江戸時代の儒学者古文辞学派の荻生徂徠には上に立つ者の教えとして「徂徠訓」と呼ばれる一連の文書があります。
- 人の長所を始めから知ろうとしてはいけない。人を用いて始めて長所が現れるものである。
- 人はその長所のみをとればよい。短所を知る必要はない。
- 自分の好みに合う者だけを用いるな。
- 小さい過ちをとがめる必要はない。ただ仕事を大切にすればよいのだ。
- 人を用いる上はその仕事を十分に委せよ。
- 上にある者は、下の者と才智を争ってはいけない。
- 人材は必ず一癖あるものである。彼は特徴のある器であるからである。癖を捨ててはいけない。
- 以上に着眼して、良く用いれば、事に適し、時に応じる程の人物は必ずいるものである。
学級を運営する上でも、心しておかねばならないこと思います。特に8番は「人材がない、人材がなと嘆くのではなく、上のようにすれば必ず人材は現れてくる」という意味で、心して向かわねばと思いました。