親子・家族・子育て
ひとつの事象をとっても、親たちの反応はさまざまだ。学校以上のことができる親もいれば、全く無力な親もいる。しかし個性重視の時代だ。学校の呪縛を逃れ、親たちよ、子どもとともにがんばれ!という話。(写真:フォトAC) 【本来家庭でつけるべき力を、家…
日本にゲイツやジョブズが生れないことに苛立った政財界は個性教育の名のもと、子どもが本来持っている力を保護・伸長させる教育に舵を切った。しかし子どもの「本来の力」の大部分は、親からもらった遺伝的・環境的資質だ。それが少なすぎる子は必然的に親…
夫婦は一対一体のものであって互いに補うべきものだ、それはいい。 しかし役割分担をしっかりとして30年も過ごすと、 分担しなかった部分のスキルは著しく低下する。 人生の終末期、互いの弱い部分を補強し合わなくてはいけないのだが――、という話。 (写…
結婚は生まれ変わり、親であることは絶え間のない脱皮を繰り返すことだ。 もちろん変化に結婚や子どもは必須ではないが、私は息子の結婚を喜んでいる。 そして妻になってくれる人にささやかな願いがあり、 そのために息子の保証書を書いた。という話。 (写…
子の結婚を機に、親子の関係はさらに離れていく。 子どもは一人前になり、子が子でなくなっていく。 いよいよ最後だ。あとは未来の配偶者に託すしかない。 推薦状のひとつも書いて、よくお願いしておこう。という話。 (写真:フォトAC) 【娘と息子の親子…
長男が結婚を決意し、相手のお宅に挨拶に行った。 そう言えば8年前、長女の婿が挨拶に来た時は、 石のように固まった若者を支えるのが大変だった。 長男はうまくやれただろうか。そして我が家に来るときは・・・、という話。 (写真:フォトAC) 【長男の…
新1年生の孫のハーヴが3月末にコロナ感染し、入学式に出られなかった。 それも可哀そうだが、自宅療養の10日間(家族の待機は8日間)、 家族全員がカンヅメ状態でほんとうにたいへんだった様子。 国内も世界も規制緩和へ向かっていく中での厳しい療養生…
親として、教師として、先輩として、常に正しい言葉の使える天才がいる。 ただし凡人は真似できない。ただ学ぶだけだ。 天才や先達の技を学び、訓練して使えるようにしておく。 そのためにはいつも誰かのそばにいて、教えを乞うしかないのだ。という話。 (…
ウクライナの取材から戻った若きジャーナリストの記事を読み、 その誠実で勇気ある態度に感心した。 この人はどんな育ち方をしてきたのだろう。 そのヒントは記事の中にあった。親たちがそのように生きてきたのだ。という話。 (写真:フォトAC) 【ウクライ…
94歳の母が昨年11月からデイケアセンターへ通い始めた。 私はコロナ禍のために見学もできていないが、 そこにはさまざまな人たちがいるらしい。 しかしそこにいる自分を、母は受け入れられない。という話。(写真:フォトAC) 【年寄りに必要な「きょう…
年末年始、直接の私の家族8人が揃った 二年前は娘一家が婚家で過ごしたため 実はこれが3年ぶり 久しぶりの全員の顔を見ながら 家族の歴史について考えたという話。(写真:SuperT) 【ようやくそろった我が家】 今年の私の家の新年は8人家族でした。 昨年…
「愛は惜しみなく奪う」というがそうではない 愛は惜しみなく与えるものだ――しかし何を? それはその人の持っているものの中で最も貴重なもの 現代においては「時間」だという話。 (写真:フォトAC) 【О・ヘンリー作『賢者の贈り物』】 クリスマス・イブで…
ここしばらく、年末に喪中はがきをもらうことが多くなっている。 同世代の友人たちにとっては、ちょうど親たちが亡くなる時期だ。 しかし時に、下の世代の訃報が届くときもある。 やはりひとを大切にしようと思うのはそういうときだ。という話。 (写真:フ…
眞子内親王が結婚され、小室眞子さんとなった。 私は年齢的に、むしろ秋篠宮夫妻に感情移入する。 子どもは思い通りの育たぬものだ。 しかし育てたようには、育つ。という話。 (写真:フォトAC) 【内親王の結婚】 秋篠宮家の長女、眞子内親王が結婚され…
教師で言えば根っからの民主主義者、自由と平等・博愛を愛する子ども中心主義。 親に置き換えると、 「友だちのような親子関係を築きたい」と本気で思っている保護者、 「小学生の間くらいは自由に伸び伸びと育って欲しい」と願っている親、 「大人の顔色を…
