2月が終わります。
古代ローマ暦では1年は3月から始まるので2月が最終月。そこで今月を28日または29日として一年の日数を合わせました。――と言えば半分は分かったような気になりますが、やはり「何で3が1なんだ?」という疑問が残らないでもありません。
もちろん、
「そりゃ年度が4月始まりなのと同じようなもんだよ」
と言われれば引き下がらざるをえませんが、
「だったら今の3月を『1月』という名前にすればすべて丸く収まるじゃないか」
という別のアイデアが浮かんで袋小路にハマります。
【3月を「1月」に!!】
3月を「1月」と呼ぶと、まず「一か月は28日」問題がとても簡単にクリアできます。現在の2月が「12月」に改まるわけですから、「年末だから日数を調整しようね」で間違いなくすべての人を納得させられます。
第二に、英語の表記”September”,” October”,” November”,” December”の説明がとても容易になります。
”Septi,”Octo”,”Novem”,”Decem”はそれぞれ「7」「8」「9」「10」を表すラテン語ですから「7番目の月」=”September”(現在は9月)はすんなりします。“October”は現在10番目の月ですが、“October”=「10月」と頭に入れてしまうと”octopus(=八本足の生き物)”、” octave(8度音程)”との整合が取れなくなってしまいます。
“November”,” December”も同様。欧米の方々にも便利、日本人の私たちには英語月名が少し覚えやすくなりそうです。
第三に現在の3月が「1月」になったその初日、つまり元日に年賀状が届くと 「梅にウグイス」は実にぴったりくる(現在の日本で1月1日に梅の咲いている場所がどれだけあるのか? ウグイスの鳴く里がどれくらいあるのか?)。
「初春」「新春」という言葉も素直に受け止められる。「明けまして」に「冬が明けて」の印象が加わってさらにいい感じ、やはりこれは時期を移さなくてはいけない。
(ついでに言うと12月の24日は暖冬でスキー場の開けない年もありますが、現在の2月24日が12月24日なればほぼ確実に雪国全部に雪がある、したがってサンタも来やすいことになります)
困るのは大晦日が現在の2月28日ないしは29日になってしまうために大三十日(おおみそか)という呼び名に合わなくなってしまうことぐらいですが、今だって12月31日を「おおみそか」と言っているので気にしなくていいでしょう。
【これほどの名案がなぜ採用されないのだ?】
自分でも唸ってしまいそうなこの名案!!
――そうは言っても私が思いつくくらいですから(ローマ帝国時代から考えると)過去に何億人もが同じことに気づいたはずです。なのになぜ採用されなかったのか?
日本の「睦月」、欧米の”January”がなぜ「最初の月」になったのか、なぜ変えられないのか――。
やはりもう少し勉強してみる必要がありますね。