カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

「やはり教師というものは」~7歳児を30人も預かって授業を仕切るこころの腕力

研修会ご苦労様でした。いかがでしたか。私はS小学校の研修でした。 S小学校はご存じの通り21学級700人を越える大規模校です。私も久しぶりに大きな学校に入り、数の多さに酔いました。つい一年少々前には大きな学校にいたはずなのに、もう感覚を失っ…

「研修日」~子どもは休日

職員研究研修会のため休日です。 先生たちはあちこちの学校に分かれてお勉強してきます。

「ある家族の物語」~横浜で殺された女性の、ありふれた家族の話

23日月曜日の夜、横浜のホテル街で25歳の女性が殺されました。マスコミでは職業不詳といっていますが、実際は風俗関係の人です。つい3年ほど前は大学生でした。 身長が182cmと極めて高く、学生時代はバスケットボールプレーヤーとして活躍して20…

「子どもが歯磨きしたくなる六つの話」~歯の衛生週間がもうすぐです

「人生をもう一度やり直すとしたら」という命題に対してあれこれ考えたことがあります。ただし結論的に言うと自分の人生の不備をあちこちいじりすぎると、結局自分の経てきた人生とはまったく違ったものになってしまい、その結果私が経験しなかった不運や不…

「なんとも不思議な経済の話」~日本は金持ちだがさっぱり豊かではない

昨日のニュースに「2010年末の日本の対外純資産残高が前年末比5・5%減の251兆4950億円で、2年ぶりに縮小した」というのがありました。これだけ読むと何となく「日本の長期低落傾向」みたいな感じに見えますが、まったく違います。 対外純資産…

「買ってはいけない」~子どもに買ってあげて不幸になることも多い

いまから28年前、トランプや花札をつくっていたはずの任天堂が「ファミリーコンピュータ」というとんでもないものを発売しました(1983年)。とりわけすごかったのが「ファミリーコンピュータ」というネーミングそのもので、当時の親たちはそれを「家…

「今逃げることは一時避難だ。オマエを見放したわけではない」~家庭内暴力の指導②

子の家庭内暴力の結果親が殺されても、自分の責任だからと思えば諦めもつくでしょう。しかしそのとき子どもは「殺人者」になり刑務所に行かねばならないわけですから、こちらは諦めるわけには行きません。ですから子どもが暴れて危険な状況になったらまず逃…

「暴力を振るった子どもを拒否してはいけない、しかし暴力を受け入れてもいけない」~家庭内暴力の指導①

本格的な家庭内暴力の指導をというものを行った経験があるわけではありませんし何らかの研究をしたわけでもありません。しかし15年ほど前に担任したとても難しい女の子の長兄が家庭内暴力で、妹の指導を通して兄のことも様々に考えたことがあります。 その…

「いじめって言うな」~いじめと名付けるだけで、個々の事情が一色になってしまう

言葉には魔力があるのである事象を表す言葉の選択によっては本質を外してしまうことがあります。例えばある女性を「美人」と表現するか「佳人」と表現するかでは、イメージがまったく異なります。 その意味で、以前取り上げた文科省のいじめの定義は、子ども…

「教員という名のハケン」~私たちは県から市町村に貸し出されているハケンなんです

本校のALTは契約形態が違うので問題ないのですが、市内の大部分の学校は人材派遣会社からの「業務委託(請負)」という形態を取っているのでとても厄介な問題を抱えています。それは学校が「業務委託」で派遣されたALTと雇用関係にないため、指示を出…

「学校林の話」~学校の所有する森林がある意味

学校林を持つ学校というは本校で2校目です。平地の学校ばかりに勤務していたので、前々任校(K市N小学校)で初めて経験しました。しかし本校には学校林作業というものがまったくなく、不思議に思って市に問い合わせ、地図上で確認したことがあります。 と…

「本の話」~知識を役立たせるには、膨大な智の蓄積が必要だ

私が大学生になったころにはまだ「学生は本を読むものだ」という気風があり、「卒業するまでに読んでおかねばならない本がかなりある」という思い込みがありました(ただし後から考えるとそうした思い込みを持っていたのはかなりの少数で、実際には大学のレ…

「女性はそこまで弱くない」~と言えばセクハラかな?

パワー・ハラスメントという概念は良く分かります。「上司−部下」あるいは「教師−学生」といった関係はある程度絶対ですから、より権力を持つ者からの嫌がらせを立場の弱い者が我慢しなければならないという状況は大いにありうることです。 セクシャル・ハラ…

「やっぱり俺たちはすごいという話」~現代の教員は圧倒的に能力が高い

小学校の頃はよい子でしたが、中学校に上がったら「よい子」のハードルが上がってしまったのか、けっこう悪い子として扱われることが多くなり、しょっちゅう教師に殴られていました。一回も殴られずに週を終えることはまずなかったと思います。 殴られている…

「怨霊の話」~敷石の下に置いた子どもの遺体を、毎日踏みつける古代の人々

以前、埋蔵文化財研究所で穴掘りのアルバイトをしていたことがある、というお話をしました。その時のことです。 場所は現在の〇〇サービスエリアの近辺なのですが、とにかくきちんとした遺物の出ない遺跡で、最初にトレンチを掘ったときに壊してしまった土器…

「楽器の夢」~今度生れてくるときは演奏家になりたい

昨日の音楽会を鑑賞しながら、楽器が演奏できるというのはやはりいいなあとつくづく思いました。その上でふと思ったのは、私の息子の部屋のことです。 現在、息子の部屋には5本のエレキ・ギターと1本のエレキベース、ガットギターとスチールギターもそれぞ…

「シーベルト・シーベルト」~私は、福島第一が最初に放出した放射線の、10倍を一日で浴びたことがある

福島原発のニュースを追っているとそれなりに原子力発電の仕組みや発電所のシステムには詳しくなりシーベルトやベクレルといった単位も覚えたのですが、逆に知れば知るほど訳が分からなくなるのが数値で表される放射線の意味です。 3月13日に3号機のベン…

「原発供養の話」~擬人化された福島第一原発に、恩を返そうとする人、祈る人

10日以上前の番組だと思うのですが、福島出身のミュージシャンが仲間と対談するというのがありました。 彼は比較的若いうちに福島を出てしまったので原発との直接的な関わりは少ないのですが、かつての同級生が原発と関わったりその周辺で暮らしているので…

「5月になりました」~5月のウンチク

5月になりました。 5月は年の第5番目の月にあたり日数は31日です。 日本では旧暦の5月を皐月と呼び、現在では新暦の5月の別名としても用いられています。「さつき」の語源は、この月が田植をする月=「早苗月」で、それが縮まったものだといわれてい…