カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「生徒に試される教師たち」~子どもたちは問い続ける

【第一話】 (昨日までの話とは別の、中2の女の子について) ある日一人の女子生徒が私のところにやってきて、「先生、Aちゃんに嫌われていると思う?」と尋ねます。Aとその子は“親友”とかで、とにかく年がら年中問題を起こす困った二人でした。ただしA…

「騙されたが、信じてよかった」~生徒に騙された話②

昨日は、朝帰りした女生徒の「一晩中、公園で話をしていた」という説明を真に受けてまんまとだまされた話をしました。二人は同級生の男の子の部屋に入り込んで一晩中話し込んでいたのです(それ以上のことがあったかどうかは分からない)。 なぜその嘘がばれ…

「この子たちの言うとおりです。信じてやってください」~生徒に騙された話①

先週テレビでやっていた推理ドラマで、万引きを疑われた生徒を引き取りに行った高校教師が、生徒の「やっていない」という言葉を信じたばかりに結局だまされる、という場面がありました。なかなかよくできた場面でした。 私もまんまと完全にだまされたことが…

「ちり紙交換はなぜ潰れたのか」~みんなの善意の背後で誰かが儲けている

資源回収ご苦労様でした。 天気が良かったので紙類も濡れなくて助かりました。 この行事もPTA活動としてすっかり定着しました。バザーもいいですが、資源回収に積極的に関わることで、児童生徒が環境問題に触れ、学習の糧となればよいと思います。 しかし…

「神戸酒鬼薔薇事件の教えてくれた四つのこと」~事件は終わるまで分からない

今日5月25日はいわゆる「神戸連続児童殺傷事件(あるいは「酒鬼薔薇聖斗事件」)」で、被害者児童が行方不明になった日です。その二日後の27日、被害者の頭部が中学校の校門前にさらされました(1997年)。 これに先立つ3か月前より、神戸市須磨区…

「東京スカイツリーと五重塔」~日本の芸術的な技術

東京スカイツリーが開業しました。私はあまり興味がなかったのですが、「文芸春秋」の今月号を読んでいたら面白い記事が出ていたので、簡単に紹介します。 そう言われて初めて気づくのですが、東京スカイツリーは地上450mの上部展望台前後までは鉄パイプ…

「家庭の教育力はなくなったのか」~昔は親と学校だけが教育していたわけではなかった

なぜか土曜日の午後、カーラジオで「かんさい土曜 ほっとタイム」という番組を聞いていることが多くなっています。特に覚えていてスイッチを入れるわけではありませんが、偶然そんなふうになっています。その番組の目玉コーナー「ぼやき川柳」で5月5日の川…

「金環日食」~都会では1000年に一度の天体ショウ

金環日食、ご覧になりましたか。日本の3大都市を通過する金環日食は932年ぶりだそうです。 私は朝6時に家を出て高速を走り、A市のNサービスエリアで日食観察をしました。 右がその時の写真です。 カメラは詳しくないのでどうやったらうまく取れるのか…

「職員研修日」~学校には、こういう日もあります

子どもはお休み。 先生たちはあちこちに分かれてお勉強の日です。

「生徒指導の要諦」~罪を憎んで人を憎まない方法

以前も書いたことですが、生徒指導、特に生徒の悪事を指導するときにいつも心がけたことがいくつかあります。 その第一は「事件に際しては事実を扱い、心を扱わない」ということです。「日頃の態度が悪いからこうなった」とか「世の中を見るお前の見方が間違…

「不審者対策の想定内、想定外」~現実的な対応とは?

東日本大震災以来「想定外への対応の甘さ」という言い方が繰り返されるようになりました。しかしこの「想定外への対応」というのには非常に厄介な一面があります。それは「想定外」は「想定」という“枠”の外側、つまり天井知らずなのです。 例えば福島第一原…

「学習課題と学習問題」~面倒くさい区別に、一応のケリをつけておきます

昨日はごくろうさまでした。 遅刻して入って行ったわけですが、教室に入るとすぐに、いい授業だと分かりました。 途中から入っていった授業を見るコツは板書を読み取ることです。板書を見てそこまでの授業の様子がわかるクラスはよい授業をしています。なぜ…

「種痘記念日」~地球上からなくなってしまった伝染病の話

昨日、5月14日は種痘記念日。ジェンナーが初めて種痘を試みた日です(1798年)。 だったら昨日書けばよかったようなものですが、実は一点だけ調査が行き届かず、そのために文が書けなかったのです。それはかつて種痘が義務として行われていた時代、子…

「プライバシー保護の苛立たしい重さ」~被害者保護のために、教員不祥事の分析ができない

「教員の不祥事が止まらない」――と書いて、心のどこかに「ほんとうに教員の不祥事って増えてるの?」と首を傾げる気持ちがあります(またいつか調べてみましょう)。ただし文科省や都道府県教委が「これだけ口を酸くして言って処分も厳しくしたのに、どうし…

「ナイチンゲールと塩谷瞬」~ある程度の年齢まで、やはり子どもは苦労知らずに育つべきだと思ったこと

塩谷瞬などという俳優のことは今度の二股騒動が起こるまで全く知りませんでした。またその二股騒動自体、芸能界にはありがちで大騒ぎするほどのことでもないと思っていたのですが、やがてテリー伊藤だの泉谷しげるだのといった大御所が大真面目でけなし始め…

「理由はない」~不登校に関するまっすぐな答えのひとつ

かつて教えていた小学校5年生の男児が突然学校に行きたくないと言い出しました。私はそんなとき間髪を入れず家庭訪問をする主義ですので、その時も授業を他の先生にお願いして出かけました。 そしてその子に会って、「どうして行きたくないんだ」と訊ねたの…

「社会を振り回す人々」~マスコミは駄々っ子だ

5日の土曜日に北海道の泊原発が停止し、これで日本国内の全50基がすべて停止したことになります。 その翌日の「サンデーモーニング」では泊原発停止のニュースとともに大飯原発も扱っていたのですが、その中で珍しい映像が出ました。原発の再稼働を求める…

「分かってもできないのが人間だという前提」~”スーダラ節”にみる人間考察

教育に関する大きな誤解の一つは、「人は分かればやる」というものです。「人間、結局、懲りなきゃダメだ」とか「子どもは納得しなければ動かない」とかいったことも同じです。「人間は理解し得心すれば行動に移すことができる」ということをベースとする思…

「スーパー・ムーン、ミザリー・ムーン」~私の月の絵がさらし者になった日

5月5日から6日にかけての月は普通の満月より14%大きく30%明るいスーパームーンだったそうです。ただし5日の夜は雲が多く、月は雲間に出たり入ったりして大きさも明るさも十分確認できませんでした。 ところが昨晩は月の出のころ、全天に雲ひとつな…

「交通事故の加害者になってしまう日のためのスキル」~自転車の場合

昨日の交通安全教室で、中学校では自転車事故の加害者になるケースについて映像を見ながら学んだようです。以前私が見たのと同じではないかと思うのですが、加害者の女子高校生が裁判で約5,000万円の支払いを命じられたという内容を含んでいました。 この事…

「5月になりました」~5月のウンチクと5月の決意

5月になりました。今月が終わると「ノビ太のきらいな6月(祝日がないから)」です。 1学期は、学期の最初に大盤振る舞いの祝日が立て続けにあり、ゴールデンウィークが終わると7月の「海の日」(第3月曜日)まで祝日ゼロの状態が続きます。ほとんど三カ…