カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2009-01-01から1年間の記事一覧

「子どもが犯罪者になるかもしれないということ」~普通の親の考えないこと

毎日血生臭いニュースが新聞紙面にあふれています。こんなことまで知らせなくてもいいのにというような記事が、平気で一般紙に載っていますが、これでいいのでしょうかなどと疑問に思ったりもします。 さて、昨夜私が一番こころを動かされたのは、いわゆる「…

「大阪コミュニケーション」~大阪の子どもは学ぶことが多すぎる

大阪府では学力問題で橋下府知事がそうとうカリカリしている様子が見られますが、そもそも大阪の子どもたちは学ぶべき基礎学力が多すぎて、普通の学力競争では不利だという説があります。 他の地域だったら「読み・書き・そろばん」だけで済むのに、大阪の子…

「決して真似をすることのできない理想の教育」~『受けてみたフィンランドの教育』を読んでみた

今読んでいるのは、実川真由 /実川元子 著「受けてみたフィンランドの教育」(文藝春秋 2007)という本です。高校2年生でフィンランドに留学した女子生徒の体験記とその母親の補足によって作られた本です。 学力世界一の誉れ高いフィンランドですが、世界…

「西鉄バスジャックの思い出」~悪くなっていく子どもは、誰かが止めてやらなければならない

資料を整理していたら、次のような文が出てきました。これは西鉄バスジャック事件(2000年)の際、瀕死の状態で運び出された山口由美子さんという女性の回想です。 『こいつしぶといな、殺してやろか』 ほんと、出る寸前に言ったんですよ。そうしたら横…

「野球と数学」~一流の野球選手は計算ができないのか?

今朝の毎日新聞にこんな記事が載っていました。 日本シリーズ 精神力の差、勝敗左右 「ベースボールの90%は精神力。あとの半分は体力」。大リーグ、ヤンキースの名捕手で1950年代の黄金期を支え、監督も務めたヨギ・ベラ氏の言葉だ。多くの含蓄ある名…

「Moon & Earth」~思ったよりはるかに遠い関係

先週のことですが、山中先生が突然、「なぜ太陽の反対側にあるとき、月は必ず満月になって皆既月食にならないのか」という極めて怪奇な話を持ち出しました。 そんなの当たり前じゃないか、と誰もが思うのですが、それでいて誰ひとりうまく説明できません。た…

「文化の日」~って何だったっけ?

休日です。 1946年11月3日に日本国憲法が公布されたのを記念して、1948年に定められました。 文化の日制定までは「明治節(明治天皇の誕生日)」として祝われていた日ですが、これは単なる偶然で、明治節を残そうというものではないと説明されて…

「やはり、おかしい」~専門家の言うマスク不要論が理解できないわけ

4月・5月の新型インフルエンザ・パニックの際には日本中に広がっていたマスク姿、本格的な流行期に入った今、町中で着けている人は極端に少なくなっています。 マスクは罹った人がつけるのは効果があるが、普通の人の感染予防という点ではまったく意味がな…

「こんなところにも・・・」~政権が代わってわが身が困る

みんなで智恵を出し合った本校の体育館の改修――。自民党が作った補正予算を民主党が見直すことになり、どうやらお金が下りてこないので最低の補修で終わってしまうようです。 政権の変わることのすごさを思い知らされるできごとのひとつです。 今のところ、…

「インフルエンザ・テロとの戦い」~なぜウチばかりが、こうも狙われるのか

かなりうまくやっているはずなのに次から次へと入り込むインフルエンザ。思わず家で嘆いたら横合いで聞いていた息子が一言、 「それって、バイオ・テロじゃネ?」 確かにウチの学校ばかりがやられたり、一クラスばかりが繰り返し狙われる様子を見てると、本…

「記憶のモデル」~記憶というのは、きっとこんなふうなっているのだろう

記憶というのはこういうもので、きっとこんなふうに覚えたり忘れたりするのだろうというイメージを表したものを、「記憶のモデル」といいます。そしてその代表的なものに、「短期記憶装置と長期記憶装置」というものがあります。 「短期記憶装置」というのは…

「『山びこ学校』のころ」~子どもはいつの時代も変わりない・・・わけではない

私が今読んでいるのは「山びこ学校」(無着成恭編)、いわずと知れた作文教育の必読書です。しかし作文指導の勉強として読んでいるわけではありません。昔の子どもがどのような環境の中で生き、どのような姿でどんな教育を受けていたのか、それに興味があっ…

「魂の鍼灸師」~問題のある場所とは全く異なるところに針を立てる

人間というのは「人の間」と書くように関係性の中に生きていますから、うまく行くときも行かないときも、一箇所の変化が他の箇所に影響することは常に考えておかねばならないことです。 私はかつて、非常に難しい兄をもった中学校3年生の女の子の担任をした…

「文の時代」~現代の若者は、とんでもない量の文を読み、そして書いている

ただ君の 部屋に音をたてたくて ダイヤル回す 木曜日の午後 今月号の「文芸春秋」の中で俵万智さんが引用しているご自身の短歌です。89年に出版された『サラダ記念日』の中にあるそうです。 文春の中では『固定電話で、留守番電話もなくて、しかもダイヤル…

