カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2009-01-01から1年間の記事一覧

「特別な今日」~今年度前半の最後の日

今日、9月30日は私たちにとって特別の日です。4月1日に始まった平成21年度のちょうど中日、年度前半の最後の日なのです。明日からは21年度後半、残りの半分が始まります。 毎年このお話をしていると思うのですが、いくらなんでも1年生はそろそろ1…

「親にできなくても、子に要求しなくてはならない場合がある」~禁煙なんて、まさにそうだ

先日、友人と飲む機会があって、その席で息子がタバコを吸い始めて困っている、という話が出てきました。そんなの何が何でも止めさせればいいじゃないかと言うと、「オレ自身が吸うから、強く言えない」と言います。 待て、それは違う、と思いました。 親が…

「美しく身を処する子に」~子どもは小さな時から仕込まなくてはいけない

昨日、お祭りの会場で田口先生のお子さんに会いました。1歳半になったそうです。他人の子どもの成長は本当に早いものです。 昔の人は、躾は一歳半からと考えていました。まずはトイレットトレーニング。がんばってほしいです。 『躾』というのは読んで字の…

「どんな小さな生き物も人と同じような命がある」~森の精霊たちの話

昨日、ひとりの男の子がケースに入れた沢蟹を持って登校しました。自慢するので、私は「カニと遊んだら、またもとにもどしてやりなよ。遊んでくれなくなるから」と言ってやりました。 実はこれは、私自身の言葉ではなく「忘れられた日本人」の中にあった古老…

「運動会に対して教師はどうあるべきか」~黒子であるべきか、ともに創り上げるべきか

シルバーウィークが終わり再始動です。 しかしそれにしても、「ゆっくり休んで精神エネルギーが溜まるのを待つ」という考え方は本当に正しいのでしょうか? 連休中はしっかりと休んだのに、今朝は「さあやるぞ!」とエネルギーの溜まった感じはまったくしま…

「平成21年度全国学力学習状況調査」~市でダントツの一位でした、その秘訣。

全国学力学習状況調査の結果について、私の学校は、19年度・・・地域でダントツの最低。20年度・・・科目よりでこぼこはあるものの、全体としてはほぼ平均。21年度・・・地域でダントツの1位という成績でした。 わずか3年間(実質的には2年間)でこ…

「運動会当日」~頑張りましょう

「降水確率0%、晴時々曇 北の風後やや強く、波2.5メートル後3メートルうねりを伴う」・・・だそうです。 今日一日がんばりましょう!! 技を見せていただきます。

「運動会の主観的一年」~教師にとってはあっという間、児童にとっては待ちかねたイベント

受験まであと一年という時期になると親は非常に慌てますが、子の方は「あと一年もある」といたって暢気だったりします。なんと自覚のないことかと思っていたのですが、もしかしたら、「一年」の捉えが違うのかもしれません。 15歳の子どもにとって1年は人…

「組体操のキラキラ」~6年生になったらあれをやるんだと、みんなが憧れている

一昨年、それまで6年生だけでやっていた運動会の組体操を、5・6年共同でやろうという計画を提示したところ、6年生の特に女子から猛烈な反対があり、署名まで始められそうになったことがありました。驚いたことにそれを諌めてくれると思い込んでいた保護…

「マッチ」~もはや見ること自体がなくなったステキな道具

学校の教育活動というのは基本的な技能や基本的な考え方を学ぶところですから、「結局学校でやったきり、以後まったくしたことがない」といったことがたくさんあります。例えば部屋の中を箒で掃くといったこと、これなどは今後何年たってもやりそうにないこ…

「神様! それはあまりにも不公平だ!」~この大学を卒業したかでは人生は決まらない。どこの家に生まれたかで決まる

「現代は、どこの大学を卒業したかでは人生は決まらない。どこの家に生まれたかで決まるのだ」 半ば冗談で、半ば本気でそんな言葉を繰り返してきたのですが、この言葉、思った以上に重い言葉であるような気がしてきました。 昔の子どもだって、サラリーマン…

「畑に行きたい」~人間関係につかれた朝は

たった一日の雨なのに作物も息を吹き返し、緑を増しました。雑草も、死んだふりをしていたのか、気がつくと元気よく腕を伸ばしています(昨日は半日、雑草の始末をして疲れました)。 単純というか、素直というか、植物は与えたものがほぼそのまま反映してい…

「イメージのなき人々の想像力をかきたてる」~保護者に子どもの未来を見せる大切さ

中学校から小学校の教員へと移動した際に、驚いたことはたくさんあるのですが、そのうちひとつは保護者たちのもつ「ある種の不安のなさ」です。 私たち教員はたくさんの子どもたちを見てきていますから、この子がこのまま育つとこういう方向に行く、というこ…

「最初に感染した、その家族を守る」~新型インフル、第一号が大変

成田空港などで新型インフルエンザの水際作戦が展開されたころ、とても印象的な映像がテレビに流れました。それは集団感染第一号を疑われた高校が結局Aソ連型だったと判明した時の、校長先生の涙でグチャグチャになった顔です。 ペストやコレラを持ち込んだ…

「子どもを危険から守ること」~大人としてすべきこと

一昨日の新聞に次のような記事が出ていました。 同級生の水死事故「しかられる」と知らせず(9月7日 読売新聞) 5日午後2時20分頃、京都府京田辺市の木津川で、同府井手町内の小学校3年の男児(9)がおぼれ、6日未明、川底に沈んでいるのが見つかった…

「鳩と蚊と鴉(からす)と猫」~共通点は?

