カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「不登校やいじめ問題は、大量の人員とエネルギーで一気に攻める」~この学校で学んだこと③

「不登校やイジメの問題は、じっくり腰を据えて時間をかけて取り組むテーマではない、初期段階で大量の人員とエネルギーを投入し、一気に解決しないと必ず長引く」、それがこの学校で学んだことの三つ目のことです。 特にイジメ問題は1対多数のかたちで説明…

「内と外から同時に攻める」~この学校で学んだこと②

この学校で学んだことの二つ目は、問題が起きたとき、その問題自体をあつかうのはもちろんのこと、それ以外に全体に目を向け、全体から包み込むように問題解決に向かうとうまく行く、そうしなければならないということです。 例えてみれば何かの病気になった…

「複数で対応することの大切さ」~この学校で学んだこと①

映画「マルサの女」の中で、国税局職員が「クレーマーに対しては必ず複数で対応するように」という指導を受けて、ヤクザ・グループが訪れたとき100人以上で取り囲むという場面がありました。「となりのクレーマー」という、以前ご紹介した本の中にも同様…

「ついに私たちは『日本一の学校』を成し遂げたのかもしれない」~卒業式の日に

一昨日、新聞に載った卒業式の練習風景の写真を見て、滝先生が「ホラ、見てください、頭がみんな揃ってるでしょ。すごいですよね。こんな学校初めてだ」と感激しておられました。見ると確かに、ツムジがすべて揃っています。低学年の子たちなのに、全員がす…

「ねぎらいあおう」~平成21年度が終わります

1年の終わりです。本当にご苦労さまでした。 子どもたちもよくがんばりましたが、私たちもがんばりました。子ども同士、子どもと教師の間、そして教員同士、お互いにねぎらいあいましょう。 私にとってこの1年は、インフルエンザの流行を除くとまったく平…

「物言わぬ支援者」~誰かが黙って、気づいた仕事をしてくれる学校

昨日の音楽集会、見事なものでした。1年生から6年生まで、550人もの子どもが一言もしゃべらないで音楽に向かっていく姿は、見事というほかありません。 それをそばにいた小尾先生に言うと、「そうですよね。それに、ホラ、話している人の方に子どもたち…

「体重は戻ったけれど・・・」~2カ月で7kg減った体重を、3年かかって戻した話

昨日は人間ドックに行かせていただきました。ご迷惑をかけしましたが、まずは大丈夫なようです。毎度のことですが胃カメラを飲むのが下手で、涙とよだれでグチャグチャになって帰って来ました。食道の下にヘルニアがあってカメラを押し戻すようなのです。 心…

「6年生を送る会のこと」~すばらしい発表の陰で

昨日の「6年生を送る会」、見事でした。あれほどレベルの高い発表を見るのは初めてかもしれません。大したものです。 それまでに先生方が費やした知恵と時間とエネルギー(もちろんそれはあの10分間だけでなく、ああいった発表ができるだけの児童を育てる…

「金の斧・鉄の斧」~プロだったら金の斧は選ばない

日陰の雪の溜りから、スコップ1本とジョレン1本を拾って来ました。去年の秋に買ったばかりの新しい農具です。本校の児童は、と言うよりは、子どもというものは道具を大切にしません。 私自身小さなころは道具なんて平気で放り出す子でしたから、今の子ども…

「修二会(しゅにえ)」~東大寺のお水取り

今日、3月12日は奈良の東大寺二月堂のお水取りの日です。正しくは修二会(しゅにえ)といい3月1日から14日にかけて11人の僧によって行われる法要行事です。 仏様に捧げる一年間の水を取るのがメインのイベントなのですが、私たちには二月堂の舞台に…

「作文の題名から書かせる」~言語表現のこと②

言語表現の内容を極限まで絞っていくと、結局は語の選択と組み合わせだということは以前お話しました。その前者、「語の選択」については、まずは圧倒的な言語体験(読書や会話)が必要となります。語彙が豊富でないと選択にならないからです。例えば「ほの…

「雪ですね」~雪の呼び名について

雪を見ていた滝先生が突然、「先生、この雪なんていうか知ってますか」と、聞きます。見ると細く細かに降っているので、「霙(みぞれ)じゃないですか?」と答えたら、「いや、雨まじりじゃなくて、しっかり粒が固まってますよ」 そのときたまたまパソコンに…

「その節約は難しい」~大切にするより買った方が安いという現実

デジカメが故障したようで、撮った画像が全て露出オーバーになってしまいます。そこで修理に出そうとお店に行ったら、「通常、そうした修理には1万2000円ほどかかります」と言います。「じゃあ、とりあえず見積もりだけでもしてもらって……」とこたえる…

「『思いやり決算』のこと」~見やすい会計報告の書き方

教員になった理由のひとつに「金にかかわらなくてすむ」というのがあります。前の仕事が詐欺ギリギリのものだったので(といってもそんなに悪いことをしていたわけでもない)、公立学校の教員なら汚い金銭にかかわらなくてすむという喜びがありました。しか…

「これから学ぶべきこと」~児童虐待をどう考え、どう対処するか

児童虐待に関わる痛ましい事件がふたつ、今朝の新聞に載っています。本当にかわいそうなことです。しかし目を背けることなく、しっかりと見ておきましょう。 さて、わが子に関わらず、小さな命を衰弱に任せたり痛めつけて愉しむという感じが、どうにも理解で…

「卒業式とは何か」~正しい卒業式の話

私たちが卒業式と呼んでいるものが「卒業式」なのか「卒業書授与式」なのかということは単に言葉の問題であるとともにかなり本質的な問題でもあります。「卒業式」だとその主体が「卒業する者」、つまり児童・生徒であるのに対し、「卒業証書授与式」だと「…

「雛祭り」~雛飾りのウンチク

3月3日、雛祭りです。旧暦では桃の花の咲く季節なので、桃の節句といわれます。節句というのは季節の節目を祝ったり、祓ったりする日のことです。 桃の節句は、元は五節句(人日・上巳・端午・七夕・重陽)のひとつで、3月上旬の巳(み:ヘビ)の日であっ…

「未来のオリンピアンが始動し始めている」~バンクーバー・オリンピックが終わって

バンクーバーオリンピックが終わりました。 閉会式を終えた選手たちは次々と帰国し、そのうちの多くがソチ(ロシア)を目指して新たなステップを踏み出します。しかし彼らよりも圧倒的に早く、ソチへのスタートを切っている人たちがいます。それは国内予選で…

「3月になりました」~弥生のウンチク

日本では、旧暦3月を弥生(やよい)と呼び、現在でも新暦3月の別名として使います。 弥生は、草木がいよいよ生い茂る月「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」という意味で、別に花月(かげつ)、嘉月(かげつ)、花見月 (はなみづき)、夢見月(ゆめ…