夜中に目覚めて、少しタイミングが狂うと二度と眠れない。
2~3時間後に眠れても、必ず定時に目覚めてしまう。
一日中ウツラウツラして危険な私に、
朗報が訪れた。
――という話。
(写真:フォトAC)
【再度、“一度起きたら眠れない問題”について】
先々週の金曜日に、これほど四角四面の単調な生活を送っている私が、睡眠だけはうまくいかないという話をしました。(2025-10-17「齢を取ると疲れ切ることもできない」~珍しく快眠だった翌日に思ったこと)
この時は、「とにかく肉体労働をしっかりすれば眠れることはわかった。しかし肉体的に衰えてしまって、疲れきるまで働けないのだ」と嘆いて終わりにしました。ところがそのひと月半ほど前の9月2日にも不眠(というか「中途覚醒」)について書いていて、このときは「もしかしたら老人特有の『漠然とした不安』のためではないか」といった書き方をしました。
(2025-09-02「不眠のわけ」~老人たちの日々①以降)私自身に自覚的なストレスや悩みがなかったことも関係します。
もっとも私の場合、「寝つき」と言う点ではほとんど問題はないのです。
10時から風呂に入って10分で出て(夜は簡単に汗を流して温まるだけ、きちんと洗うのは朝の入浴のときです)、そのまま寝室へ向かって10時20分には床に就くという日課は、ほぼ完全に定着していて、眠れます。だからおそらく「思い悩むことがあって」とか、「なんとはない不安」だとか、そういった精神的なものではなさそうです。
寝つきはいい、高齢者ですから夜中に目覚めてトイレに行く、たいていは呆れるほど少量しか出ないのでそのまま戻って布団に入る、すぐに眠ってしまう、それが普通です。
ところが2~3日に1回くらい、“妙に清々しく目覚めたな”と思うとまだ12時前だったりすることがあって、このとき再入眠に失敗すると1時間以上も、布団の中で悶々としていることがあるのです。さすがに1時前だと2時か3時には二度寝ができるのですが、それでも定時の4時20分になると目覚めてしまいますから、一日中ウツラウツラです。
【これを飲んだらいつでも何度でも眠れる】
その顛末を書いた先々週の金曜日の夜、普通に寝たつもりが深夜の1時10分ごろ、やはり目覚めて再び眠れない。明らかに頭が冴えきって“このまま布団に入っていても1~2時間はのたうち回って、結局は起きてくることになるだろう”という確かな予感がしてきました。もちろん年金生活の家庭菜園ティストですから普段なら無理して眠る必要もなく、一日中ウツラウツラしていてもいいようなものですが、その日はたまたま朝から運転して娘のところへ行く予定があったのです。できれば寝不足は避けたい。1時を回ったばかりですから、がんばって布団の中にいなくても、おそらく3時~4時になれば眠くなる。だったらそこから1時間でも30分でも睡眠をとれば多少はマシかもしれない。無理に寝ようとすればかえって眠れない――そう考えて布団から出てしまいました。
起きて居間に行って喉が渇いていたので台所へ移動し、そこでハタと迷います。久しぶりの寒い夜で寝室から出るときにカーディガンを羽織ったばかりです。水や牛乳といった冷たいものを飲む気にはならない、さりとてまた寝ることを考えると緑茶やコーヒーというわけにもいかない。白湯かホットミルク――そこでコップに牛乳と砂糖を入れ、電子レンジにかけて温めると、少し時間をかけてゆっくり飲みました。
飲み終えてからまた“さて、何をしようか”と迷ったのですが、たまたま前日(深夜1時過ぎですから正確には前々日)の夜、NHKの番組「トリセツショー」でノーベル賞候補の睡眠学者が“寝る前のスマホもOK”という話をしていたことを思い出し*、寒いこともあるので布団に戻ってスマホでニュースチェックなどをすることにしました。
そうしたら20~30分後、気がつくと寝ていました、あれ? 気がつくと気がつきませんでした ん? いや、いつの間にか眠っていたのです。
*:①スマホの光は常夜灯よりも弱いので、顔のすぐ近くで見なければ光によるメラトニン(眠気を誘うホルモン)への影響はほとんどない。②重要なのは「距離」と「使い方」で、「スマホを顔から離して見る」「操作を控える」などの工夫をすれば、睡眠の質を損なわずに使える。③スマホを完全に排除するのではなく、リラックスできる動画や音楽を寝る前に活用することで、入眠をスムーズにすることも可能だ。
【ホットミルクの効能と飲むタイミング】
ホットミルクが快眠に効果があるということはもちろん知っていました。けれどもともと冷たい牛乳が好きで温めた牛乳は嫌いだったこと、寝がけや深夜に胃に何かを入れることが睡眠に役立つとは思えなかったこと、肥満防止などの観点からも寝がけにタンパク質や脂質を摂取することが良いとは思えない等々、あれこれ考えて試してみる気になれなかったのです。それが一発で効果があった――。
睡眠の質が下がる、肥満防止に問題があるといっても、日課として毎晩深夜に飲もうというわけでもないし、その日、睡眠不足で長時間運転することを考えれば、圧倒的に取るべき選択肢です。
あとで調べると、
- ホットミルクを寝る前に飲むだけで体の内側から温まり、温まれば身体の緊張がほぐれ、精神的にもリラックスできる。日中緊張にさらされていた自律神経も興奮モードからリラックスモードへしっかり切り替わる。
- ミルクに豊富に含まれる栄養素は大きく睡眠に効果がある。カルシウムは神経的な興奮を落ち着かせてくれ、ビタミンB12は疲労緩和や自律神経の安定などの効果がある。トリプトファンは体内でメラトニンとして睡眠を促してくれる作用がある。
のだそうです。
ただ、飲むべきタイミングがあって、
- ホットミルクは体を温めてくれるが、眠気は体が温まった時よりも少し低下してくるころに起こる。
- 胃や腸が消化のために活動している状態で眠るのはやはり胃腸への負担が大きく、睡眠の質を下げる。
ですから眠る1~2時間前までに飲み終えておくのが望ましいとのことです。私の場合は2度寝のためのホットミルクですので2時間前というわけにはいきませんが、夜中に起きて“1時間は起きたまま”を前提にすると、ギリギリ悪くない選択と言えます。
【実際の効能】
あれから10日余り。夜中に起きてホットミルクを飲んだのは3回ほど、すべてうまく2度寝に繋がっています。しかしそれよりも効果があったのは、夜中に目が覚めてトイレに行って、布団に戻ってから再び眠りに入るまでの短時間、「あれ?眠れないかな?」と思っても「眠れなかったらホットミルクを飲んで、小一時間も起きていればいいんだから」と考え直してそのまま眠ってしまえることだったのかもしれません。
そうした経験が積み重なることで、もしかしたら夜中に何度目覚めても、繰り返し眠りに戻って朝までぐっすり眠る生活習慣ができるかもしれません。もちろん夜中にホットミルクを飲むことの方が習慣化する可能性もないではありませんが。
(参考)