カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

知識

「当たり前だと思っていたことがそうでない」〜チコちゃんと勝負する1

先週、10月19日(金)のNHK「チコちゃんに叱られる」は、普段とは違った意味でびっくりさせられる回でした。 ひとつは私が、三つの設問すべてについて答えを知っていたことです。自慢するほどのことはありません。その「知っていかた」に複雑なものが…

「本庶先生のノーベル賞受賞を聞いて」〜免疫療法の希望と不安

(ストックホルム市庁舎 黄金の間) 【オプジーボ】 京都大学の本庶佑先生がノーベル医学・生理学賞を受賞したと大きなニュースになっています。夢の抗がん剤「オプジーボ」の開発につながる重要な発見をした人です。 私はちょうど一年前、義姉のがんの関係…

「地獄の門前から引き返す」〜フィッシング詐欺に遭いかけた話

携帯(iphone6)をガチャガチャやっていてニセサイトに誘導され、IDとパスワードを取られそうになったのでそのことについてお話しします。 【地獄に至る一丁目】 2カ月ほど前のこと、メインに使っているPCメールを携帯でも確認したくなってスマホのメーラー…

「ビビるハーヴ」〜ウチの臆病者とアインシュタイン 1

夏休み中のできごと、考えたことについてしばらく書いていこうと思います。まずは7月末のできごとです。 夏休みだということで、都会に住む孫のハーヴが母親のシーナと一緒に遊びに来てくれました。3歳になりました。 食事も自分で摂れるようになり、体の…

「色にいろいろある」〜青と緑のウンチク

【決戦の朝】 ブログ記事はいつも前日に書いて深夜の予約投稿にし、私自身は10時半に寝てしまいますので、今朝のビッグイベント、ワールドカップ、日本対セネガルについてはまだ結果を知らない状態です。 簡単に勝たせてくれる相手ではないでしょうね。 ポ…

「お月様の話」〜月はどっちを見ているの?

ジャン=フランソワ・ミレー 「月明かりの羊小屋」(パブリックドメインQ) 【雨月】 昨日、5月に関するウンチクを書き並べようと思って調べているうちに、wikipediaに5月の別名として、ななえづき(稲苗月)、いろいろづき(五色月)、うげつ(雨月)、けん…

「ダーウィン先生! これをどう説明します?」〜この世の弱き者

3羽もいる飼いウサギの中で一番年上の「カフェ」が、突然トイレを定位置から移動して、空いた空間で小用をするようになりました。 【カフェの反逆】 カフェはもともと娘のシーナが買い求めたネザーランド・ドワーフのオスで、赤ん坊のころ、トイレのプラス…

「さまざまな病気についてあれこれ学んだ話」〜病院を3軒ハシゴしてきた

「展覧会のハシゴをしてきた」の続きがうまく書けないので、その前に「病院を3軒ハシゴしてきた」話をします。 とは言っても体のあちこちが不調でさまざまな診療科に入って来たという話ではありません。 最初行ったのが獣医で家で飼っているウサギを診ても…

「子どもたちに、お経も教えておけばよかった」〜柴崎コウとサボサボ・モラモラ

NHKの大河ドラマは子どものころの「赤穂浪士」からかれこれ50年近くも見続けているのですが、今回の「おんな城主直虎」は特に気に入らない作品で、最近は見落とすことも多くなっています。 何が気に入らないのかというと、まず主人公が愚かすぎて話になら…

「富岡製糸場で会った女(ひと)」〜富岡製糸場と横田英①

遅ればせながら、3年前に世界遺産に登録された富岡製糸場に行ってきました。 遅ればせと言うのは世界遺産登録から遅ればせということではなく、「ずっと、ずっと、ずっと以前から気になっていたのに行けなかった富岡に」遅ればせという意味です。どのくらい…

「スズメを捕獲する」〜スズメの話③(最終)

スズメは昔から人間のそばで数を増やしてきた生き物です。 「雀百まで踊り忘れず(幼い時に身につけた習慣や若い時に覚えた道楽はいくつになっても直らない)」とか「欣喜雀躍(きんきじゃくやく:小躍りするほど大喜びをする)」とか、ことわざや四字熟語に…

「スズメはどこへ消えたのか」〜スズメの話②

上野公園の入り口の石囲いされた樹の陰で犬やハトやスズメのことをボンヤリと考えていた私は、そのあととんでもないことに気づきます。 ――そう言えばここ何年もスズメの群れを見た記憶がない・・・。 スズメと言えば「舌切りスズメ」の童話にあるような私た…

「オマエ、近づきすぎじゃないか?」〜スズメの話①

ブリューゲルの「バベルの塔」を見るついでに、もうひとつ美術展を見ておこうと計画したのが国立西洋美術館の「アルチンボルド展」。ところが何たる調査不足、上野公園の入り口のチケットセンターで入場券を買おうとしたらこれが20日(本日)からの開催な…

「車が突然、目の前に降ってきた」〜あれほど言ったのに自分がコリジョン・コース現象にはまる

常々「注意しましょう」と申し上げているにもかかわらず、畑のど真ん中の丁字路で車にぶつかりそうになりました。 後部座席左に座っていた89歳の母が「止まって! 止まって! 止まって!」と叫んだので慌ててブレーキを踏んだのと、相手の車の運転者(女性…

「発達障害に関わる用語の問題」〜発達障害に関わる用語が定まらない件について  

昨日お話ししたNHK「発達障害〜解明される未知の世界」の中で、発達障害の説明として「ASD(自閉スペクトラム症)」「ADHD(注意欠陥・多動症)」「LD(学習障害)」と分類して下のように重なり部分も含めて図で示していました。 その中で問題になるのは「ASD(自…

