ブログのアクセス数が急上昇を始めた。
中国から大量の閲覧者が来ているのだ。
いよいよ私の時代だ。14億人が私を見ている、
なワキャーないよな!
――という話。
(写真:フォトAC)
【私のブログの変遷と現状】
私のこのブログは2005年4月から職場で書いていた文章を、2006年11月からネット上にアップし始めたもので、内容的には21年間、ネット上では20年間の歴史を持つものです。毎年200日以上は書いていますから、けっこうな量になります。
終始一貫して低アクセスです。最初の10年くらいは一日200人ほどのお客様だったのが、私の定年退職後、隠居生活がすっかり落ち着いた2015年くらいからは平均100ほどに落ちて、ここ数年は少し盛り返しましたが150~180アクセスというのがせいぜいです。
それはそうでしょう。書き始めの時はまだ現役で話題も豊富。忙しくて書く時間も少ないので分量も原稿用紙換算で2~3枚と抑えられていて、読む方も楽だったのです。それが退職後は時間もたっぷりある、調べたいこともたくさんある、それなのに社会が狭くなって具体性は乏しくなり、話題も散漫になり――と、今や調べて書くのに3~4時間、分量的には原稿用紙換算で10~12枚と、とても読めたものではありません。私だってウンザリです。
それでもここにきてアクセス数が伸びてきているのは、記事が4660日分くらいもあって、検索で引っかかる可能性が日々増しているからかもしれません。検索をかけたらこのブログがヒットして、記事を読み始めたらあまりに長すぎてホウホウの体で引き返す――そんな日本人のなんと多いことか(「チコちゃんに叱られる」風に)。
ただしその検索では記事の6割以上がGoogleに登録できない状況が続いており*1、その点がもう少し改善できればもっとお客様も増えるのではないかと、現在、悪戦苦闘している最中です。
ただ、そうはいっても20年も低アクセスを続けていると、数字を飛躍的に伸ばそうという野心もなくなります。もともと書きたくて書いている文章ですし、Xなど短文全盛の時代に逆行する長文では話にならないと分かっていますから、いつまでもこのままでもいいのかなと、そんなふうに思いながら今日までやってきました。
ところが――。
【私のブログが東アジアに君臨する――かも】
異変は10月の末に起こりました。いつもは200に手の届かないアクセス数が突然384という高い数字を示したのです。翌30日は624、そのまた次の日は664。こうなると喜ぶより先に不安になります。何が起きているのでしょう? この時期は「公務員は勝ち組か」という問題について書いていて、さほど多くを集めるような内容ではなかったのです。
さすがに11月に入ってからも600超えとなると不気味になり、分析アプリ「Googleアナリティックス」で調べると、この一か月あまり、日本国内からアクセスしてくれたユーザーが668人であるのに対して、中国からは6800人、シンガポールからは3000人余りもが大挙して訪れてきてくれていたのです。まさか中華圏で喝采を浴びているとは思いませんでした。
しかもこれだけの人数となると、現地の日本人社会でウケているということではないでしょう。中華圏の人々が日本語で読んでいるか、中国語に翻訳して読んでいるに違いありません。私もいよいよ中国デビューです。ホンダやソニーが海外で評価されてからのちに国内で有力企業になったように、海外でメジャーになって国内に帰ってくるという、現在Jポップでも起こっている回帰現象が私の元にもやってきたのかもしれません。やがて14億人が私の記事を読むようになる。あっという間の億万長者です。
でもそんなこと、ほんとうにあり得ますか?。可能性があるのは回帰現象よりも怪奇現象です。
【チャッピー(チャットGPT)は答える】
そこでチャッピー(チャットGPT)に聞いてみると次のような答えが返ってきました。
《考えられる要因》
◎ボット・スパムトラフィック
海外(特に中国・東南アジア)から「アクセスだけ増える」「滞在時間が極端に短い」「すぐ離脱する」ようなトラフィックが増えているという報告があります。たとえば、Google Analytics 4で「中国/シンガポールから急にトラフィックが増えた」というスレッドがあるようです。
こういったトラフィックは、実際にはユーザーが閲覧しているわけではなく、アクセスログ上だけ数字が出ている「偽装アクセス(リファラースパム/ボット)」である可能性も高いです。
滞在時間/ページ遷移数:中国・シンガポールからのアクセスで、平均滞在時間が極端に短かったり、1ページしか見ていなかったりするなら「実ユーザー」ではない可能性があります。
上記を総合すると、現時点では 「ボット/スパムトラフィックによる偽のアクセス」 の可能性が比較的高いと考えられます。
そんなものです。言われるままに「Googleアナリティクス」をあちこち調べると、中国からの新規閲覧者、6505名ひとりあたりの「平均エンゲージメント時間」、要するにスクロールなど何らかの行動を起こしていた時間の平均はなんと0秒。6500人が1秒も見ずに帰ってしまったわけです。
つまりロボット。何のために来ているのかわかりませんが、おかげで普通に来てくださったお客様の数が分からなくなってしまいました。
数のことは気にしないと言いましたが、それは増やすことに熱意がないという意味で、アクセス数がいい加減でもかまわないという意味ではありません。1万アクセスを超えた、2万アクセスまであと少し、といったことを、それなりに励みにしてきたのです。それが毎日600件もの偽アクセスとなると、数年先に置いていた目標が今年中に達成できてしまうかもしれません。実体はないのに。
ほんとうにつまらないことになりました。
(この稿、続く)
*1:実際の記事が4600ほどなのに登録・未登録あわせて7300にもなるのは、ブログが自動的につくるページ(まとめなど)があるからだと説明されていますが、それにしても7300は多すぎるような気もします。
