カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「インフルエンザに罹る」~吝嗇(りんしょく)膏肓(こうこう)に入(い)る

 日曜日の夜、突然大きなくしゃみが立て続けに5回ほど出て、何かなあと思いながら寝ました。
 月曜日の朝は気持ちよく目覚めたのですが、その後、前夜と同じように大きなくしゃみが立て続けに出て、そのあと鼻水が滝のようにジャージャーと流れ始めました。本当に鼻腔の奥に蛇口がついているような感じです。

 しばらく前からアレルギーの治療をしていたのに、ここのところサボっていたのがいけなかったのかなと思い、たまたま月曜日は年休を取っていたこともあって午後一番にかかりつけの耳鼻科医院に行きました。
「やっぱ薬、途中でやめない方がよかったですよね」
とか言われて帰ってきたのですが、それからほどなく体調が悪化、余り寒気がするのでおかしいと思って測ったらその時点で38.2度もありました。それが夜半には38.9度まで上がり、これは間違いなくインフルエンザだ、明日は検査をしてもらってタミフルなりなんなりをもらってくればいい、そう思って寝たのです。

 翌、火曜日、前にもらった薬との整合性もあるので同じ耳鼻科で見てもらったのですが、出てきたのは前日とは違うお爺ちゃん先生、これが言うことを聞かない。
 熱が39度近くまで上がってシンドイとか言っても、子ども相手の仕事なのでインフルエンザだと休まなければならないとか言っても、
「いやあ、こんな気候だから熱も出たんだろう。化膿止めを追加しておくからしばらく様子を見ましょう」
とかいって検査すらしてくれない。
「インフルエンザ大丈夫なんでしょうね」
と念を押しても、
「ま、2〜3日、様子を見ましょう」
(2〜3日たてば何もしなくても治るんじゃないか?)
 こりゃダメだ。セカンドオピニオンだ。タミフル出してくれる医者を探さなくちゃ、と思ったのですが、そこからが問題なのです。

 月曜日の診察で1600円、火曜日の診察でも1400円余りと二日間で3000円以上も医療費に使ってしまったのです。このうえ別の病院に行ってインフルエンザ陰性とかになったら、また千数百円が無駄になる・・・。
 吝嗇も浪費も病気です。
 吝嗇は「あのとき我慢できたのに何故、今、我慢できない?」と感じ、浪費家は「あのとき我慢しなかったのに、今、なぜ、我慢しなくちゃいけない?」と感じる、その違いだけです。
 もともとこれがインフルエンザだとしたら、予防接種の2〜3千円を惜しんだからひどい目にあっているのであり、今さら後悔したところで始まりません……というわけで結局2軒目の医者には寄らず、家に帰って布団を被り、ひたすら眠り続けました。

 今朝起きたら、熱は下がり咳もほとんどなくなって鼻も通っていました。一応終了のようですが、全身疲れ果てた感じで仕事に行く気になれません。もう一日休んで、明日から出かけようと思います。
 吝嗇の方は、もちろん治りません。
* 18世紀のイギリスで、人の死亡原因のトップは「星のせい」ということになっていたようです。要するに「運命」ということでしょうか?
 インフルエンザは毎年冬に始まり、春には収束するところから星の運航と密接な関係があると考えられ、星の「影響」(influence)ということでこの名があります。もとは英語ではなく、16世紀のイタリア語だそうです。