその中で繰り返し食育法(正しくは食育基本法)の話が出てきて、この方面に暗かった私は少々反省させられました。 食育基…

「蔓延するエセ科学」~おかげで教師の指導力は落ちたことになっているではないか

早起きの効能のひとつロクなテレビ番組がない、ということです。おかげで深刻なテレビ人間だった私も、家での仕事が十分できます。ところが・・・ 先日うっかりつけたテレビのせいで、ここのところ30分ほどの朝の時間が奪われてしまっています。それは午前…

「初雪です」~それで思い出した忠臣蔵

風花かもしれませんが、今年初めての雪が舞いました。 先週の金曜日、15日は赤穂浪士討ち入りの日でした。と言いますと歴史に詳しい方は「あれ? 講談では『時は元禄15年12月14日』って言わない?」ということになりますが、旧暦の一日は日の出から…

「懇談会一日目」~机の配置の工夫

懇談会一日目、ご苦労様でした。本日も引き続きがんばりましょう。 懇談会の場をちょと覗かせてもらって思ったのですが、保護者・生徒用の机と自分の机を正面で付き合わせて懇談されている先生方、息苦しくありませんか? 顔と顔の間が80センチくらいしかな…

「守ってあげたい」~そうした教師の気持ちを、子どもたちは知るべきだ

先週の事件の際、指導の様子を語る矢澤先生の言葉の中に、非常に素晴らしいもののあることに気づきました。それは「守ってあげたい」という言葉です。「もうこれ以上いろいろやられると、オレはお前を守り切れん・・・」と、そんな言い方だったと思います。 …

「いよいよ懇談会ですが・・・」~プロとして懇談する要点

4月の末に家庭訪問を行って12月に保護者懇談会を行うという現在のシステムが非常に気に入っています。 年度の最初の一ヶ月あまりで観察した生徒の様子から、この子はこんなふうに育てましょうとか本年度はこれを目標にしましょうとか、そういった計画を立…

「教師、お釈迦様を乗り越えて」~お釈迦様だって悟空を制御するのに金冠を使ったのに

教師の体罰がいいはずはありませんし、今後学校で許可される時代なんて絶対来ませんからむしろ安心して書くのですが、かつて体罰で救われた子は山ほどいました。もちろん体罰で心や体に傷を負った子もいますが、殴られて目が醒めた子も、正座させられて初め…

「人間は本人と周辺の両方から規定されている」~非常の場合はどちらかをいじる、または切り離す

人(ヒト)というのは生物学的な私たちであって、人間というのは社会的存在である私たちのことだ、という話を聞いたことがあります。ヒトとヒトの間にあるので「人」「間」と書くと言うのです。そうした考え方からすると、人間個人という言い方は存在しなく…

「世間は分かってくれない」~教員の仕事は呆れるほど理解されていない

教員が車に積んだコンピュータやバッグを丸ごと盗まれ、情報が流出したとされる事件が後をたちません。これから年度末に向け、テスト処理やら通知票やらの時期になるわけですが、先生方、くれぐれもご注意ください。盗む人間はテスト成績がほしいワケではあ…

「夢をかなえるための四つの方法」~子どもに話してきました

あるクラスに行ったついでに、不意に思いついてそんな話をしてきました。 夢をかなえるためには、次の四つのことが必要です。①強く願うこと。 誰よりも強く願ったものが夢の実現に1番近い。②努力すること。 当たり前だけれど③赤ん坊のように素直な心をもつ…

「へぇ、そうなんだァ」~案外多くの子どもが、親といることを楽しいと思っている

11月27日付の産経新聞にこんな記事が載っていました。 小中学生は親が思っている以上に「親といて楽しい」と感じていることがサントリー次世代研究所(大阪市)の「現代親子調査」で分かった。 調査は4月、東京、神奈川、千葉、埼玉の小学4年から中学3年…

「親の愛とは、子どものためにどれだけの時間を犠牲にしたかということ」~時間が最も大切な価値だから

1970年代の終わりから1990年代の初頭にかけて、アメリカで17人の青少年を次々と惨殺した殺人鬼ジェフリー・ダーマーの父親は、著名な数学者でした。彼、ライオネル・ダーマーは息子の死後『息子ジェフリー・ダーマーとの日々』という本を書き、日本でもベ…

「フィンランドの教育」~国家にとって不都合なことは報道されない

教育改革はやるたびに学校が悪くなると感じるのは私だけでしょうか? 日本の教育は世界でもっとも金をかけず(OECD調査で韓国とともに最低)、世界で最も家庭学習をしない(同調査最低)を世界最高水準(IEA調査世界第4位)に上げることができるほど優秀なも…

