カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2014-01-01から1年間の記事一覧

「教師の多忙」〜体感!日本教育超現在史③

教師は多忙、というのはもはや常識となっていますが、なぜ多忙なのか、世間の人々は理解しません。夜の学校を見れば毎晩遅い時間まで灯りがついていますから、忙しいことはわかるがなぜ忙しいのかは理解できない。納期があるわけでも製品(授業)の質を厳し…

「教育のゼロ・サム・ゲーム」〜体感!日本教育超現在史②

日本の学校教育は世界一だと言うと、「いやだけど不登校もあればいじめもあるじゃないか」という人がいるかもしれません。あるいは「その上で学力も1位を目指すべきだ」という人もいるかもしれません。「エリート教育が必要だ」という人も、「スティーブ・…

「偉大なる日本の教育」〜体感!日本教育現在史①

今回の朝日新聞の問題で、最も美酒に酔っているのは長年「朝日新聞の自虐史観」を激しく攻撃してきた産経新聞です。しかし、その産経新聞が日本社会を見る目は狂っていないかというとそうではありません。特にその教育を見る目は、私に言わせればまさに「自…

「だから日本はダメなんだ」~日本はどこまで遅れているのかの検証①

先日のあるニュース・バラエティで朝日新聞が取り上げられ、「朝日は一貫して日本を貶めるような報道を続けた」ということで盛り上がっていました。 反対はしません。しかし「日本を貶めた」のは一人朝日新聞だけでなく、つい数年前まで、テレビや雑誌に顔を…

「出しゃばりお米(ヨネ)のセクシャル・ハラスメント」

昭和31年のヒット曲だそうですからリアルタイムで知る由もないのですが、「愛ちゃんはお嫁に」という曲があって中に「出しゃばりお米(ヨネ)」という女性が出てきます。この人が何をやったかというと、さようなら さようなら 今日限り 愛ちゃんは太郎の嫁…

「早期英語教育の蔭」~日本の子どもに、国を棄てる準備をさせる

評論家の内田樹が自身のブログで早期役後教育について書いています(「『英語教育論』についての再論」)。 私の好きな評論家で著書も多く読んでいるのですが、しばしば一般的とは言えない英語を使うので困った人でもあります。その人が英語の早期教育に反対…

「Webサイト利用」③〜記録をサイトに残す

教員は教職にある間にどれくらいの文書を残すのか。私にはブログの元となった文書がありますのでそれだけで原稿用紙4〜5枚(一日)×10年(2100日)=8400〜10500枚ということになり、相当な数といえます。しかしそれがなくても学年通信・学級だより・PTA会報…

「Webサイト利用」②〜ブラウザ・ホームページ

Webサイトを拡充させていた初期、もっとも頻繁に更新していたのは実は「リンク集」でした。それまでブラウザの「ブックマーク(お気に入り)」に入れてあったものを次々とサイトに載せたからです。そうして充実させているうちに私のリンク集は「ブックマーク…

「サイト開設事情」〜Webサイト利用①

若いころはなかなかの読書家でしたので、そういう者の常として、いつか自分も本を出したいと思っていました。内容は何でもよかったのです。とにかく世間に認められ、あるいは世間から乞われて1冊出版する、そうなれば文章とともに歩んできた自分の生きた証…

「逝く人とそうでない人」〜ガン病棟より 最終

「人は病気では死なない、寿命で死ぬ」と義母は言います。たしかにそう思わせる事実がいくらでもあります。また「運」というのも大事でしょう。 私もその時、たまたま研究機関に出向していたので病院にいきやすかったという面があります。現場にいて、学校を…

「その後」〜ガン病棟より⑧

私のガンは大別で四種類ある肺ガンのうち、二番目に悪性の大細胞ガンというものでした。名前の通り成長の早いガンで、発見されたときにはすでに巨大になっていて驚かされるガンだそうです。 悪性度が高いというのは基本的に進行が速いということです。生存率…

「その日」〜ガン病棟より⑦

手術を前に、楽しみなことが一つありました。それは全身麻酔です。 実はその数年前、私は声帯ポリープの手術で経験しているのです。それは実に不思議な体験でした。 ストレッチャーで手術準備室という感じの部屋に運ばれ、そこで硬く冷たいベッドに乗せられ…

「ガン病棟の不思議な人々」〜ガン病棟より⑥

ガン・センターという特殊な病院の患者たちにいくつもの共通点があります。 ひとつは当然ながら“死と直面している”ということです。特に初めての入院患者たちは、本人か家族、あるいはその双方に色濃い悲壮感が漂っています。しかし他方で、ガン歴15年とか…

「手術準備、失恋の悲しみ」〜ガン病棟より⑤

確定診断が出て手術日が決まり、私は胸部内科から胸部外科へと移りました。ここから手術に向けた検査や準備が始まります。たとえば自己血採取――手術中に輸血が必要になった場合もっとも適合するのは自分の血液だから予め採っておきます。麻酔の適合とか、細…

「検査のあれこれと最終ショック」〜ガン病棟より」④

レントゲン写真はさまざまに何枚も撮ります(手術後はほとんど二日に1回の割合で撮影したので、『こんなに被曝してガンになったらどうするんだ』と思ったりもしました)。CTも撮影しなおしです。そして初めての検査として、MRIと骨シンチグラフィー(…

