2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧
アメリカの西部開拓時代、職業別で最も多く殺されたのは教師だったという話を聞いたことがあります。開拓地の奥深くまで入り、学校を建て、子どもを集めて教育する人々は、開拓者から見ると貴重な労働力(子ども)を家庭から奪う簒奪者にしか見えなかったよ…
コンピュータも使い込んでくると困るのがファイル管理です。 とにかく文書が多すぎて、何をどう整理すればよいのか、分からなくなります。そこでアイデア。 1 フォルダは原則的に月別につくる。 クラスの名簿作成というのは、原則的に4月にしか行いません…
福岡の小1殺人事件が起きたとき、「これは母親が犯人だな」と思い、母子がともに病気や障害があったと聞いたときは、「支援してくれる人はいなかったのかな」というのが感想でした。子どもの担任は何をしてたんだ、という意味ではなく、この母親の周辺にど…
不登校の6年生の指導をしているときに気づいたのですが、4月この方、やれ入学式だ、一年生を迎える会だ、児童総会だ。修学旅行だ、音楽会だ、夏休みだ、運動会だと、次から次へと馬車馬のように走らせてきたのが、ここに来てピタリと足が止まってしまいま…
すばらしい運動会でした。長くこの仕事をしている私にとっても、思い出に残るものです。子どもたちは本当にすばらしかった。しかしその運動会の思い出を、薄く汚したいくつかのことがありました。それが本当に悔しく情けないことだったのでここに書きます。 …
組体操の最中に本部付近がざわついたとき、私は何が起こったのか分からないでいました。養護の武藤先生が飛び出していってK君を引き出してきて、その顔が血で真っ赤なのを見て初めて、鼻血を出していることに気づいたのです。両手も真っ赤でした。 治療して…
運動会前夜の教室を覗くと、どこのクラスの黒板にも励まし言葉が書いてあって、楽しいイラストに囲まれていたりします。何時に校庭に出るのか、何を持っていくのか、それぞれの先生のそれぞれの工夫が、黒板いっぱいに描かれています。 昨日の学年だよりや学…
台風は、今朝は四国沖を時速20kmとマラソン並みの遅いペースで東北東に進んでいます。明日の日中はほぼ100%晴れているはずですが、朝の様子が分からず、運動会の可否も微妙です。運動会は毎年この時期ですから、教員をやっている限り、天候に気を揉む…
教室をいじったときの廃材を面倒くさがって置き放しにしておいたら、山中先生が気づいて「あれ、もらえますか」と言ってきました。どうせ必要のないものなので「いいですよ」と答えてそのまま忘れていたところ・・・ 昨日気づいたのですが、棚の裏でそれが、…
運動会まであと、わずかになりました。 昨日は1年生のかけっこの練習を見ました。 「前に進むと白い線(スタートライン)があるよね。そこに何をつけるんだっけ?」「顔―ッ!」「顔ではありません。つま先をつけるんです」(と、平然と訂正するところがすご…
昔勤めていた学校で、職員室の窓際に鉢を置いておられる先生がいらっしゃいました。ある日、見事な花を咲かせた鉢を指差してその先生が「T先生、あの花はすごいぜ、ほとんど何にもしないのにあんなに見事に咲いてくれて・・・」 私は少しびっくりして、それ…
Sくんがパニックになって桜田先生のところへ連れてこられました。桜田先生はSくんをいつも遊んでいる場所に連れて行って、「落ち着くまで、粘土遊びをしていていいよ」と話し、感情が鎮まるのを待ちます。 技1「感情が高ぶっている状態では何を話してもダメ…
年号や世紀が変わると一切が変わってしまうことがあります。たとえば、明治44年に不平等条約が完全に改正されると、翌年、「欧米に追いつけ、日本を先進国並みに(富国強兵・殖産興業)」というスローガンが達成されるのを待っていたかのように明治天皇が…
近頃、たびたび音楽室から「君をのせて」が聞こえてきます。私はこの曲が大好きで、先日もテレビにこの曲が流れて、思わず涙が出そうになったりしました。 結局、親なんて何も残さなくていい。与えてやるべきは生きる情熱、そして子を見守る姿勢だけなのだと…
山本有三の「路傍の石」を読んでみたいのだけれど、小説を読むだけの時間がないと嘆いたら、図書館の川辺先生が小学生向けのアニメ版「路傍の石」を探してきてくださいました。15分で読めました。(文豪山本有三の代表作をこれで「読んだこと」にしていい…
私は若い頃、「学校教育目標」というのは一種のお題目で、教室の正面に飾ってただ眺めてればいいもの、くらいにしか思っていませんでした。しかし年を経て、さまざまな先生のさまざまな活動を見ているうちに、これが非常に大切な、学校運営の要であるような…
最近覚えた海外ジョーク。「優秀な国際会議の議長、それはインド人を黙らせ、日本人をしゃべらせることのできる議長である」 このジョークから理解されることはふたつあります。ひとつは、インド人は会議でしゃべり過ぎることに定評がある(らしい)というこ…
魯迅の「藤野先生」のかなり初めの方に、こんな一節があります。 『一週間すぎて、たしか土曜日の日、彼は、助手に命じて私を呼ばせた。研究室へ行つてみると、彼は、人骨やら多くの単独の頭蓋骨やら──当時、彼は頭蓋骨の研究をしていて、のちに本校の雑誌に…
先日の国際交流でポーランドから来た方が、ポーランドの有名人としてショパンとワレサの名前しか上げられないのを聞き、一瞬「何だ二人だけか」と思いました。しかし翻って、「日本人で世界的に有名な人は何人いるのか」と考えたらこれがまったく思いつきま…
すでに始まっていますが、9月というのは学校にとって特別な意味を持った月です。なぜならそれは、年度の前半の、最後の月だからです。 9月を終えて10月に入ると、それは「『終わり』の始まり」。1年生は1年生らしく、6年生は6年生らしく、それなりに…
民間の不登校支援の専門家である富田富士也は、子どもたちが気持ちを切り替え、もう一度やり直そうとするチャンスは5回あるといいます。 3回の新学期、誕生日、そして節分です(節分というのはちょっと意外ですが「豆をまき、邪を払ってやり直し」というこ…