「アナログ賛歌」③〜ポスターセッション

 ポスターセッションというのは発表内容を紙に書いて壁に貼り、その前で説明するようなプレゼンテーションの方法です。学術会議などでは部屋が割り当てられたり広い会場のあちこちにブースを設け、そこで同時に発表したりします。小中学校の教室では「『総合的な学習の時間』発表会」などでよく使われました。
 掲示するポスターはせいぜいが模造紙大ですから、例えば大勢の聴衆を相手に体育館でというわけにはいかず、教室・小会議室が限界です。マイクを通さず普通にしゃべって声の届く範囲というのが基本でしょう。

 ただし昔の校長講話や児童生徒の発表はでは体育館などでも平気でこれが行われました。ステージに何台もの移動黒板やホワイトボードを並べてポスターを張り付ける光景は、ありふれたものだったのです。
 もちろん会場が大きくなるのにつれて字は大きくなり、情報量も減っていきます。しかしそのぶん内容は精選され、分かりやすくなるという利点もありました。
 そしてなにより話が先に進んでも資料がその場に残っているというのがポスターセッションの最大の強みです。

【ポスターセッションのすばらしさ】

 パワーポイントの提示するスライドの一枚一枚は重みの異なるものです。もちろんプレゼンターは重要なところは立ち止まり、サブタイトルのようなどうでもいいところではさっさと先に進みます。しかしそれが必ずしも観客のタイミングと合うとは限りません。
 私について言えば、これまでも講演会などでこだわりたい部分がさっさと変えられることに、何度ほぞを噛んだことか・・・。
 ポスターセッションなら資料は張り替えられない限りいつまでもステージに残っていますから、耳で話を追いながら目で資料を吟味し続けるということができるのです。そうすることで質問の時間に何をどう尋ねるのかという作戦も練ることができます。

 またポスターセッションの場合、説明内容の全体構造が一目瞭然ですからいま話されていることが全体のどういう位置にあり、この先どういう運びになっていくかよくわかるのです。パワーポイントで配布資料が渡されている場合もある程度わかりますが、多くの場合スライドが多すぎて一覧性という点では一歩も二歩も引けを取ります。

 プレゼンと言えば猫も杓子もパワーポイントの時代、その中にあって模造紙の束を抱えてステージに上がり、一枚一枚壁に貼り付けてから話を始める――うまく行けばかなりカッコウいいんじゃないかと私は思うのですが――。

 そしてさらに奇をてらうなら、パネルシアターというのもあります。

【パネルシアター 】

 パネルシアターというのは保育園や幼稚園、小学校の低学年などではありふれた表現方法で、パネル布を貼った板に絵(または文字)を貼ったり外したりして展開する、「おはなし」「歌あそび」「ゲーム」などの表現方法です。
(例:【森のクリスマス】ケロポンズ・パネルシアター

 もちろんこんな子ども向けのプレゼンテーションを中学生や大人向けてやれという意味ではなく、様々な資料やグラフ、文字や絵を張ったり外したりといったテクニックを学んだらどうかという話です。
 ほんとうに向かいたいところはワイド・ショーなどで見かける大型パネル(あの目隠しシートを張っておいてサッとはがすヤツ)なのですが、とてつもなく手間がかかりそう(「情報ライブ ミヤネ屋」の看板コーナー  大型パネルができるまで!)なのでパネル・シアターにアイデアを借りようと思ったのです。
 たぶんうまく行きます。

【もっとすごいもの】

 さて大画面に字を書いたり消したり、資料を張ったりはがしたり、そして大事なものはそのまま残して先に進む。色もたくさん使って楽しい表現・・・とそこまで考えていたら、あれ? 
 もっとすごいものがあるじゃないか?!

 黒板はどうだ?

(この稿、続く)