カイト・カフェ

毎朝、苦みのあるコーヒーを・・・

「集団の美」~そういう美しさも大切だと子どもたちに伝えたい

 人は何も目立たなければならないというわけでも、誉められなければならないというわけでもありません。

 全国には何百万人もの無名氏がいて、その中には「絶対に人前で誉められたくない」、「素人に『すごい』なんて言われたくない」と、かたくなに無名を守っている人はいくらでもいます。社会の歯車のひとつとなり、正確にきちんと働き、役にたっていることを自分だけの誇りとして気高く生きている人たちです。

 運動会の体操だとかダンスだとかは、そういうことの訓練だと私は思っています。一人ひとりが無名氏となり、歯車となって正確にきちんと動くこと、それにより生まれる「集団の美」こそが追求されるべきなのです。
 体操やダンスは、集団として美しく、人々を感動させなくてはなりません。観衆が息を飲むようでなくてはいけないのです。

 そこではだらしないもの、みっともないもの、外れたものだけが醜く目立ちます。服装をきちんとしていない子、腕がまっすぐに伸びない子、動きが遅れる子は、きたなく汚れて目立つということ、それを知っていたらあそこまでは崩れないはずだと思うのですが、いかがでしょう?

 世の中にはそういうものもあるのだということを、子どもたちには教えたいですね。「ギネスに挑戦!」だとか言えば、子どもたちは喜んで全体のためのひとつの駒となります。やっぱり目的意識が、大切なのかもしれません。