昔勤めていた学校で、職員室の窓際に鉢を置いておられる先生がいらっしゃいました。ある日、見事な花を咲かせた鉢を指差してその先生が
「T先生、あの花はすごいぜ、ほとんど何にもしないのにあんなに見事に咲いてくれて・・・」
私は少しびっくりして、それから可笑しさをこらえながらも真顔で、「そうですねェ、立派な花ですねェ」などと答えてお茶を濁しておきました。実は、そのほったらかしの鉢の面倒を、毎日見ている別の先生がいることを私は知っていたのです。鉢の持ち主がそれを知らなかったのには、少し驚きましたが・・・。
さて、職員室前や校庭に咲いているサルビアやらマリー・ゴールド、もちろん自生しているわけではありません。
早朝や夕方、そして休みの日、誰が時間と心をかけて世話をし面倒を見ているか。先生方はもちろんご存知でしょうが、児童たちも知っておく必要があると思うのです。
今のままで、果たして何人の子が知っているのでしょうか・・・。