カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

「さまざまな表現者たち」~ものを言う人・言わぬ人、言いたくない人、翻訳の必要な人

教員同士の会合でしばしば司会を頼まれます。最初の頃はそれが辛くて辛くて本当に切なかったのですが、あるときから突然気が楽になり、苦にならなくなりました。それは参会者の99%までが、言うべき何事かをもっていると確信するようになったからです。教…

「成績を伸ばす子」~けなげで、ひたむきな、素直な子

教員を長年続けているうちに、成績を伸ばす子というものに類型があることが分かってきます。 まず全員が確実に言うことは「努力できる子」です。これはもう当然でしょう。その後が多少違ってきます。 ある人は「明るい子・(人の話を)よく聞ける子・素直な…

「クレーマー・クレーマー」~苦情を言う人をクレーマーにしない(協力者にする)

連休中に「となりのクレーマー―「苦情を言う人」との交渉術」という本を読みました。著者はデパートの「お客様相談室」(という名前の苦情処理係)に長年勤務した関根眞一という人です。 この本でもっとも学んだことは次の2点でした。 まずは「苦情を言う人…

「運動会」~晴れましたが暑そうです

とにかく晴れはしましたが、暑くなりそうな天気です。朝から薄い汗をかいて目が醒めるような暑さです。子どもたちの健康に気をつけながら、がんばりましょう。 降水確率 0% 予想最高気温 32℃ 昨日が34℃でしたから、多少楽かもしれません。*日本で最初…

「明日は運動会」~子どもの耳に吹き込んでおきたいこと

明日は運動会です。気になる子どもの耳に、今のうちに魔法の薬を注ぎ込んでおきましょう。それはたとえばこんなものです。 「お父さんやお母さんが一生懸命見ている前で、明日は一番になろう! かけっこはムリでも、体操やダンスで誰よりもカッコよくきちん…

「徂徠訓」~現代にも通じる儒学の教え

江戸時代の儒学者古文辞学派の荻生徂徠には上に立つ者の教えとして「徂徠訓」と呼ばれる一連の文書があります。 人の長所を始めから知ろうとしてはいけない。人を用いて始めて長所が現れるものである。 人はその長所のみをとればよい。短所を知る必要はない…

「探しています。道徳の教材」~列車の中で騒ぐ人たちに車掌が言ったひとことの話

ずいぶん昔に使った道徳の教材を探しています。 それは長距離の電車の車内でにぎやかに騒いでいる一団に対して車掌が注意を促す、といった話しでした。車掌さんの話の大意は、「この電車にはさまざまな人が乗っています。疲れてやっと電車に乗り、ごくわずか…

「問題解決のための『二つと三つ』の二つ」~悩んだら思い出してください

なんだか禅問答みたいな表題ですが、昔、誰かに教わった問題解決のための2種類の考え方「二つ」と「三つ」を励行しています。 まず一つ目の「問題解決のための二つ」ですが、これは何かに行き詰ったら、①それまでやってきた方法を180度転換するか、②それ…

「集団の美」~そういう美しさも大切だと子どもたちに伝えたい

人は何も目立たなければならないというわけでも、誉められなければならないというわけでもありません。 全国には何百万人もの無名氏がいて、その中には「絶対に人前で誉められたくない」、「素人に『すごい』なんて言われたくない」と、かたくなに無名を守っ…

「なにか変ではありませんか?」~本質より些末が大事な社会

角界で朝青龍がプッツンしたかと思ったら、政界で安倍総理がキレてしまいました。相次ぐトップの失墜に、呆然とするばかりです。 安倍総理の政策、特に教育政策には非常に不満がありましたが、そうした政策論ではなく、政治家事務所が1円単位の会計処理がで…

「日本企業の実力」〜大人になって働くようになればきっと楽しいことがあるに違いないというお話

今年7月16日に発生した中越沖地震の際、リケンという私たちにはなじみのない企業が被災し、しばらく生産がストップしました。これだけなら単なる地方の一企業の事件なのですが、二日としないうちに、トヨタ自動車をはじめとする自動車メーカーが次々と操…

「9・11から6年」~子どもたちに伝えたいこと

今日、9月11日は「アメリカ同時多発テロ」の6周年に当たります。 21世紀の最初の年(2001年)に起きたこの事件を境に、世界はまったく違ったものとなってしまいました。1991年のソ連崩壊から10年、アメリカが一人勝ちを謳歌していた時代から…

「信念をもってがんばろう!」~日本人の徳性は私たちが育てているのだ

先週、高校2年生になったかつての教え子が、久しぶりに連絡をくれました。この夏休み、イギリスで開かれたボーイスカウト100周年記念大会(世界ジャンボリー)に参加して来たと言うのです。 初めての海外で驚いたことがたくさんあったようですが、そのひ…

「台風、無事通り過ぎました」~台風の名前と左巻きの理由

一昨年の「カトリーナ」のお陰で、ハリケーンに名前のついていることは、子どもたちも知るところとなりました。ハリケーンは、かつてはすべて女性の名でしたが、これは「気まぐれで荒れ狂う」といった偏見(本当に偏見か?)が生み出した習慣でしょう。しか…

「なぜ、できないのか?」~私は怒っています!

急ぎのコピーがあって「自動原稿送り装置」を通そうとするのだが、通らない。何度やってもエラーになる。仕方ないのでユニットを持ち上げて、ガラス面に直接おこうとしたらそこに置きっぱなしになっている「コピー原稿版 繰り返し漢字ドリル」・・・。 忙し…

「グリーン・ライフ」~難しいことですが、教室を緑に

初めて買った植物の鉢。冬の厳寒期に「このまま水をやると土の中で凍って可愛そうじゃないか」と考え、お湯をかけて結局枯らしてしまったのは私です。もう30歳を過ぎていました。 ぜひぜひ、こうした人間は育てないようにしましょう。 ウチの学校は職員室…

「”天は人の上には人を”は、平等の話ではない」~言葉の誤用

「天は人の上に人をつくらず、人の下に人をつくらず」 福沢諭吉の有名な言葉です。これをもって福沢諭吉は平等主義者ということになっていますが、「学問ノススメ」続きを読むと、意外なことが書かれています。 ところがいま、広くこの社会を見渡すと、賢い…

「9月になりました」~今月末が年度の折り返しです

毎年9月末の30日になると、私は児童にこういう話をしました。「昨日9月29日と今日30日の間は単なる1日だけど、今日と明日10月1日との間は特別な一日なんだ。分かるかい? そう、今日で1年間の半分が終わり、明日からは後ろ半分が始まってしまう…