受験まであと一年という時期になると親は非常に慌てますが、子の方は「あと一年もある」といたって暢気だったりします。なんと自覚のないことかと思っていたのですが、もしかしたら、「一年」の捉えが違うのかもしれません。
15歳の子どもにとって1年は人生の15分の1、それに対して45歳の親にとって1年は人生の45分の1でしかありません。対人生比で言えば3:1と、子どもの方が3倍も長いのです。
思い出して見ると確かに自分も子どものころ、「一年先」は、すっと、ずっと、ずーっと向こうのことでしたが、学校を卒業したら突然短くなって、30歳を過ぎたらさらに短くなり、今や一年先は目の前です。
「ついこのあいだ運動会をやったらまた運動会」
といったら大げさですが、子どものころより格段に短いのは確かなようです。
さて、私たちにとっては年中行事のような運動会ですが、子どもにとっては違います。なにしろ子どもたちの1年は私たちの4倍以上もゆっくり流れているのです。ですから運動会もオリンピック並みのビック・イベントなのかもしれないのです。
そういえば子どもたち、自分が昨年、赤白どちらの組にいて、勝ったのか負けたのか、何点差だったのか、本当によく覚えていますね。
そんな子どもたちの、期待にこたえられる運動会にしたいものです。