昔、中学生が友だちから5000万円も恐喝しながら親が気づかなかったという事件がありました(2000年:「名古屋中学生5000万円恐喝事件」)。子どもの状況が見えなくなると、果てしなく分からなくなるようです。
親は、子どもが今、いくらくらい現金を持っているか、どんなゲームソフトをどの程度持っているか、服や靴はどんなものを身に着けているか、買い食いなどはどの程度しているか、正確でなくてもいいのですが大よそのことは知っていなければなりません。そうしないと、将来、恐喝をしても万引きをしても、親には分からなくなってしまうからです。
中学生になって「友だちからCDを安く譲ってもらった」と言ったときの可能性は、もちろん「友だちから安く譲ってもらった」場合もあれば万引きした場合もあります。友だちを脅して奪ったケースもあれば、親自身の財布から盗んだ金で買ったケースも考えられます。変則的には、ほしくもないのに友だちから強制的に売りつけられていることも考えられます。その友だちが万引きや恐喝をしているのかもしれません。
そうならないためには何をすればよいかというと、できることはそう多くはありません。
小学生の今のうちから、友だちからものをもらわない、あげない、借りない貸さないという習慣を、家風として確立しておくしかないのです。そんな風にして子どもの経済状況つかんでおく、そうすればいざというとき、怪しい気配はすぐに分かります。
子どもを犯罪やいじめから守るために今からそんな風にしておきましょう、そう保護者に話しておくのも大切なことです。