教員を長年続けているうちに、成績を伸ばす子というものに類型があることが分かってきます。
まず全員が確実に言うことは「努力できる子」です。これはもう当然でしょう。その後が多少違ってきます。
ある人は「明るい子・(人の話を)よく聞ける子・素直な子」と言います。
別のある人は「強く願いを持つ子・良い意味で恥ずかしがる気持ちを捨てられる子・素直な子」と言います。
私自身は、「けなげ・ひたむき・すなお」ということを繰り返し言ってきました。
私の個人的な語の定義ですが、
「けなげ」というのは、自分の力を超えるものに立ち向かうということです。
「ひたむき」というのは、一生懸命がんばる姿です。そして、
「すなお」、これは言うまでもないでしょう。
いずれにしろどんな言い方をしたところで、結局すべてに共通するのは、「努力できること」と「素直であること」です。
何でも親や先生の言うことを聞く必要はありません。批判精神は大切です。しかし何かをする前に批判するのではなく、まずやって見る。その上で、
「先生! 先生の言うとおりやってみたけど、ダメだったよ」
そう言えばいいだけのことです。やってみる前から、
「そんなのダメに決まってる」
そんなふうに考える子は絶対に伸びません。
素直な子、育てたいですね。