葛飾区の「寅さん記念館」に行ってきました。言わずとして知れたフーテンの寅さんの記念館です。
私は若いころからこのキャラクタが嫌いで、一本としてまじめに見たことはなかったのですが、最近ややハマっています。
- 「ガマの油売り」や「バナナの叩き売り」のような口上が得意で反復行動が大好き。
- 人から説教をされているにも拘らず状況が読めず「それを言っちゃあお仕舞いだよオイちゃん」とか言って逆に説教を垂れたりする。
- しばしば女性の気持ちを読み誤って自分に気があると勘違いする。
- 家族を振り回す。
- 正義が相対的なものであって、他人には他人の正しさがあるということが理解できない。だから自分の正義を振り回す。
・・・そう書いて見ると明らかに私たちのよく知るタイプの人々を思い起こさせます。
こういう人がそばにいると本当にかないません。しかしそれでいながら、フーテンの寅さんは映画の中でも、映画の外(観客)からも非常に愛されています。日本人はこういう人がとても好きらしいのです(その意味では、私は自分が日本人である自信を失います)。
広汎性発達障害の子どもたちの、ひとつのあるべき未来がここにあります。
非常に困った人ですがみんなから愛されている、そして曲りなりにも社会に順応し、何とか生計を立てている。
今は非常に苦しい人生を送っているこの子たちですが、何とか寅さんのレベルまで引き上げ、私たちの亡きあとも生きて行けるだけの力をつけてあげたい・・・寅さん記念館の入り口で、「館」の字を逆さにひっくり返して掲げる寅さんの像を見ながら、私はそんなことを考えました。
丁寧に育てて行きたい子どもたちです。