カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「まもなく12月」~12月のウンチク

いよいよ明日で11月も終わりです。今年度も余すところあと三分の一、そう書いて案外長いものだと感心したりもします。年末で“終わり”の気分が満ち満ちていますから何となく「あとわずか」といった気にもなりますが、まだまだ教育の機会はたっぷり残ってい…

「カモノハシの話」~知っていたとて、どうということもないけど

ちょっと訳ありで先週の土曜日、甥の二人の子どもを連れてNHKの放送センターに行ってきました。 一通り回った後、見学コースの出口に近いブースの片隅に「キミのかおはなんのカオ?」と書いてある四角い箱に気づき、何かと思ってみたら顔認証システムを使…

「子は親の姿から何を学んでいるのか」~油断できないですよ

参観日――昔は子どもよりも、親にとって特別の日でした。学校の高い敷居をまたぐのですからそれなりの格式がなくてはなりません。保護者(たいていは母親)の半分近くは和服で、洋服の人も髪にパーマを当てたりとしっかり化粧をし、凛として教室の後ろに立っ…

「殺される子どもたち」~ドストエフスキーを借りてシリア内戦を想う

昨日のニュースに「シリア内戦、子どもの死者1万1000人超 英報告書」というのがありました(CNN.co.jp)。 それによると、 オックスフォード・リサーチ・グループは、シリア団体が2011年3月から13年8月までの死者を記録した名簿を調べ、「盗ま…

「みな様、そうしておられます」~日本人の特性

たとえばドイツ人は厳格で規則にやかましいとか、イタリア人は女に手が早いとかいったステレオタイプ化した民族性を前提としたジョークをエスニック・ジョークというそうです。その中で私の好きな一話。○タイタニック遭難のような状況で、各国男性に救命ボー…

「永遠の0(ゼロ)」⑤

四日もしゃべってきてやっと本題です「永遠の0」を読み終えて最後に思ったのは、やはり政治は何も変わらない、ということです。とにかく合理的な判断をしない。 ガダルカナルの奪還戦では敵の戦力を完全に読み違えます。当初2千人と見積もった米軍は、実は…

「永遠の0(ゼロ)」④

日米戦争を分析するとき、「物量主義のアメリカ」対「精神主義の日本」という対置のしかたがあります。工業力に圧倒的な差がありますから、日本は不足分を精神主義で補わなければならなかったとも言えます。 あるいは「ヒューマニズムのアメリカ」対「人間不…

「永遠の0(ゼロ)」③

戦後60年あまり、日本は対外的にもよく頑張ってきました。 海外に暮らしたことのある知人からこんな話を聞いたことがあります。外国にいると「日本人」であるということ自体がブランドなのだと。私たちが一流ブランドの商品をほぼ無条件で信頼するように、…

「永遠の0(ゼロ)」②

私は戦争の話を読んだり考えたりするときいつも思うことがある、というお話しをしました。それは、「戦後の日本は、戦没者に報いるだけの国をつくったか」という問題です。そして今の日本はかなり良くやっている、ご先祖様に恥ずかしくない国になった、そう…

「永遠の0(ゼロ)」①

旅行先の臨時バスが15分も早く駅にに着いて予定していた急行より一本早い電車に乗ることができました。ただしバスが着いてから発車まで3分。死ぬほど走って15秒で土産を決め、1分半で支払いを済ませてまたダッシュという年寄りには命がけの仕事となり…

「文章を書くときの私のこだわり(続き)」~私の文章作法」③

(昨日の続きです) ④日本語として成熟していない言葉は使わない。また外来語についてもよほど日本に定着していない限り避ける。「目線」「お得感」「ボク的には」「ヤバイ」。「リテラシー」「リーズナブル」「アカンタビリティ」など。もちろん対応する日…

「文章を書くときの私のこだわり」~私の文章作法」②

「私の文章作法」②です。①はいつだったかというと一昨年、2011年2月18日(*)でしたからもう1年半も前のことになります。 そのとき私は、 『文章読本』(丸谷才一著、1977年、中央公論社)の中にあった二つの教え、「書くように感じろ、書くように考えろ」…

「再び、もんた」~バカ親の記録を読んで

先週、みのもんたさんのことを話題にしたら土曜日に届いた文芸春秋に独占手記が載っていました。文体からすると口述筆記です。 本当に見るも嫌な人で話題にすることすら憚られるのですが、よりによって常に興味のある問題を提供してくれます。今月号の記事に…

「人を足せ受けるために、反射的に動く人」~なぜ、私にできないのだろう

昨日、「今は自分が遠からず死ぬだろうということもほとんど苦になりません」と書いてふと考えました。死が怖くないといっても「それでは危険なことも平気でするか」と言われればそういう訳にもいきません。好んで死の近くにいようという気持ちももちろんあ…

「メメント・モリ」〜死を忘るるな

二週間ほど前から91歳になる義母の具合が悪く、心配されました。横になったままものが口を通らなくなり、息も荒かったのです。それがここにきて、数日前からまた少しずつ食べられるようになってきています。うまくいけばもう一度、家に戻れます。老人とい…

「“テカムセの呪い”とJFK就任演説」~格調高く生きたいものだ

今日、11月8日はケネディが大統領に当選した日だそうです。(1960) 合衆国の大統領選については、“テカムセの呪い”という伝説があり、これは「1の位にゼロのつく年に当選した大統領は任期を全うしない」というものです。実際1840年に当選してインデ…

「みのという災厄」〜いじめもどきの話

みのもんたという人は昔から一瞥するだに嫌な人でした。特に報道番組や人生相談に関わる場面では、遠くで彼の声が聞こえるだけでもイライラしました。こんな傲慢な男がなぜ持てはやされるのか、この男の口ぶりを聞いてなぜスカッとする人がいるのか、とても…

「評価の給与反映という愚行」~まずはできっこないけど

なんだかよく分かりませんが、児童生徒・保護者に評価を計ってその結果を教員の給与に反映させようという話があるようです。 そんなことをして、教師が児童生徒や保護者におもねるようになったらどうするのかとか、教育の成果というものは何年もたってから現…

「大人の学力テスト」~OECDがそんなことまで始めました

あまり大きなニュースになりませんでしたが今年の10月8日、OECDが大人を対象にした初めての国際学力テストの結果を発表しました。 この調査はOECD(経済協力開発機構)が24の国と地域の16歳から65歳までの大人を各国ごとに5000人選んで…

「『曲がっています』じゃない!」~基本的交通マナーの話

道路を車で走っている最中、前の車が急にスピードを上げて引き離し、あれどうした?と思っているとその先でウィンカーを出してブレーキをかけ、一旦停止してから側道に入っていくといったことがあります。何があったのかというと、前の車のドライバーは、後…