「カッシーニ」〜土星探査機の話

NASAのサイトより アメリカの土星探査機カッシーニが最後のミッションに入り、まもなくその役割を終えるそうです。1997年に打ち上げられ、20年に渡って活動してきた探査機ですが、燃料切れの日が近いのです。 最後のミッションというのは土星の輪に対…

「やはりこの話は教科書にあった!」~歩きながら考える②

フランス人は走ってから考え、 ドイツ人は考えてから走り出す。 イギリス人は歩きながら考える。と覚えていたエスニック・ジョークが実はそうでなかったという話でした。 正しくは、 イギリス人は歩きながら考える。 フランス人は考えた後で走りだす。 そし…

「激突!!」

一昨日の夜と昨日の朝、一晩のうちに立て続けに2件の交通事故を見ました。 正確に言えば現場を通りかかっただけなのですが、場所が信じがたい。 畑のど真ん中の交差点です。 しかも周囲に民家も施設もない、東西少なくとも1km四方に渡って何もない、冬な…

「映画の題名に関するちょとしたウンチク」~つまらない原題に、なんという素晴らし日本語題名をつけたのか!

先週話題にした10月7日のNHK「歴史ヒストリア(「"日本語"を切り開いた"マンネン"な人びと」)」は今年89歳になった私の母も見ていて、「日本語を創った人たちがいたのには驚いた」というような話になりました。 そこで元社会科教師、ウンチクタレの私とし…

「アメリカ人は肩がこらない」~わけがないよな、という話

知り合いがひどい肩こりになったという話を聞いてふと「ストレスで肩こりってことあったかな?」と思い、検索にかけたら思わぬ情報が出てきました。それは「アメリカ人は肩がこらない」というものです。 それによると、 さまざまな調査によって外国人は肩こ…

「江戸時代の庶民はどれくらい米を食べられたのだろう」~米の話④

さて「たてやん」さんのご指摘の通り、私の記した「日本人はほとんど米だけで民族をつないできた」は言いすぎで、「江戸時代の人々の食生活」とひとことで言っても武士と町人・農民とでは食事の内容がだいぶ異なりますし、都市部と農村部、山国と海浜部など…

「芽を摘み枝を打ち」~早く手を入れ、適度なストレスを与えるのが大切

玄関脇のハナミズキがたくさんの花をつけました。葉がこんなに茂る前に写真を撮ればよかったのですが、うっかりしていました。しかし緑の中のピンクと白というのも悪くはありません。 緑と赤は反対色ですから人間がつくるとどうしてもうまくいかないのですが…

「籠城戦は絶望的な戦いではないだろう」~崩れかかった熊本城を見ながら②

なぜ戦国武将たちは城をつくり、最後には籠城しようと考えたのか。別の言い方をすると、自国領内深く攻め込まれ城に籠った人々はその先どうするつもりだったのか――。 答えは簡単です、待っていればよかったのです。 敵が本気で城を攻め落としにかかるならむ…

「名城と城を築く意味」~崩れかかった熊本城を見ながら①

地震のおかげで熊本城というものを知ることができました。 九州は長崎県以外に行ったことがなく、失礼ながら熊本城は国宝でもないし鉄筋コンクリート造りなので興味もなかったのです。しかし今回、地震報道ととともに熊本城についても多少の紹介があり、そし…

「インフルエンザに罹る」~吝嗇(りんしょく)膏肓(こうこう)に入(い)る

日曜日の夜、突然大きなくしゃみが立て続けに5回ほど出て、何かなあと思いながら寝ました。 月曜日の朝は気持ちよく目覚めたのですが、その後、前夜と同じように大きなくしゃみが立て続けに出て、そのあと鼻水が滝のようにジャージャーと流れ始めました。本…

「現代の分かち書き」~スマホで見られる紙芝居の話

「分かち書き」というのは例えば、ひらがなしか学んでいない小学校1年生の教科書で、「きょうは がっこうで かきぞめを しました」というふうに、文節ごと(正確に言えばそうでない場合もある)に空白を入れて読みやすくする書き方を言います。 ローマ字や…

「ブログランキングに登録してみた」

娘のシーナがブログを始めました。三か月前のことです。 育児を中心としたもので、それを通じて孫の成長を見られるので私もありがたいのですが、聞くと日よっては1000近いアクセス数があるそうです。10年もやってきた私のところがせいぜい百数十ですか…

「本当に困った!」 〜コンピュータ・スキルの問題②

何に困っているかというとコンピュータ本体です。 この春ごろからずいぶん動作が遅くなり、時にはフリーズしたかと思うほど動かなくなって難渋していました。Webで調べると「遅いときは必要のないアプリケーションを削除」とか書いてあるのですが、何が「必…

「本当に困った!」 〜コンピュータ・スキルの問題①

最近、というよりしばらく前から、自分がどれ程度コンピュータを理解しているかわからなくなりました。 もちろんWebサイトを運営して毎日ブログを書いているのですから「コンピュータについては全く分かりません」というのは過剰な謙遜です。しかし「何でも…

「天才バカボンとはだれのことか」~プロの漫画家たちの教養が高すぎる話

二十歳代の初めころ一時期仏教に傾倒して少々勉強したことがあります。そのとき知ったのがヒンドゥー教の聖典「バガヴァッド・ギーター」です。これは古代ギリシャの「イリヤド」「オデッセイア」に匹敵する大叙事詩で、インドの英雄クリシュナ神を主人公と…