「子どもの生活圏の驚くべき広さ・マスクはバカげているか」~インフルエンザ⑤

今回の経験を通じて改めて理解されたことは、子どもたちの生活圏の広さです。本校へのインフルエンザの多くが社会体育やクラブチームを通じてもたらされたと考えられるからです。 学校と家庭だけが子どもたちの世界ならインフルエンザも相当に防御できますが…

「考えられるベストのシナリオ」~インフルエンザ④

インフルエンザという言葉はinfluence(影響)と語源をおなじくするもので、毎年冬になると発生し春になると終息することから、何らかの星の影響ではないかと考えられたことに由来します。 しかし今回の新型インフルエンザは季節にあまり縛られず、年間を通…

「学級閉鎖規定と灰色患者」~インフルエンザ②-③

②学級閉鎖・学年閉鎖規定 今回の新型インフルエンザ対策には、これまでの季節性とは異なるいくつかの点があります。そのひとつは、インフルエンザによる欠席者が10%を超えたら自動的に学級閉鎖、学年閉鎖または休校という点です。 これまでの感染症の場合、…

「いよいよ始まりました」~インフルエンザ①

いよいよ、到来です。 不謹慎と言えば不謹慎なのですが、 遠いメキシコ高原の小さな村でこの4月、ひとりの少年が豚からうつされた新型インフルエンザが人から人へと直接受け渡されながら、半年の月日を掛けてついにここまで来たかと思うと、妙な感慨があり…

「言葉の水生図鑑」~むがく・えんこー・アホロートル

先日の高校生クイズ大会の決勝戦で、対戦した両チームの答えが割れたにもかかわらず両方正解という妙なことがありました。 問題は「ヤツメウナギは何類?」というもので、一方が「ムガク類」と書き、他方が「エンコー類」と書いたのが、どちらも正解だったの…

「ポ・ジ・ティ〜ブ・シンキング♪」~運を引き寄せる私のおまじない

「銀座まるかん」という漢方を中心とした化粧品・健康食品を販売する会社の社長さんは斎藤 一人(さいとう ひとり)という、十年連続で長者番付ベストテン入りした方です(長者番付自体は現在行っていません)。 この人は徹底的なポジティブシンキングの方で…

「崖っぷちを走る」~非常に危うい毎日だが、運には恵まれている

ここ十日あまり、「ついているのか」「ついていないのか」よく分からない日が続いています。細かな一つひとつをみれば相当に運に恵まれているのですが、そもそもそんな場面に立たされていること自体がかなり不運なのかもしれません。 しいて言えば、崖っぷち…

「大変だが、がんばろう!」~今週はいろいろ大変です

先週から引いていた風邪が金曜日の夜から酷くなって、このご時勢、新型インフルエンザと疑われてはいけないと思って土曜日の朝、町のお医者さんに行ってきました。 思ったとおりインフルエンザではなかったのですが、診察を受けながら考えたことがあります。…

「体育の日」~今日もお休みです

お休みです。

「お休み」~今日の更新はありません

今日は全市研究講演会でした。 直接会場へ出向いたので、ブログの更新はありません。

「ジャスミン」~今度来る凄い台風の可愛い名前

すごい台風が近づいています。 今年は伊勢湾台風50周年だそうですが、その台風とよく似たコースを辿って、18号はこちらに向かっています。 伊勢湾台風は日本上陸時に930hPa以下(18号は945hPa)という化け物並みの台風でしたから、被害も尋常で…

「とにかく何でもかんでも前もって言っておかなければ話にならない人もいる」~保護者の中にはわれわれとまったく違った常識を持った人たちがいる

夜の職員室の会話の中で、仲本先生がこんなことをおっしゃいました。 「最近の電気機器って説明書に、あれやっちゃあいけない、これやっちゃあいけないって、山ほど書いてあるじゃないですか。こんなことまで書かなくてもいいじゃないか、バカらしいと思って…

「オンリーワン アズ ナンバーワン」~人は”その分野でのナンバーワン”でなくてはいけない

SMAPの「世界に一つだけの花」は、熱烈なファンもいる代わりに、批判的な人も多い曲です。「No.1にならなくても いい」はいいにしても、何の努力も才能もなしに「もともと特別な Only one」と認めても良いものかというのが、後者の人々の主張で…

「罪は暴き切らなくてはいけない」~子どもの罪は放置したら可哀そうだ

「確かにウチの子も悪いが、先生の注意の仕方には問題がある」と言って最終的に教師に謝らせ、結局「ウチの子」の事件についてはウヤムヤにしてしまう保護者のやり口を、私は「相殺法」と呼んでいます。 教師の指導の方法が気に入らない(特に「強すぎる」)…

「あきすとぜねこ」~突然思い出した昭和のこと

昨日のことですが、どういう脈絡か、突然小田先生が「あれ?『あきすとぜねこ』って何だったっけ?」とか言い出しました。 私には一瞬「空き巣とゼネコン」と聞こえたのですが、「空き巣とゼネコンどちらが『悪』か」といった話ではなさそうですし、アリスト…

「自分のできることの中に、やりたいことがない」~私の深イイ話

「人生が変わる1分間の深イイ話」という番組が流行っているそうですが、私の深イイ話のひとつは、10年近く前、当時大学生だった甥っ子が、進路について語った次の一言です。「オレ、自分のできることの中に、やりたいことがないんだよね」 私自身も高校・…