カイト・カフェ

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「政府から国民を守る誓いを新たにして、現在のこの国を改めてみる日」~今日は80年目の終戦記念日

 今日、8月15日は終戦から80年目の記念日。
 二度と政府・財界などの一部の人々によって、
 戦争に引きずり込まれないよう誓い、
 この国の現在を振り返る日、
という話。(写真:フォトAC)

【政府から国民を守る】

 80年目の終戦記念日です。
 この日が夏休みのど真ん中にあることを、毎年私は残念に思っています。現在の児童生徒たちも太平洋戦争を反省しろというつもりはありません。今の小中学生はもはや戦後世代の「孫」なのです。国家の責任をいつまでも引きずるべきではありません。
 しかし同時に、戦争というものについていつも真剣に向き合い、考えていかなくてはならないと思うのです。それが学校の手の中に子どもたちのいない夏休み中というのは、いかにも残念なことです。

 昭和の15年戦争満州事変~終戦)は政府・軍部・財界の一部の人々が主導したものであって、庶民が扇動したものではありません。歴史を振り返れば国民の熱狂が国を戦争に導いたかのように見える場面もありますが、それも“一部の人々”の画策したもので、熱狂をコントロールできない時期があったからといって、“一部の人々”が免罪されて良いわけがありません。
 彼らの傲慢、彼らの過ちが300万人の日本人の命を奪い、7200万人に塗炭の苦しみを与えたのです*1
 日本国憲法の前文にある、
「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し」
の意味を繰り返し吟味し、かみしめ、二度と戦争を起こさない意志を改めて確認する日――それが今日の終戦記念日だと思うのです。

【今の日本は、300万人の死に値するか】

 もうひとつ、私には8月15日に改めて問い直すことがあります。それは現在の日本が、
「300万人の死に値する国か」
ということです。
「300万人が命を賭して守ろうとしたのは、今のこういう日本か」
「亡くなった人々に恥ずかしくない国づくりができているのか」
という言い方でもかまいません。
 私は「ニッポン万歳」型の人間ですから、「概ね、できている」と判断しています。ですから主題は、
「今のこの国を守り続けるには、どうしたらよいのか」
ということになります。
 それも今日一日、改めて考えることにしましょう。

*1:責任を計算しにくい海外の人々の犠牲は一応、保留にしておきます。