カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「あれは、どうなんだろう・・・」~普通の親は、家族のために意にそわぬ仕事に耐えているだけなのか

 テレビドラマなんかを見てると、
「お父さんはお前たちのために必死にがんばってるんだ!」
といった台詞の出てくることがありますが、あれというのはどうなのでしょう?
 意に沿わない仕事を家族のために必死に耐えているというのが、世の中のお父さんの一般的な姿なのでしょうか? 私にはよくわかりません。

 私自身について言えば、非常にやりがいのある職についているという気持ちがあります。もしかしたらもっと私に向いた素晴しい仕事はあるのかもしれませんし、もはや教職は人にうらやまれるような仕事ではありません。しかし「自分自身がどうしようもない仕事についている」と思うようでは身も蓋もないのであって、よほどのことがない限り、どんな仕事に就いても、私は自分の職に満足していたと思うのです。
 私には「人はどんな仕事に対しても意義や価値を見出すものだ」という思いがあるのです。そうしないと、精神のバランスが取れません。

 ただもちろん過剰適合というものもあって、世の中にはギャンブルに走るお父さんも、女に走るお父さんも、趣味に走るお父さんもいるように、仕事に走っているお父さんもきっといるはずです。仕事に生きがいを持っていたり、仕事が楽しくてしょうがない人たちです(私もその一人です)。ですから、よおく注意していないと、そういう人たちの中には道楽亭主と変わらない人もいますから要注意です(私も注意しています)。
 それが普通だと思うのです。違いますか?
 
 そうであるにもかかわらず、「お前たちのためにがんばっている」(もちろんそうした面も当然あるのですが)という部分だけを強調して、子に恩を着せるのは卑怯ではないかと思うのですがいかがでしょう?

 私は自分の収入が子どもたちの役に立っていることはもちろん知っています。しかしどんな苦しいときも子どものために働いていると思ったことはありません。それより、心豊かな家庭生活をプレゼントしてくれた子どもたちには本当に感謝しています。
 今でこそすっかり可愛くなくなりましたが、2歳3歳のころは天使のように可愛かったのです。(と言うと娘は「今は悪魔かァ?」などと訊ねてきますが・・・)