カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「楽器の夢」~今度生れてくるときは演奏家になりたい

 昨日の音楽会を鑑賞しながら、楽器が演奏できるというのはやはりいいなあとつくづく思いました。その上でふと思ったのは、私の息子の部屋のことです。

 現在、息子の部屋には5本のエレキ・ギターと1本のエレキベース、ガットギターとスチールギターもそれぞれ1本、音の出ない練習用ドラムセットが1式、電子ピアノが1台と(かなり玩具っぽいが)99種類の音源を持つキーボード1台、そしてなぜかテナーサックスがあります。これらの楽器と遊び、それからコンピュータやらケータイやらで遊ぶともう勉強時間などどこにも残っていません。しかしそうした息子の不勉強にも関わらず、楽器の音が聞こえてくると怒る気になれないでいるのは、とりもなおさず息子が羨ましいからです。

 私と言えばギターを少々やった以外はホラを吹く程度で、あとは楽器演奏とは無縁で暮らしてきてしまいました。かつての教え子の中には何人か、家庭で演奏会を楽しむといた話を聞きましたが、我が家ではそういうこともありません。

 マイク・オールドフィールドが1973年に出した「チューブラーベルズ」というレコードは、一般には「エクソシストのテーマ」として知られていますが、この曲のすごいところは楽器のほとんどを作曲者がひとりで演奏しているところです。ピアノ、グロッケン、オルガン、ベース、エレキ・ギター、アコースティック・ギター、スパニッシュ・ギター、ティンパニチューブラーベルウッドベース、フルート。その中でマイクが演奏しなかったのはウッドベースとフルートだけです。私はそんなふうに片端演奏してみたい。

 今度生まれるときは絶対に何かの楽器の演奏家となり、家庭でミニコンサートを開くとともにアマチュア・ビックバンドの一員にもなり、定期演奏会の片隅で蝶ネクタイを首につける。それが私の夢です。

 ちなみに私がこれまで訪れた中で最も魅力的な場所のひとつは、浜松の楽器博物館です。ここには世界中のありとあらゆる楽器が集められているのですが、中でもヨーロッパの金管楽器や弦楽器のフロアが好きです。
 ほんとうに見たこともない楽器が山ほど展示されているのですが、そう思ってみるとオーケストラを構成するバイオリンとかビオラとかは、無数の弦楽器の中から特に選ばれたトップエリートなのだなということがよく分かります。
 ぜひもう一度行ってみたいといつも思いながら、その時々の忙しさに取り紛れていつまでも訪れることができません。 

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