大人になって融通を利かせるにしても、 子どものうちは絶対に守らなくてはない社会的ルールがある。 それを身につけさせることで、“何かのために何かを我慢する力”をつける、 それが小学校にあがる前にやっておかなくてはならないことなのだ。 という話。 【…
5歳の孫のハーヴは夕食が食べきれず、そのためにデザートがお預けとなった、 そして一口も食べられなかったデザート皿は、本人の手で台所に運ばれる。 ハーヴはそこで激しく泣いた。 鉄の掟が立ちはだかっていた。 という話。 (レストランでの食事風景です…
たった一羽、生き残ったウサギの“ミルク”が突然エサを食べなくなった。 そろそろ死ぬ準備を始めたのかと思ったら、 突然、猛烈にリンゴの皮を食べ始め、やがて元気になってしまった――と、 この話、どこかで聞いたことのあるような気がする。という話。 【ウ…
十分な環境を築き、手を尽くし――、 それで子どもたちの教養や趣味は出身階層を乗り越えることができるのか。 我が子を使って行った25年に及ぶ研究の結果、 思いもよらないことが分かった、 という話。 【書籍が常にそばにある生活は、子どもをどう成長させ…
昔の一般家庭にありがちな、趣味も教養もない普通の家庭に育った私。 その私がダメなら、自分の子どもにそれなりの環境を与えてみよう。 そうやって始めた「教養ある家庭」の環境づくり。 さてどうなるのか、 という話。 【考えてみたこともなかった友人の家…
自分が趣味だと思って多少の自信をもって取り組んできたこと、 それもじっくり考えてみるとまるで大したことがない。 結局、人は出身階層の影響を逃れられないという ブルデューの理論から脱することはできないのだろうか、 という話。 (上野の森美術館「怖…
結局、子どもたちは年末年始の帰省を諦めた。 私も致し方ないと思う。 しかし結論は同じでも、そこに至った理由は同じではない。 私たちはどれをどう考えたらよいのだろう。 という話。 (写真:フォトAC) 【正月、子どもたちが帰って来ない】 結局、娘の…
いよいよ年賀状も締め切り間際。 毎年、近況報告のような賀状を書いているのだが、 今年はコロナ、コロナ、コロナで、書くことがない。 いったいどうしたらいいのだろう。 という話。 【私のつくってきた三種の年賀状】 12月も20日を過ぎて、いよいよ年…
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。 一方でコロナ感染に神経質な人もいれば、他方に能天気な人がいる。 ほとんど感染者のいない田舎で戦々恐々としている人々がいるかと思うと、 都会では毎日飲み歩いているバカがいる(と田舎人は感じている)。 …
何でも子ども優先に考えればいいというものでもないだろう。 中にはとんでもない要求だってある。それは絶望からの叫びだからだ。 もう親にできることはない。 ここに至って必要なのは、第三の男と応援小人である。 という話。 (写真:フォトAC) 【親も…
先週9日(水)のクローズアップ現代プラスに登場したひきこもり当事者たち。 彼らのことがまた理解できなくなってきた。 彼らの言っていることは一見あまりにも幼い。していることも子どもじみている。 それなのに“未熟”という印象がまるでないのだ。という…
「ひきこもり」については先週から今週にかけて7日間にわたって扱ったので しばらく考えないつもりでいた。 ところが9日(水)のNHK「クローズアップ現代プラス」で重要な問題を扱っていたので 少し紹介しておこうと思う。 今日は紹介だけで、それをど…
現代の親の責任は不条理に重い。 しかしどんなに気を遣ったところで、どこかで子どもを傷つけているものだ。 だったらいざというとき、それが傷とならぬように日ごろから愛ある言葉で満たしておこう。 それが唯一の言葉の中和法であり、愛情貯金なのだ。 と…
ドラマでは父の死と遺言が子の回生を促す。 しかし現実にはそんな急な転回はあり得ない。 長い時間がかかる。 しかも時間のかかることの意味を知らないと、さらに時間がかかる という話。 (写真:フォトAC) 【父親の死と子の回生】 NHKドラマ「こもり…
昔の親は偉かったとか、きちん子育てをしていたとかいった話が出てきたら、 蹴飛ばしていい。 昔の親はほとんど何もしなかったからうまくいったのだ。他の人がやった。 現代の親は子どもの人生にとってとんでもなく重要な存在になってしまった。 だから、言…