カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「教員不祥事の陰に」~先生たち、何やってんだ?

「先生たち、いったい何やってるわけ?」 先日、友だちと酒を飲んでいる最中にいきなり出てきた話です。最近起こった不祥事に関するものです。そこからしばらく言い争いみたいになって、しかし多勢に無勢、うまく反撃ができないまま家に帰って、酔いが醒める…

「グローバル社会の行方」~税金で育てた子が、この国に税金を払わない時代

先日の「クローズアップ現代」で「租税回避」という話をやっていました。グローバル企業が払うべき法人税を払っていないという話です。 例えばイギリスのスターバックスはオランダにある本社に多額のフランチャイズ料を支払い、スイスの関連会社にコーヒー豆…

「天才親の世界」~”ああ、やっぱり親業も才能だ”とおもうとき

子どもが小さなころ、土曜日にピアノ教室とスイミングスクールに連れて行くのは私の仕事でした。子どもがピアノ練習をしている間は車の中で本を読み、水泳の間は観覧室兼待合室で同じように待っている他のお母さんたちの会話に、耳をダンボにして傾けるのが…

「日本ダービー」〜競馬の話

日本ダービー、終わってみればやはりキズナか、というレースでした。 ただし最終コーナーを回ったところで18頭中後ろから三番目、一時はテレビカメラのフレームからも消えてしまったキズナが、そこからグングン伸びて最後は一着という圧巻のレースで、テレ…

「職員研修の日」

子どもはお休み。 先生たちは一日お勉強です。

「小学校英語の教科化という愚行」②

中高6年間も勉強しながら日常会話もできない日本の英語教育は間違っているという言い方があります。しかしこれは二重に間違っています。 まず、英語は日常会話こそ難しい、ということが分かっていません。 私はかつて○○空港の管制官と話したことがあります…

「小学校英語の教科化という愚行」①

政府の教育再生実行会議が昨日、国際的に活躍できる人材育成のために、小学校英語を正式教科とすることを柱とした提言案を大筋で了承した、というニュースがありました。来週にも安倍晋三首相に報告されるそうです。「教科化」が具体的に何を意味するかまだ…

「地獄に行っても救いに来てくれる」~怒れる菩薩、地獄に仏②

仏教は552年あるいは538年に日本に伝来したと言われています(仏教ここに《552》ござは《538》った)。 その後奈良時代に栄えた仏教は、法隆寺の正式名称が法隆学問寺であることからも分かるように、非常に高尚な小難しいものでした。学問僧としての長…

「救いようのない者を救う不空羂索観音」~怒れる菩薩、地獄に仏①

今は改修中の東大寺三月堂の本尊は不空羂索観音です。 「不空」とは「空しからず」の意、「羂」は包帯状の布地、「索」はロープです。どういう仏様かというと、もっとも救いようのない人々、救われることさえ願わない者までも「羂」と「索」でからめとり、ぐ…

「イヌとウサギとイワシの話」~生き物を育てるということ、生き物が育つということ

【その壱】 「子どもを育てるのはイヌを育てるのと同じだ」と言えば人権家は眉をしかめ、愛犬家は大きく何度も頷いてくれるはずです(人権家と愛犬家というダジャレ、我ながら気に入っています)。 私はいつぞや「犬のしつけ方」という本を読んでいる最中に…

「子どもたちはペン先をどこから見ているのか」〜変体少女文字の話②

丸文字が成立したもうひとつの要素は筆記用具です(と山根一眞は言います)。 シャープペンシルとボールペン、特にシャーペンの低価格化が子どもの使用を促し、字を丸くしてしまったのです。なぜかというとシャーペンの芯は折れやすく、鉛筆や万年筆のように…

「子どもたちはペン先をどこから見ているのか」〜変体少女文字の話①

「変態少女」ではありません。「変体(少女)文字」の話です。 1900年の小学校令施行規則改正の際、政府によって切り捨てられたさまざまな仮名文字のこと「変体仮名」と言います。それまでは例えば同じ「sa」と発音するひらがなでも、元字が「散」である…

「円安・ドル高」~子どもにはこう話す

これだけテレビで円安ドル高と言われると子どもから質問されることがあります。ところが為替レートの話、手順を間違えると思わぬドツボにはまったりします。 この問題の厄介さは二つの点にあります。 その第一は円安と言われるにもかかわらず、1ドル=80…

「人権教育旬間」⑥ 〜問題への取り組みⅱ

盗人にも三分の理と言いますが加害者にもそれなりの理屈があり、極めて主観的で身勝手なものであるにしろ、彼らは“(彼らなりの)正義”に則って行ったのかもしれない―そうした可能性を無視した指導は、指導でなくなる危険性があります。 昨日の一文です。 い…

「人権教育旬間」⑤ 〜問題への取り組みⅰ

いじめ問題において加害者があれほどまでに残酷になれるのは、いじめる側に被害者意識がある(攻撃を受けた、いやなことを言われた、仕事を押しつけられた、足を引っ張られた・・・)からだ、というのが先週の話の最後でした。 いやな思いをさせられて傷つい…

「人権教育旬間」④ 〜被害者意識

1994(平成6)年に起った通称「愛知・大河内清輝君いじめ自殺事件」では、清輝君自身がかなり長い遺書を残しています。その一部。 何で奴らのいいなりになったか?それは川でのできごとがきっかけ。川につれていかれて、何をするかと思ったら、いきなり…

「人権教育旬間」③〜分類

1999(平成11)年に起ったいわゆる「名古屋中学生5000万円恐喝事件」は、事件が報道されている間じゅういじめ問題として扱われていました。その後加害者たちが逮捕され、少年院送致や保護観察になってようやく「恐喝事件」として定着しました。処分の理由が…

「人権教育旬間」② 〜いじめの研究

学校における最大の人権問題は「いじめ」だ、そう言っても異論は少ないでしょう。ここに何らかの光明を見出せば、人権教育は大いに進むことになります。 しかしそれが難しい。なぜならこれまで、「いじめ」がきちんと研究されることはなかったからです。 た…

「前期人権教育旬間」① 〜遠交近攻の話

(ゴールデン・ウィークはいかがでしたか。私は珍しいことに一泊の家族旅行をしてきました。子どもが家を離れてから初めてのことです) 前期人権教育旬間です。かつては同和教育旬間と言いました。 正確に言えば同和教育は人権教育のカテゴリの中に入るべき…

「舟を編む」~珍しく映画を観てきた

ゴールデン・ウィークも早いうちに女房孝行をしておいた方がいいのではないかと思う私と、とんでもなく評判の高い映画が来ているらしいと勘違いした家人の思いが重なって、「舟を編む」という邦画を見てきました。夜8時5分からの回で終了は10時近くにな…

「5月になりました」~5月のウンチク

5月になりました。 旧暦で5月は「皐月(さつき)」と呼ばれますが、これは田植をする月であることから「早苗月(さなへつき)」と言っていたのが短くなったものだといわれています。 ゴールデン・ウィーク前後のすっきりと晴れた空を「五月晴れ」と言った…