鳩と蚊と鴉と猫の共通点は、 生き物を表す部首を除いた「九」「文」「牙」「苗」が鳴き声を表現していることなのだそうです(「九(クー)」「文(ブ〜ン)」「牙(ガー)」「苗(ミョウ)」)。 最近読んだ「日本人の知らない日本語 」(蛇蔵&海野凪子 著:…

「脳の科学」~ゴリラはあの巨大な脳で何を考えているのか

今から50年近く前、ケンブリッジ大学の心理学教室に学んだニコラス・ハンフリーという若い学者が、心理学が人間の心を解き明かさないことに絶望して、アフリカのウガンダに渡り、マウンテン・ゴリラの研究を始めます。ゴリラが相当に高い知能を有している…

「倶生神(くしょうじん)様の話」~人の肩に乗る神様

このところ1年生の教室に行くことが続いたので、倶生神様の話をしてきました。 倶生神様というのは人が生まれたときからその肩に乗っかっている一対の神様のことです。 左の肩の男神はその人の善行を余すところなく記録し、右の女神は悪行をつぶさに記録に残…

「再びゴーギャン」~道徳について

昔からゴーギャンは理解できませんでしたし、好きでもありませんでした。それでも本物を見ればきっと気に入るだろうという自信はありました。これまで何度もそうした経験をしてきたからです。 本物の大きさ、絵の具の厚みやかすかな陰影、刷毛跡、表面の輝き…

「選ばれし者の恍惚と不安」~”選ばれし”にもさまざまな意味がある

選ばれし者の恍惚(こうこつ)と不安、ともにわれにあり−。次期首相となることが確実となった民主党の鳩山由紀夫代表の現在の心境は、さしずめこんなところだろうか。 一昨日の産経新聞の書き出しの一部です。 選ばれし者の恍惚と不安・・・最近ではあるプロ…

「9月」~今月のウンチク

9月、新学期です。 旧暦9月は長月(ながつき)と呼ばれますが、これは「夜長月(よながつき)」の略であるとする説が最も有力なようです。実際、今日あたりも午前5時を過ぎないと外は明るくなりません。つい最近まで4時過ぎには明るかったような気がしま…

「民主党圧勝」~私は何か恐ろしい

衆議院選挙も民主党の圧勝に終わりました。 4年前の小泉自民党と同様に、衆参両院を圧して、何でもできる状況になります。そこで、もう一度民主党マニフェストから学校教育に関わる部分のみを抜き出し、考えて見たいと思います。 中学卒業までの子ども1人…

「全国学力学習状況調査」~成績アップの秘訣は意外なところにある

第3回の全国学力学習状況調査の結果がかえって来ました。少し時間がかかるかもしれませんが、6年の先生方に分析していただき、報告を待ちたいと思います。 全国的な結果に着いては上位も下位も3年間ほぼ同じ。1位は今年も秋田県です。昨夜の日テレ系テレ…

「働かざる者、食うべからず」~昔の農民は雨などによって農作業ができないと本当に一食抜いた

今私が枕元に置いているのは、宮本 常一著「忘れられた日本人」(岩波書店 1984年)という本です。初版は1960年ですから50年以上前のものとなります。明治から昭和にかけての庶民の暮らしを描写したものですが、ほとんどが忘れ去られたような山村の話で…

「最初の顔が組織の顔」~まあそんなことは言わず、来客にはいい顔をしておきましょう

昨日の講演会で「最初に出会う顔が組織の顔」というお話がありました。 例えばある会社を訪問して、最初に出会った人の対応がすばらしければ、その会社は「すばらしい会社」という印象からスタートできます。ところが逆の場合、最初の悪印象を修正するのは大変…

「体験によって、脳そのものが変えられてしまうということ」~私たちは再び成育暦に関心を持たなくてはいけない

夏休みにやったことのひとつは、これまで取り貯めたビデオを見ることでした。そのうち7月11日放送のNHK「追跡 A to Z 脳の秘密 未来はどう変わる?」は非常に興味深い内容で,、中でも幼児期の体験が人間の脳そのものを変えてしまうという部分は、シ…

「美しさを身につける」~道徳的であるということの半分の意味

甲子園もいよいよ決勝戦です。49校中47校の選手が昨日までに涙を流して甲子園の土を持ち帰りました。 あの土は鹿児島産の黒土と中国産の白土をブレンドしたものだそうですが、ネットで調べましたら、これを供給している播磨セメントという会社が、200…

「飲酒とアルコールチェッカーに関する一考察」~私の夏の一研究

この夏、私は自らの身体を実験台にして、ひとつの実験的研究を行いました。題して「息と意識とアルコールの研究」です。 まず、アルコールチェッカー(TANITA アルコールセンサー シルバー HC-206-SV 2931円)とウイスキー(サントリー・角瓶・2…

「偉かった子どもたち」~昔、偉かったのは教師ではない

事情があって昭和40年(1965年)前後の、本校の児童数と職員数を調べてみました。 驚いたことに児童数は今よりも100人も多い620人あまり、それに引きかえ、教職員数は今より7人乃至9人も少ない28〜30人というところです。わずか4分の3の…

「ちょっと、ヤバイかもしれない」~新型インフルエンザが広がりつつある

新型インフルエンザが猛威を奮い始めているようで、昨日は日本ハム・ファーイターズの選手の中も感染者が出たとの報道がありました。 厚生労働省の施設等機関である国立感染症研究所は、全国の定点医療機関から毎週に患者数の報告を受けており、1機関当たり…