カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「12月になりました」~子どもに話してやりたい12月のウンチク

 サンタクロースの活躍する12月だが、
 サンタ・ルチアの祝祭もある。サンタ~ルチ~ア♪♪
 スケートの日はあるけど、ボクシング・デイは拳闘の日じゃない。
 そして甲子園がサラダボウルになぞらえられる、
という話。(写真:フォトAC)

【12月になりました】

 今日から12月、1年の最後の年です。
 日本では旧暦12月を「師走(しわす)」といい、平安の昔から「高僧であってもお経をあげるのに忙しく、あちこちを走り回る月」だとか「偉い先生でも忙しさのあまり走り出す月」だとか言われてきたようですが、実のところ語源についてはよく分からないそうです。
 さまざまな説を聞かされましたが、私としては「して(行って)」「果(は)つる」、つまり一年間いろいろやってきていよいよ果ての月となった(「し・はつ」)が語源だという説が一番しっくりきます。ただし「高僧が走る」「師(せんせい)が走る」は一般に通用する話ですから、小中学生くらいまではそれでいいように思っています。

【12月の年中行事】

 12月は日常的な業務のまとめの月ですからそれだけで十分に忙しく、これといった行事はありません。それでも――、

  • 12月13日――正月事始め(正月準備の開始の日)
  •  12月13日――聖ルチア祭
     キリスト教の聖名祝日のひとつ、聖ルチアの日。各国でさまざまな祝い方があるようです。
     なお、聖ルチアはイタリア語でサンタ・ルチア。そう、あの「サンタ~~ルゥチ~ア」なのです。ただし歌は「聖ルチア」の歌というよりは、ナポリのボルゴ・サンタ・ルチア地区の観光船乗りが、「こっちの舟にお乗りよ、サンタ~~ルゥチ~ア」と呼び込む宣伝歌のようなものらしいのです。
    「フニクリ・フニクラ」が登山鉄道の会社の、PRソングだったというのは有名な話ですが、イタリアという国、なかなかしたたかなものですね。
  •  12月24日――クリスマス・イヴ
  •  12月25日――クリスマス
  •  12月25日――北野天満宮、終い天神
     菅原道真が生れ、流され、亡くなった日がいずれも25日ということで毎月25日に開かれていた縁日の最終日。早朝から露店が並び、参拝者でにぎわうそうです。
  •  12月25日――スケートの日
     1861年に、北海道に滞在していたイギリス人がはじめてスケートを滑って見せた日。
  •  12月26日――ボクシング・デー
     スポーツのボクシングだと思ったらそうではありませんでした。もともとは教会がクリスマスに寄付を募り、箱に入れられた(boxing)クリスマスプレゼントを貧しい人に贈る日であったことから"Boxing Day"と呼ばれたそうです。現在はカードを配達するために働きづめだった郵便配達員など、クリスマスの日にも働かなければならなかった人たちにゆっくり休んでもらう日、という位置づけだそうです。
  •  12月31日 - 大晦日(日本)
     月の満ち欠けで一カ月を区切る太陰暦(旧暦)ではひと月の最終日は30日であるのが普通でした(29日の月もある)。そこで一カ月の最終日を三十日(みそか)と呼ぶようになり、のちに「晦日」の字があてられるようになったのです。その集大成ですから、十二月の最終日は「大晦日(おおみそか)」と呼ばれます。

【12月のスポーツイベント】

 12月のスポーツイベントとしては、

 一昨日、日大のアメリカンフットボール部フェニックスの解散が発表されましたが、日大は甲子園ボウルの常連でしたので、ほんとうに寂しい限りです。
 今年決勝を戦うチームはまだ決まっていませんが、今日現在で下のような結果となっています。公式サイトより
 出場大学を見ると九州大学東北大学北海道大学山口大学と、国立大学が目白押し。こんなトーナメント表ができるのはアメリカンフットボールくらいのものでしょう。
 とんでもない数のフォーメーションを暗記しなくてはならないから、暗記力に強い大学が有利なのだと言われますが、さて、いかがですか。
 私自身が学生アメリカンフットボールにはまり込んだ(応援のみ)のは、京都大学ギャングスタ―ズが日本一になった(1986~87甲子園ボウル優勝)ころでした。東海辰弥というすばらしいクウォーターバックがいた時代です。文武両道が実現する――と夢がありました。
 結婚して男の子が生まれたらギャングスターズの選手に、女の子だったらそのチアガールに――それが夢で、男女一人ずつを設けたのに、ギャングスターズに入る前に京大に入らなければならないことを忘れていて、結局夢は果たせませんでした。
 なお「甲子園ボウル」は「ボール」ではなくて「ボウル」。競技場がすり鉢状になっていて、まるでサラダボウルのようだからそう呼ばれるのだそうです。「ライスボウル(日本選手権)」「スーパーボウルNFL優勝決定戦)」もみな同じです。