カイト・カフェ

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「守ってあげたい」~そうした教師の気持ちを、子どもたちは知るべきだ

 先週の事件の際、指導の様子を語る矢澤先生の言葉の中に、非常に素晴らしいもののあることに気づきました。それは「守ってあげたい」という言葉です。
「もうこれ以上いろいろやられると、オレはお前を守り切れん・・・」と、そんな言い方だったと思います。

 私たちが生徒指導に熱中するのは、子どもの悪事が私たちの出世や収入に響くからではなく(まもなくそういう時代になるかもしれませんが)、教育委員会や保護者からしかられるからでもなく、あるいは他の子どもや教師自身にとって迷惑だからでもありません。私たちは、ただただ、その子を悪事や惨めな将来から守りたいのです。そのことを子どもは知っているべきです。また感じなくてはなりません。

 正直で誠実な言葉と態度だけが人を動かす、と私は信じています。しかし私たちに気持ちがあるにかかわらず子どもが動かされないとしたら、それはきちんと伝わっていないからでしょう。表現が適切でないのです。
 そんなとき、この言葉を使ってみるといいかもしれません。
「もうこれ以上いろいろやられると、オレはお前を守り切れん・・・」

 正確で、ウソのない、いい言葉ではないですか。