「転院の優雅な日々」〜ガン病棟より③

肺の内視鏡検査というのはそもそも物が入らないようにできている部分(肺)に異物を挿入するわけですから、ただではすみません。さらにその時の私は普通の状態ではありません。基本的に咳をしたくてしかたがない状況の人間ですから――私は咳をしたい、異物が…

「ことの始まり」〜ガン病棟より」②

時計を巻き戻します。 17年前の3月、私はとんでもない忙しさの渦中にいました。4月からある研究施設へ出向することが決まっていましたから、その準備と家族全員の引っ越し、それまでの学級のまとめと娘の転校手続き息子の入園手続――そうこうしているうち…

「ガン病棟より」①〜バージンロード

娘を嫁に出し、「父親としては“ホッとしました”が正直な感想」と書きました。それはおそらく珍しい感じ方ではありません。しかし私の場合、他の父親の安堵感とは百分の一ほど異なるものがありました。それは「もしかしたら娘と一緒にバージン・ロードを歩く…

「家族の一生」~娘が嫁いだ日

娘が結婚式を挙げました。とは言っても半年も前に入籍して同居もしていますから、いまさらの感がないわけでもありません。あの面倒くさい結婚式を、なおもやろうというモチベーションもエネルギーも、私には理解しがたいところです。 しかし結論から言えば、…

「私のスマホ事情」④〜Evernoteはほんとうにすごい

7月28日の「アフターフェア」、「『私のスマホ事情』③〜オンライン・ストレージ」で、「スマホのメモ帳データやボイスレコーダの音声データをアップできればどんなに便利かと思うのですが、今のところ簡単にはできそうにないのです」と書いたら旧知のネル…

「至高聖所」~学校には休みを取らないのは罪という意識がない

9月の末までに夏休みとして三日の年休を取らなければならないということで、今日は必要もないのに休みを取りました。天気の悪いこともあって庭仕事もできず、何カ月ぶりかで自室の片づけをしました。 とはいっても学校から持ち帰った何十年分もの資料や物品…

「全国学力テストの行方」 ②

全国学力学習状況調査で成績を挙げることにどういう意味があるか、というお話をしました。 上位を取ることのメリットも下位であるディメリットも、よく分からないのです。「秋田や福井から東大生が続々と出現したらそれで地方自治体は潤うのでしょうか?(中…

「全国学力テストの行方」①

全国学力学習状況調査の成績が発表され、今年も秋田県や福井県が上位を占めたようです。しかし今回特に注目されたのはかつての弱小県、沖縄と静岡の躍進です。特に静岡は知事が学校別の成績を公表するといって注目されましたが、成績が伸びたことで「やれば…

「役に立つ人々とそうでない人々」~人を助けられない自分にウンザリする

広島の被災地では日々行方不明者が増えるという残酷な逆転はなくなったものの一貫して天候が悪く、発見される行方不明者も日に一人、二人と、遅々として進みません。昨日は天候の不順を理由にボランティア活動も中止となり、多くの人々が空しく被災の地を去…

「忘れてはいけない」~子どもも死ぬときがある

広島が大変なことになっています。 被災後、二日たっても三日たっても行方不明者が増え続けるという異常事態は、阪神淡路や東日本の大震災以外に絶えてなかったことのように思います。天気図を見ると繰り返し繰り返し第一級の雨雲が広島にかぶさって行き、ま…

「期待と逡巡」〜一手の遅れ

佐世保での不幸な事件は一般化できないものでだからこそ特殊な情報(この事件に関する具体的な詳報)を持たない私などは安易に語るべきではない、そんなふうに思っています。ですから前回記述したのみで終わらせようと思ったのですが、どうにも気になること…

「一般化と特殊」〜新たな佐世保事件のこと

佐世保で不幸な事件が起き、マスコミはいずれもトップニュースで伝えています。 今回の事件に際し、誰しもが10年前のいわゆる佐世保事件に思い出し、その類似性に慄然とさせられたと思います。仲の良い女の子同士の事件、刃物を使った犯罪、身体の一部の切…

「私のスマホ事情」③〜オンライン・ストレージ

オンライン・ストレージは「インターネット回線でつながったUSB」と考えると大雑把なイメージができます。USBと一緒ですからエクスプローラからマイ・ドキュメントや他のリムーバブルディスクと同じようにアクセスできます。 PCの画面上でも、たとえ…

「私のスマホ事情」②〜カレンダー

最初は「Googleカレンダー」を使いました。すぐ目についたからです。しかししばらく使ってみると私には合わないことが分かってきました。月単位の表示は簡略過ぎてよく見えませんし、日単位だと今度は詳しすぎてダメなのです。毎日分刻みで行動している(た…

「私のスマホ事情」①〜メモ帳・ボイスレコーダ

事情があって自宅と実家の二重生活をしていると書きました。その際困ったのがネット環境です。実家の方に回線を入れてもいいのですが、実際の稼働時間を考えると、費用対効果が低すぎるのです。そこで考えたのがスマートフォンです。 現在のスマホにはテザリ…