「不登校やイジメの問題は、じっくり腰を据えて時間をかけて取り組むテーマではない、初期段階で大量の人員とエネルギーを投入し、一気に解決しないと必ず長引く」、それがこの学校で学んだことの三つ目のことです。
特にイジメ問題は1対多数のかたちで説明されますので、担任一人では容易に解決できません。仮に1対8だと、ひとり20分の面接で総計180分、ざっと3時間かかります。授業時間だと4時間です。その間、教室は自習になってしまいますし、加害者とされる子どもたちはたっぷり相談しあったりします。かといって8人を一斉に指導したりすると興奮にあおられて収拾がつかなくなったりもします。彼らにだって、言いたいことは山ほどあるのです。
こうしたときは学年の先生方や生徒指導の係、児童支援コーディネーター、教頭、場合によっては校長先生も担ぎ出して、一斉に面接すればいいのです。そうすれば1時間ですべての面接が終わり話のズレも修正し合えます。そして何より、大げさに扱うことで、中途半端なことをすればただではすまないという意識を子どもたちに植えつけられます。
不登校の場合も人を使って担任の体が空けば、夜討ち朝駆けさまざまなことができますし、何よりじっくりと考えたり人に尋ねたりといった時間が生み出せます。それが決定打です。
他の先生の迷惑なんて考える必要はありません。問題がこじれて何十時間も費やさせることを考えれば、今の1時間なんてどうということはないのです。
3年間ありがとうございました。この学校での経験は私にとって宝です。そしてそれ以上に思うことは、とにかくこの3年間は楽しかったということです。こんな経験は2度とできないかもしれません。
本当にありがとうございました。
*ブログで読んでくださっている皆様
3年間勤めた学校ですが、このたび異動が決まり、4月から新しい学校に移ります。
新しい学校に行ってもこのブログは続けるつもりですが、落ち着くまでしばらくお休みになります。
1年間ありがとうございました。そしてまたよろしくお願いします。