カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「速い者同士を組み合わせる短距離走は欺瞞なのか」~本番で番狂わせのない”かけっこ”なんて!

先日読んでいた本の中に、「速い者同士を組み合わせて行う小学校のかけっこは欺瞞だ」という話がありました。それによると「こうした組み合わせでは、学年で一番でない限りいくら速くても一位になれない、逆に、遅い子でも一位の栄冠に浴するわけで、このよ…

「あっ・・・」~ボクのよく知っている学校のカオナシ

学年会が妙に盛り上がっていると思っていたら、職員演奏の練り直しでした。アニメキャラの名前が次々に出てきて、「銀河鉄道999」の鉄朗の苗字が「星野」だったと再確認したり、「チビ丸子ちゃん」の野口さんが笑子(えみこ)という名前だと新発見したり…

「読書週間に」~よき詩を紹介します

職員会で読書旬間の計画が出ました。以前、何か図書新聞のようなものに書いてあった詩ですが、なかなかいいものなのでここに記しておきます。学年だよりなどでも紹介してみてください。こどもたちよ 茨田 晃夫こどもたちよ。私がお前たちに遺してあげられる…

「学校の宝物と絵の描き方」~学校の名画から図工の絵を学ぶ

写真(略)は職員玄関正面横にあるS先生の油彩『雄大』です。162.0cm×130.3cm。第13回日展出品作です。 本校は歴史ある学校ですが、珍しいことに「書」というものがほとんどありません。先日紹介した体育館の「和貴」、職員室の「学而不息」そして職員玄関…

「一杯の口裂け女が溶けると春になる」~学校を脅かすデマの話

◎4年生で総合的な学習の時間に「おそば屋さん」を開くということで、教室がすっかりソバ屋模様になっています。一度見に行ってみて下さい。廊下に突き出た屋根のひさしなど、簡単な細工なのに私なぞには思いつかないなあ、と感心しました。他人の技を盗んで…

「教職員給与下げ要請」~財政審『一般行政職より高い』反発は必死

金曜日のS新聞に上のような見出しの記事が出ていました。それによると、義務教育特別手当や教職調整手当のために義務教育職員の給与が一般職より11.4%ほど高くなっており、これが年金に反映するため、年金額の方も2万円ほど多くなってしまっている。「教…

「ラブレターを書くように、子どもを誉める」~表現という恍惚②

太宰治という人はラブレターについても天才的で、延々と用件だけを書いた手紙の最後に「恋しい」と一言書いて切り上げるような、手の込んだことをしたそうです。「あなたはいつか、今よりもずっと激しく人を愛することがあるかもしれません。しかし今よりも…

「音楽や絵画は本源的な欲求である」~表現という恍惚①

一昨日の研究会打ち上げの際、この日報のことが話題となり、その中で校長先生より「副校長先生の文章には麻薬のようなところがあり・・・」といったお話がありました。フムフムとうなづけるところです。 私は、書くことによって考え、書くことで考えをまとめ…

「良い子が危ない」~わけがない

「良い子を強いられたために本当の自分を出せず」とか「良い子の仮面をかぶり続けた挙句」といった言い方が良くなされます。「小さな頃はまったく問題のなかった良い子が・・・」とか「普通の良い子が突然犯罪に・・・」といった言い方もあります。しかしこ…

「ポピュリズムの時代」~子どもの問題のすべては学校が解決すべきという世論

1959年、アメリカの大統領選挙はリチャード・ニクソンとJ・F・ケネディとの間で戦われましたが、初のテレビ討論をきっかけにケネディが一気に逆転をし、歴史上最若年の米大統領になりました。 1976年の米大統領選はフォードVSカーターでした。このときは…

「青春」~職員室に掲げられた額

職員室の中井志保先生の机の後ろの壁に、ひとつの額がかかっています。長い文章なのでついつい読むのを面倒くさがっていましたが、これはサミュエル・ウルマンの『青春』という詩です。 青春 サミエル・ウルマン 青春とは、人生の或る期間を言うのではなく、…

「大人と子どもの信頼関係」~子どもを信じるということ、子どもに信じられるということ

「子どもを信じましょう」ということは繰り返し言われることです。しかしその子が犯罪を犯した時、「信じていたのに・・・」と言えば世間から爪弾きです。バカな親だとしか思ってもらえません。その差は何なのでしょう。 答えは簡単、子どもについては信じて…

「お休み」

連絡事項が多すぎて、私の書く欄が小さくなってしまいました。 まことに、短いスペースでものを書くというのは難しいことです。 いろいろ考えましたが、今日は、お休みにします。

「修行としての清掃」~古来、学問の礎は掃除だった

世界中の学校で児童・生徒自身が校舎の清掃を行うのは旧社会主義国と貧しい国、そして日本だけだと言われています。社会主義国はもちろん国民皆労を基礎としていたからですし、貧しい国々は掃除夫を雇えないからです。日本以外のその他の国々では、専門の掃除…

「がんばれ ルージュ!!」~江戸時代の結婚事情

赤沢先生の結婚式に行ってきました。さすが名古屋の結婚式。料理のすばらしさにも驚きましたが、全4時間という披露宴の長さにも驚きました。おかげで、いつもは忙しい披露宴も、ゆったりと飲み食いすることができました。 さて、結婚について少し調べてみま…

「会議室の大額『和貴』」~人の名前ではありません

「あ、ウチの息子の名前が会議室に・・・」と思われた保護者もいらっしゃるかもしれません(いるワキャないな)。 何のことか分からずがんばって調べたのですが、どうやらこれは「以和為貴」を縮めたものではないかと思われます。「和をもって貴しとなす」・…

「学而不息」~職員室正面の扁額の話

職員室の正面に飾られている扁額「学而不息」。「学びて やまず」と読むのだと思います。〇〇〇〇先生の書です。「やまず」は「止まらない」ではなく「休まず」の意ですから、常に学び続ける、休息も許さないという厳しい決意を表したものと言えます。ただ、…

「アントニーの詐術」~人を扇動する方法

ジュリアス・シーザーという男は大変傲慢な男で、例えばコーヒーを注文するときも自分の分を「ブルーマウンテン」とか言うのはまだしも、お付のブルータスの分まで勝手に決めてしまったようです。「ブルータス、お前、モカ!」 さて、シェイクスピアの『ジュ…

「教員同士が『先生』と呼び合うこと」~人生、我以外はみな師ではないか?

昨日の副校長会で民間会社の社長さんのお話を聞く機会を得ました。なかなか示唆に富んだお話でしたが、中に気になることがひとつありました。それは「先生同士がお互いを『先生』と呼び合うことの愚」といった内容です。「先生」というのは師弟関係の弟子の…

「神無月」~古代出雲の大社の話

10月に入りました。昔流の言い方をすれば神無月(かんなづき)です。 この月は全国の神様が出雲に集まって会議を開くので神のいない月(=神無月)というのだということは、中学や高校で教えてもらったと思います。だったら出雲地方で10月は上有月かとい…