カイト・カフェ

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「大阪は私たちに不愛想なのかもしれない」~うまくいかなかった(だからこそ勉強になった)大阪物語①

 知識がないばかりに、うまくいかないことがある。
 運がないばかりに、うまくいかないこともある。
 社会に不備のある場合もある。
 しかしだからと言って、どうでもいいこともある。
という話。(写真:SuperT)

【大阪行:うまくいかなかった(だからこそ勉強になった)物語】

 万国博、同い年の友人は早朝に自宅を出て深夜に帰る「強行日帰り旅行」だったようですが、私たちは総員7名の大人数。そのうち子どもが3名、さらにそのうち1名は乳児。そんな状況では無理もできません。万全の体制をとって、私たち夫婦が東京のシーナの家に泊まった前後一日ずつも入れると計4泊5日、十分な時間を取りました。

 大阪に限って言えば2泊3日。前後に余裕があって大阪入りした4日の午後は、シーナ夫婦が大阪中之島美術館の「ルイ・ビトン展」*1、私と孫1号・2号は大阪科学技術館*2、私の妻は孫3号乳児と一緒にホテルで休憩と、そんな振り分けにしました。

 ただ、旅慣れない(世間慣れもしていない)私の旅は単純には進みません。とりあえず東海道新幹線への乗り方が分からないのです。
 以下、「うまくいかなかった(だからこそ勉強になった)物語」。二日に渡って嫌な事ばかり書きますので、精神衛生上よろしくないと思われる方は、これ以上先に進まないようにしてください。
(何か「津波の映像が出ます」とか「戦争の悲惨さを伝えるための実際の遺体映像が含まれています」とかいった雰囲気)

【新幹線の切符が買えない、早いもの負け】

 東京へは年に3~4回は行っているのですが、たいていは夫婦交代で運転する自家用車、一人の時は高速バスなので、長距離の列車というものは使ったことがありません。もちろん都内の鉄道は使いますからSuicaは持っていますし使い慣れてもいます。さらに言うとJR東日本が提供する鉄道チケットのオンライン予約サービス「えきねっと」にも登録があるのですが、どうやら東海道新幹線の自由席券は「えきねっと」で買えないようなのです。「えきねっと」はあくまでも在来線の予約サービスで、東海道新幹線は対象外だそうです。
 ではどうやって大阪までの乗車券(+自由席特急券)を買うのか、あれこれ調べると結局、最寄りのJR駅で大阪市内までの乗車券(+自由席特急券)を買うか、東京駅新幹線ホーム入り口で「東京-大阪(市内)」の乗車券(+自由席特急券)を買うのか、という話になり、迷わず後者を選びました。きっと新幹線ホーム入り口の券売機の方が、操作は簡単だと思ったからです。

 そこで最寄り駅ではSuicaで入場して、東京駅新幹線ホーム入り口の券売機で大阪行きを買おうとして、ところがなんと購入できない。婿のエージュと孫1号は買えるのに、未就学で乗車券の必要がない孫2号・3号は別として、私たち夫婦とシーナは券売機で買えないのです。
 その違いは何かというと、ITに不熱心なエージュとスマホを持たない孫1号がカードのSuicaであるのに対し、ほかの三人はスマホSuicaを移してあって(モバイルSuica)、新幹線ホーム入り口の券売機はモバイルに対応していないのです。ITの世界は時に「早いもの負け」です。
 仕方ないので六つしかない窓口の列(下の写真)に並びましたが、これで15分以上損をしたように思います。
 そんなところに並ばず、いったんモバイルSuicaで改札の外に出て、そこで乗車券を購入して再入場すればむしろ早かったのかもしれません。おそらくそうでしょう。しかしあとから調べると目の前にあった八重洲中央口もそのときはどこにあるのか分からず、列も動いているように見えたので決めきれなかったのです。
 ムダな時間を過ごしてしまいました。それにしても天下の東京駅、何をやっているのでしょう?

 東京駅についてはもう一言。構内で購入した牛肉弁当1,385円。家で作ればもっとおいしいものが300円以内でできるはず。運不運という問題ではありませんが、これもやはり素直になれないできごとでした。世間慣れしていない貧乏性の感想です。

【大阪の自販機にナメられる】

 何とか新幹線に乗って新大阪から電車を乗り継ぎ、ホテルに着くとシーナ夫婦は中之島美術館の「ルイ・ビトン展」へ、私は孫1号・2号とともに大阪科学技術館へ向かいます。
 「子どもたちに何か飲みものを買ってあげてね」と娘から頼まれていたので、科学技術館へ行く途中、自販機に寄って孫2号希望する「いろはす」をSuica(モバイル)で購入。1号も「同じのでいい」というので二つ目も購入しようとしたところ、同じ手続きで出てこない。商品のボタンを押して所定の場所にスマホをかざす、それで一回目は買えたのに、二回目は作動しない。何度やっても動かない。

 私のもつ決済手段は「モバイルSuica」以外に「auPAY」「クイックペイ」、現金、クレジットカード数枚があります。ところがその自販機は「nanaco」や「PayPay」、「ID」に「楽天Edy」まで使えるのに、私の手持ちのものはSuica以外何一つないのです。そうなると現金しかないので、リュックを降ろして財布をに抜き出し、1,000円札(新券)を入れます。ところがそれが吐き出される。何度やっても引き取ってくれません。
 何が起こっているのか――。
 結局ハーヴには自販機を諦めてもらってコンビニで購入したのですが、大阪は私たちをどう扱いたいのか、本当に戸惑いました。

【大阪は不愛想(子どものジャンプ力は5cm未満)】

 孫二人を連れて入った大阪科学技術館は、東京の科学技術館を意識して出かけるとかなりがっかりする代物です。展示ブースの延べ床面積だけでも大阪のそれは東京の10分の1強といった感じ。東京は丸一日でも遊んでいられそうですが、大阪は2時間が限度でしょう。しかも「日本の石油の輸入依存度は何%」といったクイズ形式のものが多く、孫2号のような保育園児には十分楽しめるものではありません。

 それでも子どもは遊びの天才ですから、面白いところを探して遊んでくれます。だからいいと言えばいいのですが、首を傾げたのは館内5か所を回って行う体力測定です。そのうちの一つにジャンプ力を測るブースがあって、説明に「中央に立って合図とともにジャンプしましょう」(大意)とあるのですが、床に描かれた裸足の足型がかなり開いていて、保育園児のイーツなどは精いっぱい脚を開かないと届かない広さです。その状態からの垂直飛びですからイーツの記録で1・5cm、小学4年生のハーヴですら3・5cmしか跳べません。たった数㎝ですから、最後にプリントアウトした判定ではふたりとも「劣る」の評価です。

 とても本人たちに見せられないので丸めて捨てましたが、おそらく団体客があったときは係員がついて、正式な跳び方を教えてくれるのでしょう。ふらっと寄った私たちにはジャンプのやり方や計測のしのおしの方法など分かりません。
 東京と違って無料だから我慢しろという話にはならないでしょう。納得のできることではありません。大阪は私たちに対して不愛想です。
(この稿、続く)