「ボクを見守っていて・・・」~小説”Stand by me.”の一節

ホラー小説の大家スティーブン・キング(「キャリー」「シャイニング」「グリーンマイル」等)には、「スタンド・バイ・ミー」という珠玉の作品があります。これは青春小説と呼びうるものですが、それぞれ心に傷を持った4人の少年たちが、好奇心から線路づた…

「崖っぷちにいる人を指で押してはいけない」~ひとの心に慎重になろう

10年ほど前、ある小説を読んでいたら歯痛のために自殺した男の話が出てきました。それからしばらくして、まったく別の作者の小説に同じ話しが出てきてびっくりしたのですが、これは剽窃というより、二人がたまたま新聞か何かで目にした、現実の事件があっ…

「児童からキモイと言われたので、これから遺書を書きます」~と子どもに言ってみた

放送室に入ろうとしたら偶然6年生のAさんと並んで入るかたちになって、Aさんから「ヤダ、キモイ」とか言われてしまいました。親しい中なので気安く言ったのかも知れませんし、日常的に使っている言葉なので自然に出てきたのかもしれません。しかしこのとこ…

「自分の心の中にある、美しいものについて自覚し深めていく」~時よ止まれ! キミは美しい

昨日の研究会で「自分の心の中にある、美しいものについて自覚し深めていく」という言葉がありました。すばらしいことです。 私たちはしばしば自分の内にある汚いもの、醜いもの、卑怯なもの、だらしないもの、そういったあらゆる否定的な面だけを「本当の自…

「自動販売機方式生徒指導」~目の前のいじめをとりあえず止める方法

自動販売機というのは便利なもので、120円の商品なら120円以上の硬貨または紙幣を投入し、その上で「D-1 COFFEE スーパーブレンド」とかいったボタンを押すと「D-1 COFFEE スーパーブレンド」が出てくる、それが当たり前です。ボタンがランダムで、押…

「こどもたちよ」〜読書週間に寄せて

昨年も紹介しましたが、今年も読書週間に書いておこうと思った詩があります。 忘れていたので今日、記して起きます。機会があったら何かに使ってください。 こどもたちよ 茨田 晃夫こどもたちよ。私がお前たちに遺してあげられるものは、あまりにも少ない。…

「勤労感謝の日」~同時に、もうひとつの重大な歴史的事件の日

明日は勤労感謝の日です。国民の祝日の一つで『国民の祝日に関する法律』(祝日法:1948年公布・施行)では「勤労をたっとび、生産を祝い、国民互いに感謝しあうことを趣旨としているそうです。生徒には「お父さん、お母さんやお祖父さんお祖母さんなど…

「教育勅語から”心の教育”へ」~統一的な日本人の思想の創造

100以上もあった「国」(お前、国はどこ?−群馬です、と答えるような意味での国)を、ひとつにまとめて「日本」をつくろうとした時、明治政府の高官がまず悩んだのは「統一的な日本人の思想」がない、ということでした。西洋にはキリスト教がある、しかし…

「なんとかならないか」

木曜日の夕方、校内の巡視から1階に戻ってくると、ホールでで林田先生が「教頭先生。酷いですよ」とおっしゃいます。私には被害妄想があるので「オレ、また何かやっちまったか?」と一瞬ひるんだのですが、見るとホールに置かれたスキー・ブーツやスケート…

「書くところが・・・」

書くところ(スペース)がなくなりましたので今日はお休みです。

「文芸春秋今月号」

「文芸春秋」という雑誌は、昔から非常に偏った記事を載せその翌月号で正反対の内容を特集し、二ヶ月続きで考え方のまったく違う二種類の読者の購買意欲をそそるという汚い(?)手を使います。そこで、というわけではないとおもいますが、今月の特集は「子…

「罪深さを知る」

日本の裁判では3人以上の人を殺しながら死刑を免れた例はありません。そんなことは犯罪者も知っていますから、該当する場合は2人目以降をしゃべらないのが適切な対応です。日本の制度では黙秘権が認められていますから、一切だんまりを決め込めばいいので…

「いじめの深淵」

高校の必修科目未履修が問題になったとき、ある新聞は「学校の受験ボケ」といった書き方をしましたが、こうした判断からは建設的な考え方は生まれてきません。全体の1割にも上る高校が、相談することもなしにほぼ同時に必修科目の履修を停止したとなれば、…