カイト・カフェ

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「面白かったが、よそ様に話すほどのこともない旅の話」~九州旅行に行ってきた①

 九州旅行に行ってきた。
 めったに行かない久しぶりの家族旅行。
 しかしその顛末は、他人にとってさほど面白いものでもないだろう。
 もっとも5泊した五つの宿は、それぞれ個性があって面白かった。
 だから紹介うる。――ただし今日は前触れのみ。

f:id:kite-cafe:20200222131226j:plain阿蘇大観峰展望台より)

【九州旅行に行ってきました】

 2月の下旬、新天皇誕生日の三連休を利用して、息子の住む九州に旅行に行ってきました。参加者は私と妻、娘のシーナと、孫で4歳のハーヴ、生後8か月のイーツ、そして現地で土日だけ付き合ってくれた息子のアキュラの4人+2人です(もちろん全員仮名。全員日本人です)。

 ちょうど新型コロナウイルスが本格的に心配され始めた時期で、こんなときに家族旅行というのもいかがなものかとも思ったのですが、なにしろケチな一家ですから、せっかく計画を立てたこの機を逃すと家族旅行なんて次はいつできるか分かりません。

 そこで「九州にはコロナはまだ来てないぞ! エイ! ヤア!」とばかりに出発したのですが、福岡空港に着いたその日に九州初の感染者が福岡県でみつかり、翌日、熊本に入ると今度は熊本県第一号が見つかるといった具合で、4泊5日間の旅はヒヤヒヤでした。
 感染が怖いというより、妻が旅行のために仕事を2日も休むという新婚旅行以来の暴挙に出ており、その上コロナ・ウイルスをもらって帰ったのでは申し訳が立たないということで、ぜひとも感染したくなかったのです。

 私にしても、世界の片隅のブログですが、“この時期に旅行かよ”と冷たい目で見られる(ような気がする)のも嫌なので、2週間の観察期間にさらに1週間の余裕を持たせて、今ようやく文章にしようとしているのです。

 

【大まかな日程】

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 日程はまず、20日の木曜日の夕方、福岡空港に着いて福岡市内に一泊。
 翌日、レンタカーを仕立てて(←この言葉、若い人は絶対に使わない)太宰府天満宮に参拝。そこから熊本に移動して修復中の熊本城を遠巻きに見学して、その後シーナは昨年市内に引っ越していたママ友のマンションを訪問、私と妻は一足先にホテルへ。

 三日目はアキュラのマンションを訪ねて連れ出すと、会社の外観を見せてもらって、そこから阿蘇方面へ。途中、気まぐれに菊池渓谷の滝を見て、阿蘇大観峰展望所で昼食。そのまま宿に入るには時間があったので道の駅で買い物(ハーヴとアキュラは児童公園で遊ぶ)をし、その夜は杖立温泉泊。

 四日目。別府温泉に宿を取ってあっただけで他に計画もないのでそのまま大分県に向かう。途中で休憩をとった道の駅で、アキュラがスマホをいじっていると思っていたら、
「あと40分で由布院駅に“ゆふいんの森”が来るよ」

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 “ゆふいんの森”は博多―由布院間を走るJRの豪華特急列車で、鉄オタ(鉄道オタク)のハーヴが夢中になっている車両です。距離的にもちょうどいいのでさっそく由布院に向かいました。するとなんと“ゆふいんの森”入線の直前に、あの超有名な“ななつ星”が入ってきたのです。“ななつ星”と“ゆふいんの森”と、その間に入ってきた赤い在来線――超豪華なラインアップです。
 また、由布院駅には「プラットホームの足湯入湯券と手拭い」つきの入場券というすごいのがあって大人160円、子ども80円。普通の駅の入場券でも160円くらいですから、ずっとお得です。
 さっそく購入して「温オタ(温泉オタク)」の妻とシーナは足湯へ。私とエージュとハーヴは、三つの車両を見て回るという豪華な時間を過ごしました。

 その日は鉄輪(かんなわ)温泉に一泊。妻とシーナ・エージュは温泉巡り、風呂なんかちっとも好きではない私はイーツの子守三昧で夜を過ごします。
 翌五日目は別府名物の“地獄めぐり”(実際には「海地獄」という大きな噴出口をひとつ見たのみ)。あとは大きな児童公園でハーヴを遊ばせ、福岡へ帰着。レンタカーを返してその夜は市内泊。
 翌六日目は何もせず、福岡空港から自宅に向かいました。

 

【旅行の顛末、話しても面白くないので、目先を変えて――】

 大宰府では「梅が枝餅」がおいしかったとか公衆トイレがめちゃくちゃキレイだったとか、杖立温泉には公共の蒸し場というのがあって、道の駅で買ったシイタケや宿の朝食に出た生卵をセイロで蒸し、河原で食べたとか、あるいはエージュが夜の洞窟風呂に入っていたら観光客のカップルがそれと知らずにやってきて、説明看板をスマホで照らして読んだ後、そのままライトを全裸のエージュに向けて女の子がギャーギャー大騒ぎになったとか、面白いことも楽しいこともさまざまにあったのですが、それを他人が聞いて楽しいかどうかは不明です(たぶん楽しくない)。自分自身の記録のためなら、すでに日記に認めてあります。

 そうなると話すほどの何ごともないような気もするのですが、5泊した宿やホテルの形式というかあり方が、すべて違っていて面白かったので、これについては語る価値があるように思います。
 アパートホテルにスーパーホテル、温泉宿にゲストハウス、ホステル――ホラ、何となく気になるでしょ?
 そこでこの五つの宿の塩梅について、少し紹介したいと思います。
 今日はその前哨戦。
 長くなりましたので前触れだけで終わります。

(この稿、続く)