カイト・カフェ

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「民主党圧勝」~私は何か恐ろしい

 衆議院選挙も民主党の圧勝に終わりました。
  4年前の小泉自民党と同様に、衆参両院を圧して、何でもできる状況になります。そこで、もう一度民主党マニフェストから学校教育に関わる部分のみを抜き出し、考えて見たいと思います。

  • 中学卒業までの子ども1人当たり年31万2000円(月額2万6000円)の「子ども手当」を創設する(平成22年度は半額)。
  •  公立高校生のいる世帯に対し、授業料相当額を助成し、実質的に授業料を無料とする。
  •  私立高校生のいる世帯に対し、年額12万円(低所得世帯は24万円)の助成を行う。
  •  大学などの学生に、希望者全員が受けられる奨学金制度を創設する。
  •  全ての人にとって適切かつ最善な教育が保障されるよう学校教育環境を整備し、教育格差を是正する。
  •  教員の資質向上のため、教員免許制度を抜本的に見直す。教員の養成課程は6年制(修士)とし、養成と研修の充実を図る。
  •  教員が子どもと向き合う時間を確保するため、教員を増員し、教育に集中できる環境をつくる。
  • 公立小中学校は、保護者、地域住民、学校関係者、教育専門家等が参画する「学校理事会」が運営することにより、保護者と学校と地域の信頼関係を深める。
  •  現在の教育委員会制度を抜本的に見直し、教育行政全体を厳格に監視する「教育監査委員会」を設置する。
  • 生活相談、進路相談を行うスクールカウンセラーを全小中学校に配置する。
  •  国際社会の中で、多様な価値観を持つ人々と協力、協働できる、創造性豊かな人材を輩出するためのコミュニケーション教育拠点を充実する。

 教員の増員やスクールカウンセラーの配置はありがたいことですが、教員養成課程を6年に延ばして、教職希望者がさらに減らないかと私は心配しています。医学部も同じ6年ですが、地位も収入も保証されている医師と違って、教師はそれほど人気のある職業ではありません。それに対して6年も頑張ろうという高校生がどれくらいいるか、6年も学費を出し続けようという保護者がどれくらいいるか、疑問です。

 10年ごとの免許更新制度はなくなるそうです。この2年間、更新講習にお金と時間をつぎ込んだ先生方は、お気の毒です。

 いずれにしろ与えられた条件の中でやるしかない状況は変わりありませんから、頑張るしかありませんね。