カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「100点でなければいけない」~避難訓練の話

 今日は避難訓練があります。

 避難訓練というと、よくできたときなどは、
「もし万が一本当に火事があっても、こんなふうにきちんとできるといいですね」
と言ったりしますが、私はそうは思いません。
 学校が燃え、火の粉が飛び、友だちの髪がチリチリと燃える中を、子どもたちが全員、整然と移動していくとしたら、それは異様です。

 実際の火事となれば、練習の3割引、70%程度のできだったら上々というところでしょう。
 100点満点の訓練のできる者だったらその70%は70点。これだったら一人のけが人も出さずに避難を終えることができるでしょう。
 しかし練習が50点だったら、その70%はわずか35点です。35点の避難で、なにができますか? 何人に怪我をさせたら、避難終了となるのでしょう?
 一人も死なせずに済んだら、それだけでも喜ばなければならないような情けない点数です。

 訓練は100点でなくてはいけないのです。全員が何とか生き延びられるための、訓練の最低点、それが100点なのです。
 私は、そんなふうに子どもに話します。