月・金星・木星


 すばらしい天体ショーでした。なんだか、面長なコメディアンが笑っているような感じでもありましたが。

 毎晩同じ時刻に夜空を見上げると、全天の星はほぼ1度ずつゆっくりと移動していきます。その中で、たった7つの天体だけは、全天の運行とは異なる動きをしています。太陽と月、そして五つの明るい星たちです。

 古代中国では、この異常な動きをする星を「惑う星=惑星」と呼びました。やがてそれは、すべての物質は木・火・土・金・水の五つから成り立ち、その陰と陽の組み合わせによって性質を変えるという「陰陽五行説」を生み出しました。

 西洋ではこの星々にギリシャの神々の名、マーキュリーだとかマーズだとかをつけるのが慣わしでした。その後、新たな惑星が発見されたとき、続けてウラヌスとかネプチューンとかつけましたが、木・火・土・金・水を使い果たした東洋では名のつけようがなく、西洋の名をそのまま訳してウラヌスは天の神だから「天王星」、ネプチューン(ポセイドン)は海の神だから「海王星」としたようです。今では数の中に入れられなくなったプルートは、冥府の神ですから「冥王星」です。

星のきれいな季節です。冬の澄み切った夜空を見上げて、そんなことを考えるのも楽しいのかもしれません。