「手を上げてください」

 ある程度歳をとってくると、学校の内外で会合の司会を頼まれることが多くなってきます。司会に慣れていない人には気の重いことですが、考えてみると司会法を正式に勉強して来たという人もなく、最初からうまいという人もそうはいないわけですから、たいていの人が司会上手ではあありません。あまり気にしなくて良いところです。

 私も、確かにメンバーの中でひとりだけ割り当てられる仕事なので喜んで引き受けるわけではないのですが、やること自体に気が滅入ることはありません。とにかく教員あいての司会はすべての司会の中で最も楽な仕事だからです。

 まう指名して喋らない人はいません。必ず何か言ってくれます。中には「自分から手を上げるのは何か出しゃばっているようでいやだから、なんとか当ててくれないかなあ」と思いながら渋い顔をしておられる方もいます。そういう人の顔色を読みながらタイミング良く指名すればいいのですから楽ななのです。それに比べたら喋りたくない子にも平等に喋ってもらわなければならない子ども相手の授業の方が、何倍も困難でしょう。

 ただしそうはいってもすべての先生がきちんとサインを送り、それを司会が的確に読んでいるとは限りません。私もしばしば読みを外して、何も考えていない人を指名して困らせてしまうことがあります。もっともそれはそれで、「大事な研究会で何も考えていない」という怠慢に対する罰のようなものだと勝手に考え、気にしません。

 さて、今日は研究授業・研究会です。話し合い自体は一時間ほどですから、お一人が2〜3回発言してくだされば終わってしまいます。つまりノルマは2です。いいタイミングで指名できれば良いのですが、気持ちが合わず、指名して欲しくない場面だけで2回が終わってしまう方もいるかもしれません。そうならないためにも、ぜひ挙手をしましょう。勢い良く手を上げた方から指名します。

 また、ご協力いただけない場合は、わざとタイミングを外して指名するかもしれません。私はお坊ちゃん育ちで甘そうに見えるかもしれませんが、これでもかなり意地悪になれるときがあります。ハイ。