カイト・カフェ

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「ハブ人間の勧め」~自分はできなくても誰ができるかたくさん知ってる人

 福岡の小1殺人事件が起きたとき、「これは母親が犯人だな」と思い、母子がともに病気や障害があったと聞いたときは、「支援してくれる人はいなかったのかな」というのが感想でした。子どもの担任は何をしてたんだ、という意味ではなく、この母親の周辺にどれくらいたくさんの人的資産があったのかという意味です。

 子どもに問題があると、それを支えるシステムや組織はいくらでもあります。しかし大人の場合はなかなかそういうわけには行きません。母親がかかっていたはずの病院も、膝の問題を子どもの障害と結び付けたり、母親の心や家族関係の問題と結びつけて考えることはありませんでした(それが普通です)。
 被害者のお子さんの担任にしても、学校教師は基本的に子どもに対する働きが中心ですから、なかなか母親に踏み込んでいくことはできません。しかし、それでもなお、誰ができたかというと、最初に気づいて組織的な支援をできるのは学校しかないように思うのです。

 ハブ空港という概念があります。自転車のハブ(車輪の中心部にあって、スポークが取り付けられている回転体)のように、そこを基点として全国・全地域に飛行機を飛ばすような拠点空港のことです。同じように、私たち自身が問題を解決できなくても、その問題を分類し、どこに行けば解決できそうか判断し(警察か、児童相談所か、保健所か、◯◯病院か△△病院か・・・)、勧める、それがができれば、かなりの支援を果たすことになります
 あるいはまた、それができなくても、そうしたハブの機能を持った人がどこにいるか知っていれば、それだけでも十分なはずです。

 ここから自慢ですが、私は最近ちょっと筋のよいハブ相談室を手に入れました。よろしかったらご相談ください。